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繁華街(8.文化と文明のバロメーター)
繁華街(8.文化と文明のバロメーター)
世界の都市ランキングというのが毎年発表されて「一番美しい都市」とか「一番住みやすい都市」という風に分類されている。まあ、一種の人気投票だから専門的根拠に欠けるから自分の住んでいる街が入って無いからといって目くじらを立てる程のものではない。しかし、世界の関心事にはなるので自分の住む街が上位に入って欲しいとは誰もが想うだろう。ちなみに日本は東京が対象になっていて、美しさでは12位、住みやすさでは3位となっている。建築家やランドスケープ・デザイナー、経済評論家など様々な専門分野から観ればランキングは変わって行くだろうが、選者がどういう人々なのか不明だから大いに偏っている筈だ。まあ、それでも日本が入っているのだから少しは認めても良いのかも知れない。
世界の都市(1)。香港(中国)。
そういうランキングではなく経済発展の度合いで観て行くと、中国がダントツに上位に入って来るのは最近のBRIC(ブリック)の経済力から考えれば当然だろう。経済発展の根拠は多数の安い労働力と豊富な地下資源である。それを支えるのに爆発的な人口増加がある。中国の13億人、インドの12億人、ブラジルの1.9億人、ロシアの1.4億人と、僅か4カ国だけで世界人口68億人の41%を占めている。振りかえってみれば、40年前の世界人口は40億人だった。80年前はその半分の20億人だったから、20世紀は爆発的な人口増加期であった事が分かる。今後、益々増えて行くであろう事は火を見るよりも明らかだが、統計をとって感心していても始まらない。
世界の都市(2)。深川(中国)。
要は、それをまかなう国力と様々な資源の有効利用だろう。が、世界の大都市の繁華街の様子を観る限り、何処も人が多いというだけで具体的な対策の効果は観られない。目に見える効果というものはジワジワとしか現れないから僅か数年では観えないのも無理はないが、それよりも、在りもしない現象(ねつ造した地球温暖化)を主張して税金を世界から集め、その運用益を横取りしようとする米英の動きは何も地球の為の対策ではなく、それどころか資源の枯渇を促進させようとする動きにしか思えない。長年のドルの大量発行でドルが暴落しそうになっている現状を何とか延命させようと、ユーロを潰そうと(ギリシャを血祭に)しながら他人の金を当てにして生きて来ている米英の考えそうな事ではある。
世界の都市(3)。上海(中国)。
それでも米英も人間であるから地球に住む権利があるだけに、我々は仕方なく彼等の動向をチェックし批判しながら観て行くしかない。やがてBRICが世界の覇権国になって行けば、米英も衰退し養老院行きになるだろうが、我々が生きている内に実現するかどうか未だ確定的な事は言えない。そう言いつつ日本はアメリカのポチを脱してBRICと対等に渡り合うには相当の覚悟と知恵と強かさが要る。一部の金持ちは日本を脱出して白人社会のベネルックス辺りに逃げ出すかも知れないが、日本を背負って行こうとする若者はそういう亡命者の事を考えても仕方が無い。前向きに対処する事しか生きる道は無いのだから、程々の生活レベルを維持する為にどうすれば良いかを考え出すべきである。
世界の都市(4)。ニューヨーク(アメリカ)。
尤も、程々の生活レベルは文化によって違う。人間は一旦、贅沢の味や文明の利器の便利さを味わってしまえば忘れる事が出来ないから難しい選択である。日本は質素を旨として生活をして来た時代は戦後社会で綺麗に無くなってしまったのだ。誰が悪いと言ったところで60年以上経った今では時効だろうし、戦前の生活レベルに戻せと言っても不可能だろう。だから自分の今の生活で満足し、これより悪くならないように一所懸命に働き、蓄え、無駄を無くして行くしか無い。が、一所懸命働いても限度があるし、年金を受け取る年齢になって充分な金額が出ない心配もある。その為の方策も未だ政府案が出ていない。となれば白人の常套手段である詐欺や略奪ではなく、真面目に金の成る木を探さねばならない。
世界の都市(5)。東京(日本)。
大航海時代は世界の人口は今の10%程度だったし、次々と植民地が増えて行き、欧米列強は富んで行った。その代わりアジア・アフリカは搾取されっ放しで人間の生活とは程遠い生き方しか出来なかった。その中で、日本だけが明治以降、近代化路線を突っ走り、白人社会の仲間入りをし、達成しそうになって、脅威に感じた白人から袋叩きにあった。それが僅か65年程前の事である事を忘れてはならない。今でも彼等は日本の勤勉さや実力に警戒心を抱いている。ならば、それを堂々と表に出し、頭脳と勤勉さで勝負するしかない。日本で生まれた世界初の商売は幾らでもある。それらの累積で国が富むなら、それは実力である。何処かの国のようにコピー商品ばかりでは早晩行き詰る。自信を持って進む事だ。
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