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インターネット映画(1)

インターネット映画


 インターネットで映画やドラマを観ていると、画面はPCサイズだから小さいものの、記憶には映画館で観たのと同じサイズで残るから映画館で観たのと同じ感覚になる。だから大画面であろうと小画面であろうと中身の印象は変わらない。その代り、映画館の大画面は目が粗いので見苦しいのが気に掛かり、PCのデジタル画像の鮮明なのを観ていると映画館のが詰らなく想えてしまう。が、昔はあれで結構満足していたのだから慣れというものは恐ろしいというか技術力の優劣の差を殊更気にしてしまう今と違って、知らないということは案外素朴で大まかな気持ちで居られるものである。


Missing 画面
インターネット映画の一場面。


 中には古いアナログ画面をデジタルに置き換えたもので画面の目の粗いままのものがあるが、それはそれでレトロな雰囲気があるから懐かしくて良い場合もある。何もかも明確に見せるだけが映画ではないが、肝心なものはハッキリと観たいし、どうでも良いようなものは粗くても良いと想うのは絵画の手法と同じである。つまり映画監督やカメラマンに絵心があるか無いかで画面構成が変わるのだろうが、名画と言われるものほどそれは上手く表現されている。だから現代の誰が撮っても簡単に鮮明に綺麗な画面が撮れるデジタル・カメラではその優劣よりも中身が問題になるのは当然だろう。


 それが本当の映画なのだろうが、詰らないものでも安価で大量に世に出される作品(作品と呼ぶほどでもないものがある)は観るのも苦痛で直ぐに切ってしまう。よくもまあ、こんな詰らない映画を撮るものだと思えるものが余りにも多いのである。インターネットで観る作品の中でもたまには良い映画があったりすると得をした気分にもなれる。ドラマでもそうだ。シリーズもので良い作品だと次回が待ち遠しくなる。海外のテレビ・ドラマやテレビ用映画でシリーズものが放映されていて、以前にも印象に残ったもののコメントをしたことがあるが、最近も気に入ったのが数本あって結構楽しめるのは嬉しい。それに無料というのが良い。


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インターネット映画(FBI・ミッシング捜査スタッフ)。


 最近ハマっている中の一つは、FBI捜査官の「ミッシング(行方不明者)」というシリーズものだ。なかなか人間模様が面白い。FBI捜査官というと映画では大体嫌われ役が多いが、このドラマでは主役だけに上手く好イメージを抱かせるように作ってある。FBIの宣伝映画のようなドラマだが知らない面が分かって興味深く観ている。それにスピーディーだ。最近の映画は実に展開が速い。モタモタしていると観客がブーイングするのを恐れる程気を使っているのが分かるし観ている方も頭の回転を速めないと見逃してしまいそうである。10年前の同じアメリカ映画と比較すると明らかに展開が速い。


 物語の内容は昔も今もそう変わる訳でもないのだが、場面場面で退屈させないのだ。観客の考えよりも先を行く感じである。中には「ボクなら、こうするだろうな」と想った通りに展開するものもある。だから映画と自分との競争のような処があって、裏をかかれて違う展開になったりすると「やられた!」と想うこともある。平凡なストーリーでは観客は満足しないのだ。言わばすれっからしになった観客を如何に退屈させずに亦観させようとするには大変な努力と思考力が要求される。面白い映画は何度観ても面白い。脚本と監督と役者の三拍子が揃えば出来るのだろう。


マリリン・モンロー(2)
インターネット映画(かつて一世を風靡したマリリン・モンローのレトロ画像)。


 ところが、それでも必ずしも成功するとは言えないものだけに大きなバクチである。最近は昔のように大金を掛けたから良い映画やヒット作品が出来るとは限らないから出資者も大変だろう。もっと大変なのは監督だろう。そういう意味では役者もその他のスタッフも大変な訳だ。観る方は、そんなことは関係ないから好きなことを言う。言われてポシャルのは本物ではない。それはどの業界にも言えることで、大変なことをやるには情熱が無ければ続かない。金も必要だが馬鹿にならなければ続かない。傍で観ていて「馬鹿じゃなかろか」という程のめり込んでいる当人は案外幸せなのだろう。好きなことをしているのだから続くのだ。(つづく)




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