風に立つライオン

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最終話 「再びの艦」

最終話 「再びの艦」
N:西暦2210年、新宇宙戦艦ヤマトは、太陽系にせまるサルガッソーを消滅させ、
  地球の危機を救った。ユキとタケルは、トチロー、古代守と共にスサノオ脱出に成功し、
  古代は兄守と運命の再会を果たしたのだった。
  しかし、崩壊したスサノオ星からヤマトの10倍スケールの「デスヤマト」が出現、
  ヤマトとデスラーの前に立ちはだかる。デスラーは、デスヤマトの主砲に倒れ、
  ヤマトは白兵戦を挑む。デスヤマトのエンジンを破壊したヤマトは、最後の勝負を
  挑むのだった。


~ヤマト・第一艦橋~
次郎:波動砲、発射!!!
PICAAAA、DAUUUUUUUN
凄まじい閃光。光の束がデスヤマトに一直線に走っていく。

~デスヤマト・第一艦橋~
メラルダ大帝:ふっ!来おったなヤマト!スイッチオン!!
スサノオ兵がスイッチを押す。
デスヤマトの艦体表面がバリアで覆われていく。
HYURURURURU・・・・・・!!!

~ヤマト・第一艦橋~
真田:しまった!!空間磁力メッキだ!!
古代:なに!?
真田:次郎!罠だ!!
次郎:・・・!!!


デスヤマトに凄まじい光の束が到達する。
すると表面を覆ったバリアが、その光の束を跳ね返してしまう。

PICAAAA、DAUUUUUUUN

~ヤマト・第一艦橋~
真田:次郎!跳ね返ってくる波動砲に向けて連射波動砲だ!!
次郎:はい!!!
古代:次郎!!


~デスヤマト・第一艦橋~
メラルダ:ヤマトめ、死ね~!!ハハハハハ!!!

~ヤマト・第一艦橋~
古代:次郎ーーー!!
次郎:第二段発射!!!

PICAAAA、DAUUUUUUUN

二つの光の束が真正面からぶつかり合う!!!
BIKABIKAAAA、BABABAUUUUUUUN!!!

~デスヤマト・第一艦橋~
スサノオ兵:大帝!ヤマトが波動砲を連射しました!
メラルダ:なに!!??
ラシーヌ:ど、どうなさるのですか、大帝!!こちらは波動砲が使えないのですよ!!
BOWAANNN!!!
艦尾がまた爆発する。艦体が大きく傾く。
スサノオ兵:エンジンに火が廻るのは時間の問題です!!
メラルダ:もはや、これまでか・・・。
ラシーヌ:大帝、ミコと共に散りましょう。
メラルダ:やはりそなたは母だな・・・ラシーヌ・・・。
ラシーヌ:・・・。
メラルダ:ヤマトに向けて全速前進!!!

~ヤマト・第一艦橋~
太田:デスヤマトがこちらに向かって突っ込んできます!!
真田:デスヤマトの空間磁力メッキは一発目の波動砲で剥がれているはずだ!
古代:次郎!三連射だ!!!
次郎:はい!!
山崎:波動砲エネルギー充填100%!!
真田:次郎!三発目は通常はエネルギー充填が不充分だ!!
    ここは、ギリギリまで目一杯充填するんだ!!
次郎:しかし!!敵が突っ込んできます!!
古代:あせるな、次郎!!!
次郎:ちくしょう!!!

~デスヤマト・第一艦橋~
メラルダ:ヤマト!!撃たせんぞ!!!
ラシーヌ:ミコーーーー!!!
メラルダ:スサノオ帝国に栄光あれーーー!!!

~ヤマト・第一艦橋~
太田:デスヤマト、来ます!!!
山崎:エネルギー充填120%!!
古代:撃てーーー!!!次郎ーーー!!
次郎:はっしゃーーーーー!!
PICAAAAA、BABABAUUUUUUUN!!!

~デスヤマト・第一艦橋~
メラルダ:ウワアアアァァァァァ!!!!

光の渦に巻き込まれて消滅していくデスヤマト。
そして、大爆発。

ZUZUZUZUDODODODOCCAANNNN!!!

爆発が収まり、静まり返る宇宙。

~ヤマト・第一艦橋~
真田:機関部の遊爆と波動砲のエネルギーが融合して大爆発を起こしたんだ。
古代:ヤマトがヤマトを倒すなんて複雑ですね。
相原:彼らも我々と同じ人間なのに・・・。
南武:進化の過程で間違った方へ行ってしまったんですね。
太田:我々も他人事じゃないな。
揚羽:宇宙の中にある命に、重いも軽いもないですよね・・・。
次郎:命の尊さを知って、初めて宇宙の平和があるんだ。

~銀河系宇宙空間・ヤマト艦首甲板~
宇宙服を着て整列するヤマト乗組員。
慰霊砲が撃たれる。

DUHYUNNNN!!!DUHYUNNNN!!!
古代:地球と宇宙の平和のために、精一杯戦って散った戦士諸君。
    我々は決して君達の尊い犠牲を忘れない。
    宇宙戦艦ヤマトの戦士の霊に黙祷・・・黙祷終わり、敬礼!
敬礼する全乗組員。

~ヤマト・第一艦橋~
相原:伊藤長官とつながりました。
古代:長官!ヤマトは無事任務を終了しました。
伊藤:そうか、ご苦労だった!
古代:長官、藤堂さんは?
伊藤:先週、退院されたよ。もう大丈夫だ。
ヤマトクルー:良かった!
古代:ヤマトはこれよりガルマンガミラスに立ち寄り、地球へ向け帰還いたします。
伊藤:ヤマトの諸君、本当にご苦労だった!
沖田十三のレリーフを見上げるクルー達。
次郎:ヤマト、ガルマンガミラスへ向け発進します!
HYURURURURU BOWAAAAAANNNN!!!

~ガルマンガミラス星・ドメル湾~
ヤマト甲板で向かい合う古代とデスラー。その脇に真田、タラン。
デスラー:古代、世話になったな。
古代:元気になって安心したよ。
デスラー:しかし、奴らは完全に滅びたわけではない。
古代:わかっている。
デスラー:またいつ襲ってくるかもしれん。
古代:その時は君達の力が必要だ!
デスラー:我々にはヤマトがある。再びの艦(ふね)が・・・。
古代:再びの艦(ふね)か・・・。
ヤマトを見上げる古代。そして、デスラー、タラン、真田。
主砲の上に、守とトチロー。親指をたててGoodサインを出しているトチロー。


デスラー:さらば古代、さらばヤマト・・・また会おう。

さらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト

~土星の輪~
土星の輪の横を通過していくヤマト。
ヤマト艦内の様子。

ユキとタケル、ミコの笑顔。古代に甘えるタケル。古代の銃を撃つマネをする。
やられたフリをする古代。幸せそうに笑うユキ。

アッコのスカートをまくるアナライザー。追い掛け回されるアナライザー。
それを笑っている京塚と古野間、池垣。

佐渡先生に酒をすすめられるトチロー。断るがしつこくすすめられて、仕方なくちょっと呑む。
真っ赤になってすぐに倒れるトチロー。

坂巻や赤城に砲術訓練をする古代守。

展望台で椎名の肩を抱く加藤。見詰め合う二人。

第一艦橋の次郎とアッコ。次郎の席で宇宙を見つめる。微笑みあう二人。

山崎が機関室を訪れ、操作盤を触りながら泣く。
徳川太助の笑顔。

静かに地球へ向かって帰還していくヤマト。



N:再び蘇った不滅の艦・・・宇宙戦艦ヤマトの闘いは終わった。
  地球は、そして宇宙は、ふたたびその平和を取り戻した。

  時に 西暦2211年・・・。




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