風に立つライオン

風に立つライオン

第25話 「ドラゴン攻略作戦(後編)」

第25話 「ドラゴン攻略作戦(後編)」
N:西暦2210年、新宇宙戦艦ヤマトは、太陽系にせまるサルガッソーを消滅させ、
  危機を救った。反宇宙へと突入しスサノオ本星までワープしたヤマトだったが、
  イザ兄妹の巨大要塞「イザドラゴン」のオロチ玉に機関部を溶かされてエンジンが停止してしまう。
  一方、スサノオから脱出しようと企てたトチローだったが、再びスサノオ兵に捕まってしまい・・・


~ヤマト・機関室~
真田:北野!頼んだぞ!
北野:古野間さん!
古野間:ヨッシャー!いくぜー!
騎兵隊員A:派手にぶっ放してやろうぜ!
北野:(この発光体の熱が反物質エネルギーの類なら、きっと成功するはずだ!)
真田:(頼むぞ!!!)
古野間:ハイドロビーム砲、発射!
BYUWAAAAAANNNNN!!!

~デスヤマト艦内・ユキとミコの隠れている部屋~
エノラ:おとなしく巫女様をこちらに渡すのだ。
ミコ:イヤ!アッチニイッテ!
エノラ:!! 何をおっしゃるのですか!巫女様!
タケル:(ミコちゃん・・・)
ミコ:(タケル・・・!!ウシロ・・・!!)
タケル:後ろ?・・・そうか!!!
横にいるスサノオ兵の手を噛む。
スサノオ兵:痛たた!何しやがる!
扉が開き、守が銃でスサノオ兵を撃ちまくる。
BAHYUNN!!! BAHYUNN!!!
スサノオ兵:ウワアアアァァァァ。
倒れるスサノオ兵。
タケル:今だ!
ミコ:トチローサン!コレヲ!
戦士の銃をトチローに投げるミコ。
飛びついて受け取るトチロー。受け取った体制のままエノラを撃つ。

BAHYUNN!!! BAHYUNN!!!
エノラ:ウワアァァ!!
守:トチロー!
トチロー:守!やっぱり無事だったか!
守:スサノオ帝国の医療施設で治療していたが、もう大丈夫だ。
  ユキ!ユキじゃないか!
ユキ:お兄さん!ご無事だったんですね!
守:この子は?・・・進の子か?
タケル:タケルです!
守:タケルか・・・。良い名だ。
  戦闘機を一機手に入れた!急ごう!
ミコ:ミコモツレテッテ!
守:スサノオ人?
タケル:ミコちゃんて言うんだ。お父さんとお母さんは戦争ばかりしていて
    ミコちゃん一人ぼっちなんだって。
ミコ:ヒトリニシナイデ!
トチロー:この子を連れて行けば、奴らも簡単には手が出せないしな!
タケル:ミコちゃんは人質じゃないよ!
トチロー:わかってるよ!
ユキ:私も気になるわ。この子、きっと本当に寂しい子なのよ。
ミコ:(みんなの顔を見つめながら涙ぐみ)オネガイシマス。
タケル:わかったよ、ミコ!僕が君を助けてあげるから!
守:えらいぞ!タケル!それでこそ男だ!
タケル:男は最後まで諦めるなって、ね?おじちゃん!
ユキ:トチローさん・・・。
トチロー:まあな、そんなこと言ったかもな。
守:さあ、時間が無い、みんな行くぞ!
戦闘機へ向かって廊下を走る5人。
追いかけてくるスサノオ兵。銃撃戦。


~スサノオ帝国連邦・軍作戦司令本部~
スサノオ兵:ラシーヌ様、巫女様を発見しましたが、脱走兵に人質にとられました!
ラシーヌ:なに?
エノラ:こしゃくな奴らめ!
メラルダ:デスヤマト内に閉じ込めておくのだ!

戦闘機に乗り込む5人。
戦闘機に向かって発砲するスサノオ兵。

トチロー:発進するぞ!
守:どうした?
トチロー:発艦口が開かない!
守:なに?
戦闘機の扉をビームで焼ききろうとするスサノオ兵。
ユキ:扉の外にスサノオ兵が・・・。
守:トチロー!!強行突破しかない!
トチロー:発進!
DUHYUUUuuunnn!!!
発進するタケル達の戦闘機。
ミコ:アケルヨ!
タケル:ミコちゃん、まさか!!??
発艦口が自然に開き始める。
トチロー:この子が開けたって言うのか?
守:スサノオのミコ・・・。
デスヤマトから飛び出す戦闘機。

~ヤマト・艦載機格納庫~
コスモタイガーから飛び降りる加藤。
すぐに機関室へ走る。

BYUWAAAAAANNNNN!!!
ハイドロビーム砲を発射する空間騎兵隊。
発光体の灼熱色が徐々に冷めて行く。

北野:やった!成功だ!
真田:残りも一気に鎮熱してくれ!
古野間:了解!
BYUWAAAAAANNNNN!!!
ハイドロビーム砲を発射する空間騎兵隊。
加藤:真田さん!
真田:加藤!無事だったか!エンジンの温度が下がり始めたぞ!
機関部員:電流値も正常なゾーンに入りました!
真田:これで武器が使えるぞ!
加藤:やりましたね!

~要塞「イザドラゴン」~
イザドラゴン乗組兵:ヤマト、エネルギー回復しました!
イザナミ:くそー!!ガルマンガミラスめ・・・、邪魔をしおって。
イザナギ:ナミ!うろたえるな!
イザナミ:はい!
イザナギ:テールセーバーを使うのだ!奴らはドラゴンの頭を狙ってくるはず。
     頭ばかり気にしていると、尻尾は気にしないものだ。
イザナミ:ふふふ、兄上、さすがです。

~ヤマト・第一艦橋~
古代:デスラー。君には助けられてばかりだな。
デスラー:間に合ってよかった。
古代:あの発光体は、あのバケモノ要塞の八つの頭から発射されている。
デスラー:古代、ヤマトは波動砲を使えるのか?
古代:いつでもOKだ!
デスラー:ヤマトと私の船、そして6隻のデスラー砲装備艦・・・。あわせて八つ。
     私の勘もマンザラではないようだ・・・ははははは!
     この勝負、我々が勝つ!
タラン:総統!デスラー砲ですね?
デスラー:デスラー砲発射用意!

~ヤマト・第一艦橋~
南武:ヤマトの波動砲とガミラスのデスラー砲で八つの頭を叩くんですね?
古代:そうだ!波動砲発射用意!
揚羽:敵要塞より入電!
古代:!!!
イザナミ:ヤマトよ!我が「イザドラゴン」のオロチ玉をくぐり抜けるとは、
     なかなかやるねぇ、褒めてやろう。
南武:(おんな?)
古代:お前はスサノオ帝国の?
イザナミ:私はイザ兄妹のイザナミ。
古代:イザ兄妹?
イザナミ:お前達の抵抗もここまでだ。私達に負けると言う言葉はない。
古代:なぜ闘う!
イザナミ:なぜ?それはスサノオに聞け!
ビデオパネル通信切れる。

~要塞「イザドラゴン」~
イザドラゴン乗組兵:テールセーバー、発射準備完了しました!
イザナミ:艦首にエネルギー砲門のある船を狙え!
イザドラゴン乗組兵:テールセーバー、発射!

要塞「イザドラゴン」の八本の尻尾がガルマンガミラス艦に向けられ、
強力なエネルギー光線が波打ちながら伸びていく。


~ガルマンガミラス艦・艦橋~
ガミラス兵:エネルギー光線が向かってきます!
      うわあああああああああ!!!
DOCCAANNNN!!!
デスラー砲装備艦を含む艦隊が爆発、炎上する。

~デスラー艦・艦橋~
タラン:デスラー砲装備艦が2隻やられました!
デスラー:2隻足りない・・・が・・・。このまま撃つ!

~ヤマト・第一艦橋~
古代:どんな理由があろうと、宇宙の平和を乱すことを許すわけには行かない!
山崎:セーフティロック解除!
古代:ターゲットスコープ、オープン。電影クロスゲージ明度200。
山崎:波動砲エネルギー重点120%。
古代:セーフティロック解除。
古代:発射10秒前。対ショック対閃光防御!
ゴーグルをおろす乗組員。
波動砲の引き金を握る古代。

古代:10、9、8、7、6、
ヤマトの波動砲発射口に集まるタキオン粒子。

~デスラー艦・艦橋~
デスラー:デスラー砲発射10秒前、10、9、8、7、6、
デスラー砲発射口に集まるエネルギー粒子。

~ヤマト・第一艦橋~
古代:5、4、3、2、1、
~デスラー艦・艦橋~
デスラー:5、4、3、2、1、
古代: 発射!!!
デスラー: 発射!!!
PICAAAA、DAUUUUUUUN
PICAAAA、DAUUUUUUUN
凄まじい閃光。光の束がイザドラゴンの八つの頭に向かっていく。
六つの頭に命中する波動砲とデスラー砲。

DOCCAANNNN!!!

~ヤマト・第一艦橋~
古代:連射波動砲、第二段発射!!!第三段発射!!!
PICAAAA、DAUUUUUUUN!! PICAAAA、DAUUUUUUUN!!
閃光が残りの二つの頭に向かっていく。命中する連射波動砲。
DOCCAANNNN!!!

~デスラー艦・艦橋~
デスラー:やったか!

死に際の獣のように暴れ狂うイザドラゴン。

~ヤマト・第一艦橋~
古代:南武!波動カートリッジ弾だ!尻尾を狙え!
南武:了解!波動カートリッジ弾、発射!!
DUHYUUUuuunnn!!!
DOCCAANNNN!!!
一本のちぎれた尻尾が浮遊する。

~要塞「イザドラゴン」~
イザドラゴン乗組兵:ヘッダー1から8まで全てやられました!
イザナミ:こんなバカな!!
イザナギ:ナミ!撤退しろ!!
イザナミ:兄上!
イザナギ:ヤマトか・・・憶えておくぞ!!
ワープアウトして行くイザドラドン。

~ヤマト・第一艦橋~
揚羽:スサノオ帝国より発進してきた戦闘機より入電!
古代:?
守:こちら古代!我々は敵ではない!こちら地球防衛軍、将校 古代守!
  ヤマト応答されたし。
揚羽:古代って・・・。
古代:ユキか?
揚羽:男性の声です。
古代:ビデオパネルに切り替えろ!
パネルに映し出させる守、トチロー。
古代:兄さん!兄さんなのか?生きていたんだね!
守:ああ。トチローに助けられたんだ。
真田:トチローじゃないか!
トチロー:志郎!

N:要塞「イザドラゴン」を打ち破ったヤマトだったが、強敵イザ兄妹は宇宙の
  闇に消えていった。また、ユキとタケルは、トチロー、古代守と共にスサノオ脱出に成功した。
  そして、古代は兄守と運命の再会を果たしたのだった。


続く


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