日々のあぶく?

日々のあぶく?

November 6, 2005
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前3作は東京創元社より出版されていたが、4作目から講談社より出版される。
今回からイラストも唐沢なをきに。
そういえば、ミステリーランドの倉知氏担当挿絵も唐沢氏だったなぁ。

猫丸先輩シリーズの短編集。
夜届く・
八木沢の元に深夜届く電報。
「病気(火災、家倒壊など)至急連絡されたし。」など、急を知らせるものだが、差出人の記載もなく、家族が出した気配もない。
無気味に思うが、偶然行った銭湯で同じ被害にあっている人に出会う。
犯人の思惑、ターゲットが分からず困惑する八木沢。
その話を聞いた猫丸は視点を変えるだけで本当の被害者を推理する。

桜の森の七分咲きの下・
入社早々、花見の場所取りをたった一人で任された小谷雄次。
次々来るおかしな素振りの男達を場所を奪いに来た敵と蹴散らすが、
彼らの狙いは別にあるのでは?といつの間にか現れた猫のような男(猫丸)が言う。

失踪当時の肉球は・
ペット探偵事務所を営む郷原の次の依頼人は額に特徴のある猫探し。
バイトに鯖江青年を呼び、順調に手順を踏むが、ポスターを張り出した途端に猫の顔部分を塗りつぶされるという妨害に逢う。
犯人は誰か?また、依頼人の平田氏はダミーの猫を使って依頼終了を告げたのは何故だったのか?
妨害者との疑いがかかったにもかかわらず、面白そうについてきた猫丸が告げたのは…。

たわしと真夏とスパイ・
大型スーパーに押され、盛り返しをかけて南口商店街は納涼夜店大売出しを計画。
昼行灯と揶揄される今井洋品の若旦那は警備担当になるが、
2日目から突然、屋台に悪戯され頭を悩ませる。
怪しいのはひよこ売りのバイトらしき猫のような男なのだが…。

カラスの動物園・
デザインが認められず、リフレッシュとイメージ喚起を兼ねて動物園に来た長尾葉月。
そこで出会った猫丸と引ったくり犯からバックと財布を投げられ、巻き込まれる。
追い詰めた犯人は抜き取った金を持っておらず、警備員一同困惑する。

クリスマスの猫丸・
先輩のお陰でクリスマスまで入稿の仕事。
終わっても接待と称して猫丸先輩と待ち合わせする羽目になった八木沢。
目の前を走り去るサンタの謎解きを頼んだがために奢ることになった高級料理―

北村薫の作品のような日常の何気ない疑問を解く、というものに+α・アクセントをつけたような構成。
猫丸先輩が興味あるのは謎とそれを解くために必要な事柄で、何が何でも真実を知ろうとか、
無理に闇を暴きたてようとしないところが先輩らしくて良い。
相変わらず楽しいシリーズでした。





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Last updated  November 6, 2005 08:21:40 PM


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