雨が降り桜の花も散り 季節が駆け足で過ぎ去って行く
2月の初めに実家の4分の1を差し押さえされた山口さんの件はやっと解決した。
兄の元嫁の弁護士を中に入れて話し合ったが、なかなか話がかみ合わず
くじけそうになる山口さんをしっかりしろと励ましてはやるが
ワタクシが表に出てやるのは弁護士法に違反する可能性があるのでなかなか難しい。
執行官が調査に来て家の中の写真を撮られるたり質問されたりすると
悲しいとか 悔しいとか行って山口さんの母親がワタクシの所に電話してくるが
あなたの子供さんの事だからもう少し我慢しましょうとなだめるが
金にもならないのに、なにやってんだ俺!
そうこうしている間に裁判所の不動産鑑定士の評価書が出来上がった。
評価額は「片手百万円と少し」だ。
山口さんには「評価額の125パーセントで買い取いとります。」と
相手の弁護士と話をするように教えるが
え~~評価額よりも高く買わなくてはいけないんですか?と聞いてくるので
詳しく説明をしてあげて、これでも安いんだよと説明をすると
やっと納得したみたいだが
なんと今度は金がないと言い出した。
思わず、ここは何処?ワタシは誰?の状態だ。
買い戻す金ないんか!!
山口さんの母親は親戚などから借りれば何とかなると言うので
山口さんにはとりあえず相手の弁護士と話して納得して貰えと伝えるが
話す自信がないと泣きが入る。
ワタクシに付いて来てほしいと言われる。
もう知らないよ俺!!
けっきょく親戚のおっさんとして付いて行って何とか話をまとめる。
なにやってんだ俺!!
物件が一般に公開される前に滑り込みで取り下げてもらって
所有権は山口さん名義にしてなんとか終了。
さっき山口さんと母親が大変お世話になりましたと挨拶に来たが
もう知らないよ。
ワタクシは引退したジジイなのでもう人の事はしない。