宗教監禁被害者「心のネットワーク」

宗教監禁被害者「心のネットワーク」

合同結婚式参加以降


そして平成四年の夏を迎えました。私は国際合同結婚式に参加するための準備を着々と進めていました。(統一教会内では合同結婚式に参加することを祝福を受けるという)私は祝福を受けることを切望していましたし、両親は当然反対するだろうと思っていましたが、どんなことをしてでも受けるつもりでいました。案の定、両親は反対し、教会本部に私に祝福を受けさせないように何度も嘆願に行っています。また、余りにも反対する両親の様子を見て教会の先輩の中には祝福を受けない方がいいのではという意見もありましたが、当時、原理研究会の会長をしていたO会長は何とか祝福にいたることができるように尽力して下さり、有馬牧師とも電話で何度かやりとりがありました。その中で有馬牧師は一貫して自分は拉致・監禁は一切していないと言っていたそうです。
 有馬牧師は拉致・監禁の実行犯ではないにしろ、監禁状態にある、教会員の所に、聖書の勉強という名目で出入りしていました。さらには、自分の教会である、新宿西教会の所有しているビルの一室を監禁場所として提供していたこともあるのです。いずれにしても拉致・監禁は、どう考えても違法ですから共犯者と言えると思います。
 私は反対の中、八月二五日、ソウルのオリンピックスタジアムに於いて祝福を受けることができました。私は祝福を受ける二〇日前、教会の責任者より、祝福の相手は、たとえどんな人格の持ち主でもいいかという打診の電話がありました。信仰をもっていない人達にとっては見ず知らずのしかも必ずしも人格者ではない人との結婚を承諾することなど考えられないことかもしれません。しかし、私は一点の曇もなく、この教えを信じていましたし、全てを神に委ねようと思いましたので了承しました。祝福というものは人類の原罪を清算するためのものであり、統一教会の教義に則ったものでありますから、教会の教えを信じる私が祝福による結婚の方法を選ぶのは当然のことといえます。反対派の人達の中には強制的な指名結婚といっている人達もいますが私はあくまでも自分の意志でこの結婚を選びました。
 本件原告の中にも婚姻無効の裁判まで起こしている人もいるようですが、私には考えられないことです。婚姻無効の主張が認められる事は法の秩序の乱れの元ともなりかねないと私は思います。
 私は合同結婚式を終え、八月三一日に帰国し、一日置いて九月二日には早々と入籍を済ませました。残暑の厳しいとても熱い日で市役所に行く途中で日傘を買ったのを覚えています。入籍が早かったのもこの結婚に何の迷いもなかったからであり、心から感謝していたからに他なりません。
 今、私の夫(韓国人)は来日して、仕事に励みながら、日本語の勉強をしています。そして一日も早く私たち夫婦が家族、親戚に認められるように二人で祈っています。


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