ミニバラ写真館

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ミニバラ栽培法 うどんこ病



 うどん粉病も、糸状菌の仲間で子嚢菌類に属すると考えられています。うどん粉病は黒点病と異なり、菌体は葉の内部に入らず、表面をはって蔓延し、吸器を表皮細胞に差し込んで養分を吸収します

 発病初期はまだ白いものは見られず、葉やつぼみの形が少しゆがんだり波を打ちます。そのうちに白いものが表れうどん粉病に気が付きます。白いものは菌体が作った分生子で、白いものを発見したときはすでに周辺に分生子(無性胞子)が飛散していると思われますので、全体に防除が必要となります。

 特に胞子は黒星病と異なって乾いた風で飛散するので、可能ならば早めに摘み取ることが有効です。人間なら病気が治れば体は元に戻りますが、うどんこ病では、病気が治っても変形した蕾や葉は元に戻りません。

 うどん粉病は湿度が高いと現れ始め、発芽の最適温度は21℃、生育適温は18~25℃、分生子の発芽の好適湿度は97~99%で、水滴中では発芽が抑えられるといわれます。
 うどん粉病も蔓延すると防除が厄介になりますので、早めの防除が重要です。ネット情報に麦のうどん粉病の生態がありましたので一番下に掲載しました。参考にしてください。

(追伸 ポリオキシンが効果がありましたがそれも少なくなりました。現時点で発生してしまって治療効果があるのはトリフミンと展着剤「まくぴか」の組み合わせのようです。うどん粉病の出やすい新芽に薬剤がしっかり濡れるのは「まくぴか」というシリコーン系展着剤だそうです。まだ試していませんがそのうち入手して試してみたいと思います。)

(追伸 しつこいうどん粉病にはサンヨールとトリフミンの混合が良いようです。なんとか今のところ治まってきました。)

オレートの20倍程度の濃厚液にポリオキシンなどの薬剤を少し添加した液を常備し、うどんこ病を発見次第その部位に塗り付けました。これは効果があり花首などは色が即座に紫に変わりますが1発で治り開花に支障は出ませんでした。作り置きしておいても効果が衰えず、水分が蒸発しても水を足せばそのまま使えるので経済的です。

(追伸 無農薬を目指すということで、当初、うどんこ病の効果的予防治療法として次の方法を試してみました。私的にはヨーグルトイースト菌、市販ではアグリチンキです。これは善玉菌でうどんこ病に対抗するという方法で、うどんこ病が葉に侵入する前に善玉菌で歯を覆ってしまい、侵入さえないという考え方です。うどん粉病菌が葉の表面を這って蔓延するという特質によるのでしょう。これなら農薬で無いので安心して散布できますが、残念ながら完全に発生を抑えることは出来ませんでした。)


参考 麦のうどん粉病の生活環(あいち病害虫情報)
「うどんこ病は、子嚢菌類に属する一種のカビ、うどんこ病菌によって起こされる。病原菌の菌体は、糸状の菌糸からなり、分生胞子と子嚢殻(子嚢胞子)をつくる。
 うどんこ病菌は、菌糸が葉の外表皮をはって蔓延する外部寄生菌である。感染部から放射状に菌糸が伸び、白色斑点状の菌叢をつくるが、拡大して楕円形となり、さらに蔓延して不定形となり、寄主植物体全体に広がる。
 菌糸は植物体の内部には侵入せず、カニのような形をした吸器を 寄主の表皮細胞内にさし込んで養分を吸収する。菌糸から多数の分生子柄を出し、その先に10~20個の分生胞子をじゅず状に形成する。これが白いカビ、又は粉にみえる。
 分生胞子はやや乾いているときに多く形成され、風で飛散して付近に伝染する。飛散は昼間に多く、胞子の生存期間は一週間程度である。 胞子の発芽とムギの感染には20℃前後が好適である。胞子はかなり乾いた空気の中でも発芽できる。
 発病までの潜伏期間は3~5日である。葉の上で発芽した分生胞子は菌糸を伸ばして病斑をつくり、そこにできた分生胞子がまた飛散して伝染を起こす。このように分生胞子による伝染が何回もくり返される。
 ムギの成熟期ちかくに菌叢上に形成される子嚢殻は、わらについて残るか、地面に落ちて一部が夏の終わりに成熟して子嚢胞子を放出するが、一部は越冬して春先に成熟する。
 春に放出された子嚢胞子は、その年の伝染源になる。また、こぼれムギや早播きムギに、越夏した菌糸や子嚢胞子による感染で秋期発生がみられ、その大部分は冬の間に消滅するが、よく繁茂した株では越冬して、春の伝染源の一部となる。」

うどんこ病に効果がある薬品
うどんこ病に効果がある薬品と作用機構は次のようなものが掲げられています。
銅剤       (サンヨール)     エネルギー代謝阻害     浸透性なし
〃       (ヨネポン)         〃           〃 なし
有機塩素剤    (ダコニール)     酵素タンパクに作用      〃 あり
ベンゾイタミール剤(トップジンM)    DNA生合成阻害       〃 あり
〃       (ベンレート)        〃           〃 あり
Nへテロ環系   (トリフミン)     エルゴステロール生合成阻害  〃 あり
 〃       (ルビゲン)         〃           〃 あり
ミクロブタニール (ラリー乳剤)        〃           〃 あり
抗生物質     (ポリキャプタン)   細胞壁生合成阻害       〃 あり
 〃       (ミラネシン)     うどん粉病の呼吸阻害     〃 あり
炭酸水素カリウム (カリグリーン)    分生子の発芽抑制       〃 なし
炭酸水素ナトリウム(ハーモメイト)       〃           〃 なし
アニリノピリミジン(フルピカフロアブル) 栄養取り込み阻害・分泌阻害  〃 あり
澱粉       (カダンセーフ)    うどん粉病を窒息死      〃 なし

 最新の農薬の情報は、 こちら(21世紀の新農薬) が大変参考になります

農薬の歴史について興味のある方は、 こちらのページ から右上にある農薬の歴史他をご覧になると大変詳しく書かれています。

 信頼できるうどん粉病対策のページを見つけましたので添付しておきます。

http://www.muratabaraen.jp/庭づくりの実践/病害虫防除/うどんこ病の防除/


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