海外旅行紀行・戯言日記

海外旅行紀行・戯言日記

星の王子さま



出演者は五人、絶世の美男子俳優ジェラール・フィリップが作者サン・テグペリ役、名子役ジョルジュ・プージュリーが星の王子さま役で録音は1954年です。日本での発売は1965年秋でした。1954年のフランスACCディスク大賞を受賞した程ですから、その後CD化されての発売にもなっている思いますが確認しておりません。
Petit Prince

レコードは日本コロンビア発売OL-215-Fですが、CD化されての発売はされていないようです。インターネットで調べて米国系CDNOWサイトで見つけて、国際郵便で手に入れました。しかし、フランスから直輸入盤でテキストが付いていません。私はレコード付きの仏文テキストがあるので困りませんが・・発売はUniversal Jeunesse @1999でした。

フランス語での会話で、逐一訳も付いておりませんが、音楽的な響きがあるので魅力があったのでしょうか? 1965年時点で何故売れるのか話題になりました。

“私はサハラ砂漠での飛行機事故に遭遇するまで、真に語り合える人もなく6年もの間、孤独で生きて来ました。エンジンに何か故障が起こり、整備工も通行人も無いので、たった一人で難しい修理を行おうと準備を始めようとしていました。・・”という語り口で始まり、星の王子さまが突然作者の前に姿を現し、わずか数日の心の交流をするのです。

王子は小さな星でバラの花と暮らしていたのですが、我が儘な態度にいたたまれず逃げ出して、本当の暮らし方を見つけに種々の星を渡り歩き、地球に着いた所でした。サハラ砂漠に住むキツネに「大事なことは眼には見えない」と言われ、我が儘な様に見える本当は自分を好いてくれるバラの花を守り暮らすことが大切だと悟るのです。
故郷の星に帰るには体の重さが邪魔となるので、砂漠に住む毒蛇に噛ませて魂だけとなり帰って行くのです。

“もう既に6年が経った。もしアフリカに旅行し、私が不時着した辺りに着いたら、そこで少しの間じっとお待ち下さい。金髪の少年が微笑しながら現れ、聞いても何も答えなかったら彼なのです。優しくしてあげて下さい、そして彼が帰って来たと便りを私に出して欲しいのです・・”

作者サン・テグジュペリは第二次世界大戦にて飛行中行方不明となりました。ジェラール・フィリップは映画俳優として「パルムの僧院」等で、人気の的となり、又舞台俳優として「ル・シッド」の当たり役を演ずる存在感のある人でしたが、1959年突然に世を去ってしまいました。
ジョルジュ・プージュリーは名画「禁じられた遊び」でミシェル少年を演じた名子役ですが、彼も若くして死ぬこととなりました。

実力のある人々が夭折する運命を予告する様な、そんな意味合いを保持したレコードだったのかと思われてなりません!


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: