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September 27, 2005

三人目の幽霊　落語補足

カテゴリ：本

三人目の幽霊・
『鰍(かじか)沢』
山中で道に迷った商人を身包みはがそうと家に迎え入れたお熊という元遊女。
その魂胆に気付いた商人は痺れ薬が入った玉子酒を貰うが身延山で貰った毒消しの護符を飲み込み家から逃げ出す。

『寝床』
浄瑠璃に凝った大店の旦那が使用人や店子を呼んで自分の浄瑠璃を聞かせようとするが、
そのあまりの下手さに誰もが理由をつけて断ろうとするのだが…

『三年目の幽霊』
妻の死に際、後添えは貰わない事、もし約束を破ったら婚礼の晩に幽霊になって枕許に現れればいいといった夫。
しかし、周りの勧めを断りきれず、一年足らずで再婚。
しかし、死んだ妻が夫の前に幽霊となって現れたのは三年後。
「今更どうして…」という夫に妻は
「(棺桶に入れるときに髪を剃られてしまった。)
坊主頭であなたの前に現れたら嫌われてしまうんではないかと思って、伸びるまで待ってたの」

｢真景累ヶ淵・豊志賀の死｣
富本の師匠・豊志賀は弟子の新吉と同棲を始めるが、新吉は別の弟子・お久に気を取られ、
捨てられそうになった彼女は彼の女房七人まで呪い殺すと遺書を残して自害する。
お久を連れて逃げた新吉、しかし、累ヶ淵まで来た時にお久が鎌を踏みつけてしまう。
駆け寄った新吉が抱き起こしたお久の顔は醜くなった豊志賀になっていた。

緑が聴けなかったから内容も紹介されてないが『子ほめ』も題材として出ている。

『芝浜』
のんべいで仕事をサボり続けた棒手ふりの魚屋は拾った財布の大金で大酒盛り。
しかし、翌日起きてみると財布はなく、女房はそれ(財布を拾った事)は夢だと告げられる。
残ったのは飲んだ借金のみ。それを教訓に酒を断ち真面目に働くようになった魚屋。
三年後、妻は拾った財布を隠して嘘をついたことを詫びる。
お陰で道を外れる事のなくなった魚屋は女房に礼を良い、準備された久しぶりの酒を飲むのもやめた。
｢また、夢になるといけない｣と―。

内容はこれも紹介されてないが『唐茄子屋政談』

事件に掛けられたのは「三人目～｣と「芝浜｣

不機嫌なソムリエ：
『厩火事』(『さる旦那』
唐土の孔子は白馬を大変大事にしていた。
ところがある日、厩が火事になって白馬は死んでしまう。
しかし講師は、家来の安否だけを気遣って白馬の事は触れもしなかった。

麹町に住んでいたさる旦那は瀬戸物を大切にしていた。
ある日、瀬戸物を運んでいた奥方が階段から滑り落ちた。
すると旦那は『皿は大丈夫か』と息も継がずに三十六ぺん言った。
翌日、そんな旦那と一緒に入られないと奥方は書置きを残して国許へ帰ってしまった。

働かない亭主を持つ髪結いのお崎は自分の亭主はどっちかと彼の大事にしている瀬戸物を使って試す。
すると彼が真っ先に心配したのはお崎の事。喜ぶ彼女に亭主が一言。
｢(お前の事を心配するのは)当たり前だ。
おまえに怪我されたら、明日からこうして酒飲んでいられねぇ」

三鶯荘奇談：
『野ざらし』
とある男が野ざらしの髑髏に酒をかけ手向けの句を詠んでやった。
すると、深夜お礼に美しい女(幽霊)が現れた。
それを聞いた隣の男が髑髏を捜しに出かけ、回向する。
それを見ていた幇間はそれが女と合う密約と勘違い、押しかけて祝儀を貰おうと彼の長屋を訪ねる。
新朝という太鼓持ちだと名乗った幇間を幽霊だと思った男が一言
｢なに、新町の太鼓。しまった、(回向したのは)馬の骨か｣

崩壊する喫茶店：は落語なし？

患う時計：
『火炎太鼓』
古道具屋の主が買ってきた小汚い太鼓が大名の殿様に法外な値段で売れた。
最初は用心深かった古道具屋のおかみさんもその結末に｢これからは鳴り物だ｣と勧める。
「今度は半鐘にしよう」といった主に一言。
「半鐘はいけないよ、おじゃんになるから」

内容は出ないが『子ほめ』『寿限無』(縁起のいい言葉を並べた長～～～い名前)『富久』『湯屋番』

『七段目』
芝居狂いの若旦那が同じく芝居狂いの小僧と忠臣蔵七段目の真似を始める。
若旦那が使う刀は真剣、腰が抜ける小僧。
突進してくる若旦那、逃げようと後ろへ下がった小僧はそのまま階段を転げ落ちる。

『時そば』
男が一杯十六文の蕎麦を褒めちぎりながら食べる。
勘定の段階で一枚ずつ小銭を数えながら支払うが、その時に上手く聞いた時間を勘定に加えてしまう。
ひぃ、ふぅ、みぃ…七つ、八つ、
｢親父、今何時だ？｣
「九つで」
「十、十一、十二…」
それを見ていたもう一人の男が翌日、やってきた蕎麦屋を捕まえ真似を始めるが…

話の関係上、オチが分からないままなものもあるのが残念。
(そこで調べればいいのだが…)
話題に上るだけの噺も３作目で出てたりするものもあるし、これからの機会に期待しますかな。

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