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2007年08月21日
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カテゴリ: 私のひとり言
去年発売されて、もはや15刷までいっている竹内薫さんの大ベストセラー「99.9%は仮説」という本を以前読んだことがあります。



竹内さんは東大の理学部物理学科を出たあと科学作家としても、ミステリー作家湯川薫としても活躍中。
これまでも「世界が変わる現代物理学」や、「ホーキング虚時間の宇宙」、「物質をめぐる冒険」、「アバウトアインシュタイン」など読みやすくて面白い科学物を書かれている方です。

しかしこの本はほんとに世界観がくるりと変わる名著で、科学物というより哲学的にも面白い1冊なんです。
竹内さんによると、、、


すべての科学は99.9%仮説だということです。


以下竹内さんの本の内容をかいつまんでみます。
数学は頭の中の概念なので証明することが出来ますが、科学は頭の中にある「仮説」がどのくらい頭の外の世界と一致するか実験によって「証明」する必要があります。
科学は昔「演繹法」が主流で、ある普遍的と思われる「理論」(それも仮説なのですが)に基づいて、そこからすべての現象を説明しようとするやり方が行われていました。
そのあとはベーコンが唱えた「帰納法」というのが主流になり、まず実験を行ってデータを集めることが理論の種を発見し、科学を発展させる道だということになりました。
ところがピエールデュエムという人はデータをいくら集めても、そもそも「理論」(仮説)が違えば、データ自体が機能しないので、「データが仮説を覆すわけではない」と唱えました。
「仮説を覆すことが出来るのは仮説だけ」確かにそれはその通りかもしれません。
では新しい仮説を立てて、それを証明するデータを集めたら「仮説」は「定説」になるかというと、「反証可能性」というものが常にあります。
カールポパーによると「科学は常に反証可能なものである」と。いくら100万回実験を重ねても100万1回目にその理論を覆すような精密実験データが出てしまったら、もうその時点でその理論は通用しなくなります。
実験を永遠に続けることが出来ない以上、完全な定説にはなり得ない、科学はどんな時も「仮説」であり、覆される可能性が常にあるということ。

実際科学の歴史を振り返ってみると、それまで「常識」だと思われていた「理論」が何年かすると次々に覆っている例を竹内さんは面白いように示します。
以下はほんの一部です。

●アリストテレスやプトレマイオスが唱えた「天動説」は16世紀にコペルニクスが「地動説」を唱えてもまだ主流で、17世紀にガリレオガリレイが望遠鏡の観測で天動説に不利な事象をたくさん観測しても、偉い高名な学者達は「望遠鏡は地上では作動するが、天を見ると壊れる」と大真面目に主張していたそうです。
●アリストテレスの説を元にデカルトが「この宇宙はすべてエーテルという目に見えない物質で充たされている」と唱え、光や電気はエーテルを媒介して伝えられているというのがずっと長い間科学の常識でした。これはなんと1905年にアインシュタインが相対性理論を発表して「エーテルは存在しない」と証明するまで主流な学説だったそうです。
●1935年にエガスモリスという医者が精神病に絶大な効果があるとして前頭葉をすべて摘出する「ロボトミー手術」を行い、この功績で1949年にノーベル賞まで受賞しています。ところがこれはのちに人間らしい感情がすべて失われてしまう非人間的な取り返しのつかない手術だったことが判明します。このことが判明するまでなんと30年間もアメリカでは1万件以上、日本でも相当な数のロボトミー手術が行われていました。信じられないことです。


もっと細かい事象を言えば例えば1960年には赤ちゃんには母乳よりもスキムミルクがいいという医学仮説があったけれど、現在では母乳とミルクでは乳児の免疫機構にかなり差が出るという風に常識が覆っていたり、教科書で惑星だとされていた冥王星が惑星ではなく小惑星に格下げされたのも記憶に新しい事です。
もちろん、だからって科学を軽んじろと言っているわけではないですよ。
科学とはそういう性質のものだというだけの事です。

竹内さんは科学は99.9%仮説だけれど、その中でもクラディエーションがあると言います。
現在のところたくさんの証明付きの実験が行われていて大部分の専門家が正しいと考えているのが「白い仮説」で、専門家の意見が分かれるのは「グレーの仮説」。そのグレーも、限りなく白に近いものから黒に近いものまであるそう。
逆にほとんどの専門家が黒と見なしているものは「黒い仮説」です。


しかし、白い仮説もいつ何時180度覆るかどうか分かりませんし、今黒い仮説であるものも、いつ新しいデータが出てきて白い仮説に躍り出るか分かりません。


「そんなことあり得ない」と頭ごなしに否定するのではなく「限りなく黒に近いかもしれないけれど、これもやっぱり仮説の1つだ」と考えるのが真に科学的な態度だと竹内さんは言います。
こういう風に世の中を見ると、どんどん頭が柔らかくなってきそうですね。

科学だけでなく、人の頭の中にはそれぞれの仮説があり、その仮説に基づいてその人の生き方や言動が決まってくると。
客観性とは誰もが白に近いと思う仮説に従うことで、主観とは自分だけが白と考える仮説に従うということ。
しかしこの本は主観だけに生きろとか客観だけに生きろとか、極端な主張をしているわけではなく、「間主観性」ということを最後に説いています。
真の客観性というのはこれまでの事例を見るように厳密には存在しない、わたしもあなたも頭の中は仮説だらけ。
そうであるなら、「権威」や「主流」を鵜呑みにすることなく、相手の頭の中にはどの仮説があるのかを思いやったり、自分の仮説と完全に矛盾しない点を見つけ出してみたり、さまざな意見を相対的に比べて自分の頭で判断すること。
間主観性というのはそういうバランス感覚のことを言うようです。

私の父は素粒子を専門とする物理学者で、幼い頃に離別してしまったため父との思い出はほとんどありません。
しかし唯一の思い出は当時釣りが趣味であった父に連れられて、山奥の沼によく行っていたこと。
その時父がよく話してくれたのが「タイムマシーン」の話でした。
「タイムマシーンは理論上作れるから、いつか作りたい」今思うと私をからかっていたのかもしれませんが、父の研究分野からして、意外と大真面目だったのかもしれません。
「素粒子の世界では、この世の常識は通用しない」「今の科学で分かっていることはこの世界のごく一部にすぎない」こういう言葉もぼんやりと覚えています。
私は理系ではなく美術や演劇をやってきた人間ですが「この世にはまだ解明されていない秘密がたくさんあるはずだ」「みんなが当たり前だと思っている事は常に覆る可能性がある」と考えて生きてきたのはその影響が少しはあるのかもしれません。

このブログに書いていることも、もちろん仮説です。
すべてが科学ではありませんが、あらゆる仮説の中から私が今現在、これが一番健康的に美しくなる方法じゃないかなーと思われることを書いているわけです。
マクロビオティックもナチュラルハイジーンも、アンチエイジング医学、酵素医療も、これからもどんどん出てくるであろう新しい情報も、全部鵜呑みにはしませんから、私のフィルターを通して取捨選択しています。
専門家が言っているからといってそれがどのラインの仮説か分かりません。
白なのかグレーなのか黒なのか、、、、例え黒でもそこにこそ真実が隠れているかもしれません。
そのへんをじっくり見極めたいのです。
また現代の科学で証明不可能なものの中にも、経験的に効く、または長い年月人々に効いてきたなどの歴史のあるものの中に、新しいすばらしい仮説が隠れている可能性もあります。
ナチュラルハーモニーの大将が、わざわざセミナーまでやっているのに、一番はじめや最後によく言う言葉が「俺を疑え!」(笑)私この考えとても好きなんです。
どうぞ私の言っていることも、おおいに疑って下さい。


科学はすべて仮説だと認識する。当たり前だと思っているものも時には疑ってみる。
情報を鵜呑みにせず、自分の頭で考える。自分の物差しを持つ。
しかし、いつでも新仮説も仮説として素直に受け入れられる柔軟性も持つ。



この癖をつけておくと、いつのまにか自分なりのきちんとした尺度や基準が出来ますし、そう簡単に企業や誰かに振り回されることはありませんし、そうかといって、新しい事を頑なに拒否する頭の固さもなくなります。



あなたの頭も私の頭も、世界は仮説だらけ!
固くなった頭を柔らかくすれば、新しい世界が見える!!





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Last updated  2007年08月21日 13時23分57秒
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