日々のあぶく?

日々のあぶく?

July 26, 2007
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留学生リリー・メイスは日本で不思議な風習を目にする。
人柱、黒衣、お歯黒、参勤交代―
現実にはなくなっている、そこまで影響を与えていない制度・迷信が日本に根強く残っていたら?というパラレルワールド。
発想は面白いけれど、その制度を入れたために話に無理が出ているのが残念。

―ネタバレあり―

・人柱はミイラと出会う
リリーのホームステイ先の一木家は父・三郎は北海道の議員、母・好江はおっとり主婦、
一人娘の慶子はリリーと同じ大学の学生。
そして、慶子の従兄・東郷直海は不思議な風習の数々の一つ、"人柱"職人だった。
「神に対する担保」である人柱は基礎の一番深い場所で、工事の重要部分が終わるまで
外に一歩も出ず、数ヶ月から大工事の時は数年にわたってじっとこもるというのが人柱の仕事。
精神的にも肉体的も負担のかかる仕事をこなす直海はどこか透明なイメージがある。
人柱が仕事を終え、出てくる儀式を見学に行った日、そこにあったのはミイラだった―

 *犯人は人柱だった男。金を隠そうとした強盗に襲われ、正当防衛で殺害。
    だが、金が欲しかったため、ギリギリまで強盗の死体を部屋において
    (ミイラになってからの方が処理が楽だから)自分は外出。
    儀式が予定より早まった為、犯行が発覚。直海の推理により逮捕される。
    「神との契約」に背いた為、その建物は崩壊する。

・黒衣は議場から消える
一人につき一人を担当し、議員をサポートするのは顔の見えない、全身黒ずくめの黒衣だ。
日本人は黒衣をいないものとして処理していた。
その黒衣の一人が殺された。

 *反対派を陥れようと黒衣が入れ替わっていた。
    仕事に誇りをもつ三郎の黒衣が陰謀に加担し、手を汚した弟を殺害していた。

・お歯黒は独身に似合わない
既婚女性は歯医者でお歯黒が当たり前。
だが、独身のはずの女性がお歯黒をしていた?

 *入れ歯を利用し、麻薬の密輸に手を染めていた。お歯黒はそのための処理。

・厄年は怪我に注意
日本では厄年には1年間有休を取ることが当たり前。
仕事をした大学の助手が次々に怪我をした―

 *古い研究棟を建て直してもらえるよう、基礎部分に細工をしていて怪我をした。
    それを仕事をしたからと言い訳していた。

・鷹は大空に舞う
鷹匠が警察の捜査を手伝っていた。検挙率は上がっていて評判も悪くない。
だが、ある捜査で鷹が犯人を殺してしまった!

 *狩猟本能ある鷹に手加減させることにジレンマを感じた鷹匠が凶悪犯を殺す命令を出していた。

・ミョウガは心に効くクスリ
ミョウガには忘却作用があるという(迷信)
一木家に大量のミョウガが送られてきた。狙いは誰だ?

 *ひき逃げを目撃した好江に被害者の母から「思い出してほしい」と逆説的意味をこめ、送られてきていた。

・参勤交代は知事の務め
知事は年半分は首都で仕事をするという。
知事になった三郎は公舎でベットに敷き詰められた一万円札を見つける。

 *前知事と参勤交代時に心を通わせた女性との情事のなごりだった。

事件と並行し、直海に惹かれていくリリーも描かれる。
人柱職人を辞めた直海はアメリカの大学院へ。アメリカに帰るリリーと一緒。
アメリカの風習に今度は直海がビックリする番である!?





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Last updated  July 26, 2007 11:33:34 PM


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