2002/06/14
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 内容説明ならamazonのカスタマーレビューから抜粋した方が早い。

言葉は悪いが、この本は「小学生が本を書こうとして、考えて考えて、話をどんどん作ってつなげていった、その結果できた本」という感を受ける。文体は美しいとは言えないし、エピソードもやはり美しいとは言えない。しかしながら、爆発的な想像力と一気に読ませる妙な面白さを持っており、その点においてこの本は傑作の仲間入りをしているといえる。


読んでる人には一目瞭然だけど、結構といい展開といい、「族長の秋」。まったく同じエピソードまである。もっともその「族長の秋」が三倍に薄まった作品だとしても、偽史モノとしてそれなりに読ませるこの本は、著者のモノとしては最良の作品の一つである。

 小学生云々、巧い喩えだ。マルケス作品で初めて読んだ「族長の秋」については、ちっとも覚えてないため、思い浮かばなかった。あまり小学生らしくなかった「電話男」や「小説伝」と、根本は同じような物語といえる。最初の方に「小説伝」に出てくる小説の話も少しある。
 普段はほとんど意識しないが、やはり文章力というものは世界に存在している。文章力があれば平凡な物語でも楽しめるし、話が面白ければなお楽しめる。

 レイは何よりも白菊が摂政府の手におちることをおそれていた。それでもって万が一にも寝返られたら皇帝府の威信は目もあてられないほど低下するだろう。

「それでもって」を使うには勇気が必要だ。
 文章力がなくても、壮大にバカバカしいテーマパークの歴史を綴るだけの話にせよ、つまらなければ最後まで読まない。第二部のラストがあまりに予想通りでちょっと残念だったが。
 昨日の夜読み終えた。朝起きた時「あ、そういえば、ゼウスガーデンはもう続かないんだ」とちょっと寂しくなった。

小林恭二「ゼウスガーデン衰亡史」





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Last updated  2002/06/14 07:50:00 PM
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