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人生の成功(4)

人生の成功(4)

 軽薄かも知れないが人生の成功を世間で言うところの基準で観れば、先ず金持ちになる事だろう。その次は出世して「あの人は偉い」と言って貰う事だ。そして自分の想う処の事を実施する喜びを味わう事だろう。其処には少々のモラル違反はあっても構わないとするふてぶてしさが無ければ出来ない。正義とか悪という基準以前の人間の欲望を満たす事柄総てをやりたければ躊躇していれば出来ないからだ。昔は本妻と妾が一軒の家で同居している事例が幾らでもあった。世間ではそれを男の甲斐性と言って黙認していた。世間が未だ貧しかった頃、喰う為には妾奉公と言って一種の職業婦人をしていた訳だ。男も女も割り切って現実を取っていたのだ。今でもそういう事をしている人も居るが、流石に世間体を考える。

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 自宅とは別に邸宅を建てたりマンションやアパートを借りて住まわせる。自分の娘のような妾を置いて「パパ」と呼ばれるのを無上の喜びとし仕事や明日へのエネルギーにしている訳である。子供が出来れば中には認知する人も居るだろうが、殆どは金銭的なもので未婚の母の状態にして済ませる場合が多い。政財界にはそういう話は五万とある。葬式の時に本妻が妾やその子供をを葬儀会場に入れさせない場面をニュースは素知らぬ顔をしてさりげなく面白おかしく放映する。世間では有名な既成事実でも本妻は意地になって妨害をする訳である。故人に対して復讐しているのだろう。かつてある財界人で電器メーカーの会長の妾にはランクがあって、上位は大きな屋敷に住まわせ運転手まで居るので流石と観られた。

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 ところが、下位には裏長屋でみすぼらしい待遇の場合があるのが近所では不思議に観られたが、彼女との出逢いや歴史でそういうランキングが付いていたのだろう。長い人生で彼なりの想い入れがそうさせたとしか考えられないのだ。身分相応という考え方だったのかも知れない。人権運動家や人道主義者からすればけしからんと言うかも知れないが、日頃そういう事を口にする政治家ですら下半身はだらしなく女性問題で党を除名された人も居るのだから何をか言わんである。フランスやイタリ―なぞで、そんな事を言えば笑われてしまうだろう。アフリカや中東での一夫多妻制の国は女性の方が多いからそれが当たり前である。但し、多くの妻全員に平等の扱いをしないと責められるという不文律があるらしい。

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 男女の人口比率が殆ど五分五分の国々では一夫一婦制が常識でも愛人を何人持とうが男の甲斐性になっている。言わば生活力がある無しで女の数が決まってしまうという事が人生の成功者としての条件になっている。人間は貨幣経済に縛られていて体力よりも経済力がものを言うが、自然界の動物は貨幣の代わりをするのはオスの力量、つまり体力の強さという事になる。だから群れを率いるリーダーはオス同士の決闘で決まる。負けたオスは群れから去らねばならない。メスや子供は強いオスに統率される。かつてのヤクザの世界と変わらない。尤も最近のヤクザは頭脳が必要となり、腕っ節だけでは時代を渡って行けなくなり、スーツ姿になってしまった。そう言えば最近のサラリーマンはヤクザまがいの連中が多くなった。

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 生存競争に生き残る為の擬装というか見掛けでは分からないボーダーレスの時代に成って、堅気だと想って安心していると実はヤクザだったという怖い話は一杯ある。ヤクザではないがヤクザより酷い堅気も居る。ヤクザも真っ青という犯罪が多いのも現代の風潮である。素人から財を奪ったり蹴落として命まで奪うやり方は昔のヤクザは余りしなかった。犯罪もボーダーレスになったのだ。見境が付かないのが怖いところである。だから金持ち喧嘩せずで、争い事はどちらにしても財を失う羽目になるので関わり合いにならないように大事に至る前の小事で済まそうとする。僅かな金の段階で泣き寝入りをするのである。その点、金の無い人生の敗残者のような人々は余裕が無いから僅かな金の為に騒いで問題を大きくしてしまう。

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 以上、金に絞って人生の成功を観れば実に呆気ない深みの無い人生である事が分かる。だからと言って金が悪い訳ではない。金を追いかけるから金(お足)の方が速い分、追いつけないだけの事なのだ。追いかけるのではなく金の来る仕組みを作った処に金は集まる。それが誰の金であろうとどの様な種類の金であろうと色が付いている訳ではないから良い悪いを論じても意味が無いのだ。犯罪は別にして何らかの方法で集まった金の上手い遣い方が経済活動だから経済に長けた人が人生の成功者になれる割合は高い。しかし、金は手段であって目的では無い。其処の処を間違わなければ人生の成功は半分手にしたようなものである。今や健康でさえ金で買える時代なのだから。(つづく)

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