ココ の ブログ

寂しい人生と楽しい人生(7)

寂しい人生と楽しい人生(7)

 それなのに政府はメルトダウン(炉心溶融)を渋々認め「福島第一原発の放射性物質の漏れを止めるには相当の年月を要す」と言い放ってしまった今、開き直ってリーダーシップを発揮する気も無くなったやに観える。その直後に東京電力は高濃度の放射性物質で汚れきった水の処理(それまで素人のような作業パフォーマンスを繰り返しては国民のヒンシュクを買っていた)に困って海へ投棄し始めた。来るべき時が来て、周りの海水は放射能の海に変わってしまった。つまり福島及びその近海の魚は喰えなくなったという事だ。野菜も駄目、土地も放射性物質で汚染され、健康と家と仕事を失った福島県民は放射能難民としてこの先、避難所から何処へ流浪の旅に出るのか。政府は「早く死ね!」と言っているのと同じである。

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 非情な言い方だが、政府は内心では原発難民が死んでくれれば有難いと想っているだろう。ごちゃごちゃと文句を言う連中が居なくなればこの先の原発推進も楽になり、厚生年金も支払わなくて済むとしか思っていないのだろう。当面は原発被害者に涙金程度の見舞金で済ませ、後は東京電力との裁判で長期戦をするする内に死んで行くだろうと考えているのだろう。ボクにはそう想えて仕方無い。「それよりも津波で家を失った津波難民の方がワンサと居るではないか、彼等の処理の方が数では大変だ」とでも言うのだろうか。しかし、津波は天災である。天災には個人的救済はしないのが政府の建前である。公共の建物や組織には救済処置はとるだろうが「津波被害復興援助法」とでも名付けた法律が出来ればの話だ。

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 現行の法規では救済の手法としては力が及ばない。だから新しい法律を通そうとして捻じれ国会を是正する為に野党と大連立を組み、なし崩し内閣を造りたいのだ。野党も大臣のポストを与えてやればなびくだろうという腹だ。案外それにホイホイと乗る野党かも知れない。国民は何でも良いから何とかしてくれと言う。今こそチャンスだと与党はほくそ笑む。いよいよ世も末になったものだ。果たして今の内閣に何が出来るだろう。消費税を上げるぐらいな愚策しか出来ないだろう。馬鹿でも出来る政策内閣なぞ要らない。国民が呆れて何も言わなくなれば政府や官僚の思う壷である。今こそ良識ある国民は立ちあがって声を大にして思いの丈を訴えるべき時なのだ。そうでないと子子孫孫まで喰いを残す事になるだろう。

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 ところで、先月ネット注文していた書籍が今朝届いた。震災の影響で、何時もなら翌日に届く筈のものが10日ほど掛かってしまったのだ。余り遅いのでキャンセルのメールを送ったが、そのままにされて今朝届いたのだ。署名は「原発革命」という「トリウム原発」の推進書である。著者はこの方法しか無いと主張する。ボクが言う他の発電方式(太陽光、風力、燃料電池、メタン・ハイドレードによる火力発電など)は総て駄目だと言うだけである。この人は地球温暖化を信じている人だから化石燃料でCO2を発生させるものは総て駄目とし、ウランを核燃料とする現在の原発も駄目とし、ウランよりも危険度が少ないトリウムが良いとするのである。未だ最後まで読んでいないから批判は未だしないが、結論は見えている。

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 多分、原発推進派は次なる原発にこの方法を言いだすだろう。今回の大惨事を引き起こして世論が反対に傾いている現在では大人しくしているだろうが、人の噂も七十五日というから三カ月ほどすれば亦ぞろ活動を始めるだろう。日本人は忘れっぽい国民だと言われるから、今回の原発事故で逆に放射能に慣れ(麻痺し)てしまって危険度に考えが行かなくなるかも知れない。そこが恐ろしいところだ。何故なら、ヒロシマ・ナガサキに原爆が投下され膨大な国民が殺され、被爆者も多く居て今も苦しんでいるのに、その後、同地に人々が住み始めて現在に至っている事実を受け入れているからだ。「なあに原発事故なんて大丈夫、どうせ人は半分は癌で死ぬんだから」とせせら笑った東大教授がテレビで語っていたのが空恐ろしい。

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 とうとう本音が出てしまったとボクは妻と顔を合わせて驚いたものだった。こんな悪魔のような東大教授が学者面して平気な顔で人々に語る時代は狂っている。それを言わせる政府やマスコミも狂っている。我々は不幸な時代に生きているのである。しかし、だからと言ってそういう暴言は許す事が出来ない。メルトダウンを長い間隠し続け、健康被害は無いと嘘ばかり言い続けて来た政府や御用学者や東京電力を我々は告発しなければならない。彼等を死刑にしてでも責任の一端を負わせなければ納得が行かない。東京電力や保安院の毎日の会見も次第に正気の沙汰では無くなって来て破顔をしたり何処か一本抜けた顔をしたりと理性を失いつつある。辻褄の合わない答弁をする度にオドオドして恐怖を必死に隠そうとしている。(つづく)

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