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2011年09月30日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
『春は別れの季節だ』なんて、

以前このブログに記したことがあった気がする。

だけど、秋だって、別れの季節だ。

生まれて今まで、

ボクは何度こういう別れを経験したのだろう。

嬉しかった別れは一度もなかった。

でも乗り越えてきた。

だから今度も乗り越えることが出来るのだろうか。


キミが近くにいなくなって、

キミと逢えなくなって、

ボクは、キミの圧倒的な存在の大きさに改めて気付くのだ。

だけど、必ず思うだろう。

キミと出逢えて、ボクはほんとに良かった・・・と。






「話したいことがあるんだ」


多分、なんとなく解かってた。

あの日、キミがきっとそう言い出すだろうことは。

隣に座るボクを見ずに口を開いたキミ。

でも次の言葉が出てこない。

だからボクから訊いたんだ。


「転勤?」

「うん」

「決まったんだ?」

「うん」


こっくり頷いたのを確かめてボクは、

『そっか』と言って努めて平静を装うことが出来る自分にショックを受けた。

正直、キミがいつ言い出すのかと会ってからずっと気にしてビクついていたのだから。

この日会ったのも、前夜急に電話があって呼び出されたからだったわけで、

しかも、前回は誘いを断ってしまっていたから、

きっとこういう話をされる予感はしてた。


ボクは話したいことがいっぱいあったし、

キミも出張帰りでネタは豊富だった。

でも、その出張は次の転勤地だったこと、

飲み会続きで疲労困憊なのが、

『僕のための飲み会だから断れないし』

という理由をさらっと聞き流したボクに、

キミもそれ以上その話題を続けなかった。


だからキミがこの日、会ってすぐ『転勤』のことを言い出さなかったこと、

二時間近く経ってやっとそれを口にしたことが、ボクには救いだった。

ホントは訊きたいけど、訊けなかったし、聞きたくなかったから。



勿論、ボクは覚悟してた。

『候補に挙がってるみたいなんだ』

以前、そう言われたときから。

でもまさか、そんな地に行くなんて。

「遠いなぁ」

キミがスマートフォンで示してくれた転勤先の地図を眺めながらボクが呟くと、

「観光案内するから」

「・・・」

「美味いもん食わせるから、来てよ」

「・・・」


ボクが言葉を発しないと、

「(お互いの)中間地点で会ってもいいし」

「・・・」

「○○温泉とかで会うって、どう?」

キミのすべての提案に、即座に頷けないボクがいた。



不思議なものだね。

ボクとキミが出逢ったのは、数年前の今頃だった。

当時のボクは、まだブログをやり始めたばかりのころで、

別で日記も書いていた。

そんななかで、キミはいつも可哀相な登場人物の一人だった。

ボクの日記のなかで、キミはよくボクに怒られていた。


キミが自分の都合で突然電話してきても、

突然誘ってきても、

わざとらしく甘えても、

下手な泣き落としをしても、

ボクは、キミが望むようにはしなかった。

ボクはいつも、ボクの意志や予定を優先させてた。

たとえば、先にしていた別の人との約束を、

キミのためにキャンセルすることは一度もなかった。

ボクの性分だった。


・・・いつの間に変わったのだろう。



しんみりするのはボクのキャラじゃないし、

キミにもやっぱり似合わない。

ボクが馬鹿なことを言っておちゃらけて、

キミが呆れてボクを小突く。

キミがボクにわがままな要求をして、

ボクが怒ってキミの頬をつねる。

だけど必ず最後は笑って終わった。


そんな関係が楽しかった。

なのに・・・、

「こっちに来るときは連絡して。予定あわせるから。必ずあわせるから」

・・・自分の言葉じゃないみたいだった。


いつの間にか、ボクの中でキミの優先順位はランクアップしてたんだね。


「(転勤先は)それなりにいいとこだったよ。美味いものいっぱいあったし」

そうだね、キミはきっとどこでもやっていける。

キミはキミらしく、どこででも。

出逢った当時のボクにしたように、

妙な人懐っこさ、不思議な存在感でもって人を惹きつける、

良い意味でも悪い意味でも、キミのそんな能力をボクは高く評価してた。


ボクが辛かったとき、悲しかったとき、苦しかったとき、

何故だか凄いタイミングでキミの存在があった。

それはきっと、キミの才能なんだろうな。


前職の医療機関で、事務方として働いていたとき、

ボクはほぼ院長の次の立場だった。

そんなボクが、信頼していたヒトに裏切られたとき、

唯一その話をしたのがキミだった。

そして、ボクを慰めてくれたのがキミだった。


前職の院長が倒れたときも、

その後院長の復帰が見込めなくなったときも、

ボクが職場を去ったときも、

医療の世界から遠退いていたときも、

そして、院長が亡くなったときも、

なぜだかいつも、キミの存在は近くにあって、

ボクの人生に、多少なりとも係わっていた。

そして、ボクを気に掛けてくれていた。


院長家の騒動に、少なからずまき込まれていたボクが、

院長の死後、自分のなかで決着をつけた日の昼、

当時、農作業のバイトで医事の世界から逃げていたボクに、

『どうしてる?大丈夫?』

って用もないのに電話をくれたのがキミだった。

あのときキミと話しながら見上げた真っ青な空は、今でも忘れられない。


前職でのこともあって、二度と医療機関で働きたくないと思っていたボクだけど、

今の職場に就職を決めた時、

噂を聞きつけて、すぐ電話してきてくれたのもキミだった。



一時期、キミとボクは各々の事情で疎遠になったけど、

突然キミが、『どうしてるかなと思って。元気してる?』ってメールをくれたとき、

ボクは今の職場での人間関係に疲れきっていて、

でもそれを、なんとか乗り越えようともがいているときだった。


ボクは、キミの優しさを利用した。

今の職場では誰にも話せなかったことを、キミが聞いてくれて、

的確なことを言って、ボクの心を突いてきたとき、

ボクはキミを頼った。


キミは決して本気では怒らなかった。

心が不安定なボクが、酷いことをしても、

なかなかふっきれないでいるボクが、約束を破っても、

『馬鹿!』って言いながらも許してくれた。


だから、ボクはいつも、キミといる時間が心地よかった。

『転勤』の話を聞いたこの日も、いろんな話をしながら笑いあってた。

ただボクは、キミのこれからの日々について、然程話題にしようとはしなかった。

・・・もうすぐ、遠くに行ってしまうのに。


「出逢って○年、今までほんとにありがとう」

この日の別れ際、キミがボクに言ってくれた言葉で、

ボクは次の言葉を失ってしまった。

笑って別れるつもりだったのに。

ただ頷くしか出来なかった。



可笑しいね。

以前もキミとの係わりが途切れるときがあった。

転勤ではなかったけれど、やっぱりキミの仕事の都合だった。

当時は、寂しいとは思ったけれど、悲しいとは思わなかった。

でも、今回は・・・

どうしてこんなに悲しいし、苦しいし、辛いんだろうなぁ。




明日でキミは、ボクの前からいなくなる。

ボクは明日、見送らない。メールもしない。電話もしない。


昨夜が、最後だった。


「○○(転勤先)、ここからだってそんなに遠くないから。車で○時間だから」

「分かってる。そっち方面に詳しい人に訊いた。高速のルートも」

「僕が途中まで来たっていいし」

「大丈夫。行くから。行けるから。雪が降る前に」

「じゃ、準備しとく。ちゃんと案内するから」



いつ行けるか分からないけど、

来月か、再来月か・・・、

でも、必ず行くよ。


ボクとキミは近い未来の約束をして、別れた。

去り際、キミが呟いた。

「あーあ、悲しい」

ボクは、反射的にパシっとキミの手を叩いてしまった。

「同じなんだから・・・」

ボクだって、同じ気持ちなんだから。


・・・そうか、同じだから悲しくて、苦しいのか。





今までほんとにありがとう。

ボクにとって、キミとの出逢いはとても有意義だった。

必ず、また逢う日まで、

どうか元気で。






追伸、ボクは、キミの転勤先の観光マップを買いました。





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Last updated  2011年10月01日 07時12分54秒
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