株/投資/ヘッジファンド/きまぐれぽんた

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これってMSCB?


こちらに掲載しておこうと思う。28日、今期の経常利益を20億円から30億円へと
50%も上方修正している。しっかりと成果が出てきていることが見て取れることだろう。
MSCB発行というアナウンス後、株価が大きく下落したものの、一部のMSCBに
アレルギーを持つ投信の売りと個人からの投売り、そして追証の売りをしっかりと
吸収した後、33万円で底打ち。その後V字回復の株価は圧巻だったことだろう。下げ
止るのを待つだけだったわけだから難易度は高くなかったからね。

IDUのMSCB発行について
MSCB、MSCBとみんな騒いでいるようだが、この新株発行の内容をきちんと精査
できない人は転換価格が変わることだけを元にそう表現しているようだね。

これはMSCBにすることが目的でも、IDUが弱い立場にいるわけでもなく、IDUが転換
指定の権利を持っていることをしっかりとリリースの文章から読み取れるかどうか、に
かかっている。すなわち、転換するかどうかはIDU経営陣が決めるので第3者による
株価操作のリスクが皆無になるってこと。

ここでポイントとして見ておいて欲しいのは、べらぼうに安い株価がついてもUBSに
転換を促進し、必要以上に株数が増えるような株主軽視の転換政策をIDUが
取らないかどうか、という点だけ。ここの副社長はその辺は十分分かっている、
金融のプロで私の元同業者だから、ご心配なく。もっと専門的に言うと、コミットメント
ラインの株式バージョンで、必要なときに必要な金額を株式にて調達できるという
画期的なもので、ダヴィンチのような、キャピタルコール方式のブラインドプールと
言えばもう少し分かりやすいかな。

その他みなさんが考えるためのヒントとしては
1、株数の上限が決まっているため、必要以上に株価が下がってしまうフォーサイドの
ようなデメリットを排除していること。
2、ライブドアのMSCBの時のような貸し株も一切ないこと。
3、掲載されている下限価格は50%となっているが、転換株数の上限を考慮するとこの
数字は全く意味のないものであり、あくまでも転換設定権はIDUにあること。
4、一方的に下にだけ修正される転換価格ではないため、上に振れる可能性があること
から、今の業績を踏まえるとディスカウントで早めに買おうとする投資家がいてもおかしく
ないこと。
5、UBSがリスクを取って引き受けた、というようなコメントも見受けられるようだが、
UBSはあくまでもオプションとしての権利を保有しているだけで、投資家の購入意思に
対して転換し販売するため、UBSが取っているリスクは倒産リスクのみであるということ
6、1年後にはIDUが償還に応じること
7、転換価格の上限が設けられていないため、株価が上昇した場合は想定よりも希薄化が
少なくて済むこと
8、資金使途の中にM&A用、物件購入用、資本・業務提携を加えているということは
どこかと大きな話が進んでいる可能性があること

また
9、IDUの株式としての評価はPERなどのバリュエーションではなく、会社の成長性、
収益性、そしてオンリー1としてのプレミアム付きの評価となっていること
10、各業界にIDUと業務提携をした会社(アルデプロ、イートレード、リプラス、りそな
銀行など)があり、今後のビジネス展開の道筋が見えつつあること
なども考慮する必要があるかな。

リスクとしては
1、希薄化が起こること
2、250億円もの資金の資金使途が明確ではないこと
(だからこそ必要に応じて調達していくんだろうけれど。。)
3、上値が重くなる可能性
くらい。

数ある資金調達方法の中でも株主に対して一方的な希薄化や将来性などを無視した
資金調達にならないようにしているのがこれだってこと。逆に今より高い金額で資金
調達できる術を残していると言う意味で通常の資金調達よりもいいのだから。



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