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インターネット映画(5)
インターネット映画(5)
映画の本質として演劇に目を向け、原点の神への奉納劇や祈りへとたどって行くと当然ながら宗教そのものが人間の生き方を左右し、政治に影響を及ぼし、国の進路をも決定する要因になっていることを改めて知ることになる。だからこそハリウッド映画がアメリカ政府のプロパガンダの機関として大いに活躍したことが今更ながら分かって来ることになるのだ。日本で言えば大日本帝国陸軍が満州へと進軍し、その記録や政策の宣伝を映画という手法を用いたのだった。敗戦後は、残っているものは殆どGHQに没収されてしまったが、敗戦が濃厚となった頃には既に関係機関の手で封印されたり廃棄処分され戦前の政府の貴重な記録は殆ど消されてしまった。
南京事件を扱った中国映画はねつ造した部分が多すぎる。
個人的に隠し持っていたりして、かろうじて残っていたフィルムが最近極たまに放映される程度で、真実を記録したフィルムによる戦争犯罪の証拠は無いに等しい状態だ。南京虐殺事件などは廃棄処分されてしまっているので中国側がねつ造した写真以外は無く、その状況の下で中国側は殊更事件を誇張して国民教育として伝え、日本帝国陸軍が如何に悪行を働いたかを基礎教育の資料にしている。戦争を批判するのは正しいことだが、殊更ねつ造した中国政府に都合のよい資料で国民を教育することは正しいことではない。そのことが知れ渡っても日本政府は中国に正式に抗議をもせず、黙認したかのような状態に成っているのは残念である。
ジョン・ラーべの南京事件(これも中国政府のねつ造したプロパガンダに想えてしまう)。
ボクはそういう中国に不信感を抱く。孔子の時代の中国には尊敬の念を持っているが、近代では孫文の頃までの中国が頭にあって、周恩来が最後の信頼できる中国人としか想えないのだ。登小平は好きだったが毛沢東は嫌いだった。大方の日本人が好感を抱いていた周恩来が亡くなって中国のイメージはガラリと変わってしまった。だから今の中国は全く別の国というイメージしか持てない。漢民族が満州民族に復讐し、他の混在する少数民族を虐待しているような国の政府の言うことなぞ信用できないと想うのが日本の常識人の考え方だ。この先、アジアのリーダーとして中国が台頭するであろうことを考えると不安になってしまう。
タイトロープ(ビルの谷間を命がけで渡るメリットがあるのだろうか?)
それは漢民族政府がタイトロープを渡っている姿に観えてしまうのはボクだけではあるまい。危ない橋を渡るということは危険を冒してまでそういうことをせざるを得ない状態にあるということだ。そうすることで何らかのメリットがあるのだろう。アジアの覇権を狙っているとか日本を配下に置くということも考えられる。対中国貿易が今の世界経済で大きな要素を占めているのは事実だ。アメリカの世界覇権が消えつつある中でBRIC(ブリック)が世界経済を牽引すると言われる昨今、日本はどうしても中国を相手に貿易を考えざるを得ないだろうし、内需拡大と言ったところで外貨を稼ぐ手段にはならない以上、それは時流として当面続くだろう。
三国志や水滸伝は今も中国で人気のある映画である。
経済問題は重要な要素だが人間はパンのみに生きる訳ではないから生きざまや文化が国の行く末を決める最も重要な要素になるのは歴史が示している。確かに経済が歴史を動かしてはいるが経済は水もので、さしものアメリカも農業や製造業を捨て金融立国となった時から凋落は始まっていたと観ることが出来る。リーマン・ショックなぞ来るべくして来た結果に過ぎない。ヘッジファンドなぞというバクチで経済が動かされて来たこと自体異様だったのだ。要するに保有する金塊の倍以上のドル紙幣を印刷して世界中にばら撒いた結果のツケが今回ってきているだけの話である。
中国映画の原点は労働者を描いた社会派ものであろう。
大量ドル保有国のBRIC(ブリック)がその価値の目減りを如何に少なくするかでG8がG20という新しい組織に変わったのは耳目に新しいが、民主党政権になった日本は中国と共にG20のメンバーとして如何に上手く立ち回れるか国民は固唾を飲んで見守っている。ボクも民主党を支援している一人として、上手く乗り切って欲しいと願うのだが、日本の本来の姿はハイテクによる付加価値の高い製品を世界に売ることに尽きるのだから、今や国内の生産性を高める方策が優先されるべきであろう。その為にも安心して働ける環境づくりこそが急がれる。亦、子育ての環境も整備しなければならない。保育所増設や高校無料化もその一つだ。
文化大革命を取り扱った中国映画も盛んである。
中国のように人口が13億もある国は思うように動きが取れないだろうが、日本はその10分の1の人口なのだから素早い対応が出来る筈だ。本来はフランスのように6~7,000万人ぐらいの人口が適切だろうと言われているのに戦後の高度成長期のベビー・ブームが人口を押し上げ、やがてそれがピークを過ぎ、数年後には1億2,000万人を割り、20年もすると1億を割るのではないかと言われている。そうなれば単純労働は外国人労働者に頼らざるを得ないことになるとも言われている。正にヨーロッパ型の労働社会に似てくる。右も左も外国人だらけの社会になる。それが国際化の流れなのだ。
中国王朝時代を描いた中国映画は益々盛んである。
国際化になれば文化の交流が盛んになり、それぞれが融合し合い新しい文化を生み出すだろう。その一つが最近の映画に観られる国際化だ。邦画が下火に成り、韓国ものや中国ものが氾濫するインターネット映画の世界は時代の流れの最先端を行っているのだろう。それでもボクは好きな映画と嫌いな映画の仕分けをしながら観て行くつもりだ。情に流されっぱなしの韓国ものには辟易とし、王朝文化を懐かしむだけの映画にも飽き、SFものの特撮の上手いものや現実との整合性が出来るだけ無理なく出来ているものに興味を持って行くだろう。その点、古典は良い。シナリオがしっかりしていて監督が良ければ、後は役者だけの問題となる。これからも優れた作品が出てくるのを楽しみにしている。
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