株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

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SQ解説、保存版


先物は、買ったものを売る、あるいは売ったものを買い戻すといった反対売買によって
決済するのが原則。ただし、3カ月ごとに定められている最終売買日が経過しても
反対売買をしなかったときは、特別に定めた値段で最終的に清算することになる。
このときに使う値段がSQ値。SQは、最終売買日の翌日寄り付きの株価をもとに算出
するという規定がある。本日9日は、これまで取引の中心になっていた先物6月物の
最終売買日。そこで、先物6月物のSQは明日10日の寄り付き値によって算出される
こととなる。ここで、前回3月11日に算出された先物3月物のSQを振り返ってみると、
11,841円42銭。これに対して、当日の日経平均株価の始値は1万1,838円2銭で、
両者は微妙にずれている。このときは、3円ほどの違いだったのだが、違いがもっと
大きくなることも珍しくない。

両者が食い違っているのは、計算の仕方が多少異なっているから。日経平均は、
指数を構成する225銘柄の株価をもとにして1分ごとに計算しているのだが、売り
気配や買い気配の銘柄は、その気配値を使って指数を算出している。これに対して、
SQは、同じ225銘柄について、それぞれ実際に初めて取引が成立した時点の
株価を積み上げて算出するため。

例えば、銘柄Aは寄り付きの9時に100円で取引が成立。一方、銘柄Bは、9時時点
では200円の買い気配で、9時15分に210円で初めて取引が成立したとする。さらに、
銘柄Cは、9時時点では300円の売り気配で、9時30分に270円でようやく取引が成立
したとしよう。この場合、寄り付きの日経平均は、銘柄Aの始値100円、銘柄Bの買い
気配200円、銘柄Cの売り気配300円をもとに算出されることになる。しかしながらSQは、
実際に取引が成立した時点の株価をもとに算出するので、銘柄Aは寄り付きの100円の
ままで、銘柄Bは9時15分の始値210円、銘柄Cは9時30分の始値270円という
ように、異なる時間に付いた株価を寄せ集める形になる。このため、日経平均の始値とは
時間的にも指数的にも食い違いが起こるというわけ。なお、日経平均のSQは、正式には
取引終了後に大証が発表する。ただ、225銘柄すべての取引が成立した段階で、
機械的に計算できるので、QUICKなどの情報提供会社は取引時間中に概算値(速報値)
として配信している。


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