日々のあぶく?

日々のあぶく?

June 6, 2009
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月光ゲーム、孤島パズルに続く大学生・有栖川有栖と先輩・江神二郎のシリーズ。

江神は4回生、織田・望月は3回生、アリス・マリアは2回生。

孤島パズル以降、大学を休学したマリア。
彼女は他人を寄せ付けず奥深い山で芸術家達が創作に没頭する木更村に滞在したまま帰らない。
心配する彼女の両親の頼みで、マリアを迎えにいった英都大学推理研の一行だったが、
木更村の住人に追い返され、マリアと連絡さえ取れない。
大雨の日、村に潜入を図った一行のうち、成功してマリアに会えたのは江神のみ。
追い返されたアリス、織田、望月は、宿泊している宿のある夏森村に追い返される。
程なく木更村と夏森村をつなぐ橋が濁流に呑まれて交通が途絶。木更村は陸の孤島と化す。
川の両側に分断されたそれぞれの村で殺人事件がおき、各々の真相究明が始まる。

作中でマリアが推理小説家になりたいアリスの書いた
「臨床犯罪学者」なる肩書きを持った探偵が登場する小説を読んだことがあることが
(自分の観た)夢の告描写に混ざって判明。
やはり火村のシリーズとこちらはそれぞれが作中作としてメビウスの輪のように繋がっているのかな。

江神がずっと学生でいる理由は、体調を崩した母親がある種の占いに狂信的に凝り、
「お前は30歳を迎えずに、父親より先に死ぬ。多分、学生のまま」と言うお告げを遺していたところから。
(予言に挑戦するかのように学生で居続けている)
ちなみに、「20歳まで生きられない」と予言された兄は19歳で死に、
父親は母親の死ぬ1年前(9年前・二郎18歳)の時に離婚してから消息不明。
その時から江神は自分が家出していると表現。

~ネタバレメモ~

読者への挑戦が3回ある。
木更村の権利、遺産、方向性の違いなどが絡み、それぞれの村の住人による交換殺人がおこなわれた。
両方の黒幕であった調香家の女性は自殺。
犯人を突き止めた江神は、彼女が自殺するかもしれないと気付きながら一人にしたこと、
これも慈悲だと思うことをマリアに告白。

自分と同じ思いを持ちながらも一線を越えた犯罪者に厳しい火村に比べ、
やはり江神はどこか優しい。
…まぁ、某少年探偵の言葉によれば「追い詰めて犯人を死なす(自殺される)のも殺したことになる」
…だった気がするが。





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Last updated  June 6, 2009 10:05:56 PM


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