閑古鳥の巣箱

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小市民伯爵

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2004.08.16
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カテゴリ: カテゴリ未分類
私には放浪癖がある。特に目の前に夏休みの宿題が
堆く積みあがっているときはなおさらだ。

それに家でだらだらとオリンピックを見ている場合ではないっ!
真夏のアバンチュールを楽しんでこそ、一端の高校生ではなかろうか。

出会いといえばやっぱり海。

そうと決まれば準備だ。ネットで検索して海水浴場までの距離を出す。
すると30キロくらいらしい。これくらいなら自転車で行けるだろう。

6800円のママチャリな上にブレーキ壊れていた気がするけど。
ま、いっか。1時間くらいでいけるだろうと思われるので、
地図もいらないかな。ひたすら南に進めば大丈夫だろう。


以下は休憩毎に書いたメモ。なんか今読み返すと、かなり混乱してますが
そのまま載せます。


<自宅>


ようやく旅が始まりました。
さぁ行くぞと決めてから2時間もかかったのは
私らしくありません。いつもは衝動的な旅なのに今回は用意周到です。

ちゃんと遭難に備えて,うまい棒を5つも詰め込みました。
ついでにメロンパンも持ってきました。


<最寄の駅のベンチにて>


南に進むはいいが、コンパスを忘れてきてしまった。しかし・・・
我々には頭脳がある。代わりのものはいくらでもあるのだ。
こう見えても私はボーイスカウト出身者だ。

別にスカウトされたわけでもなく、3ヶ月で逃げ出してはいるが・・・

 まず時計の時針を太陽に向け置く。南北の線は時計の中央から
 時針と12時の表示の中央に伸びる。
 北は南北線の太陽と反対側の端にある

この方法を使えば比較的簡単に方角を割り出すことができるはずだ。

問題は・・・


この時計が デジタル時計 であることか


時計屋はどこだ・・・


<1時間経過>


途中、100円ショップで針と磁石とコップを買いました。

磁石で針をこすり、それをコップに浮かべれば北を指してくれます。
こういうときに日ごろの無駄知識は役に立ちます。

で、やってみました





まわりません

仕方がないので、もう一度100円ショップに行って
コンパスを買いました。

<2時間経過>草むら


やばい、迷ってきた。どこだよここ。南に行く道がない。
果てしなく西に西に向かっている。自動車の速度が異様に速い。

自転車をこぐスペースがない。
案内板がないぞ。同じ風景の繰り返しだし。
それにやけに勾配が急だ・・・しかも上り坂。おいおいおい・・・

本当にこっちでいいのか。戻ったほうがいいのか
腰が痛い。喉が渇いた。頭が痛い。汗がもはや出なくなった

うまい棒は全部ぐちゃぐちゃだ。なんで持ってきたんだ、あほか
メロンパンはぱりぱりの部分以外は原型を残してるけど・・・。
それより水だ・・・死ぬ・・・。水ーーっ!!


<3時間くらい経過>公衆電話の横のベンチ


遠くの方に明石海峡大橋が見えます。地図を買ったのは賢い選択でした。
水分も補給しほっと一息。
さっきずーっと下り坂だったけど帰りは大丈夫なのかなぁ。

それにしてもおかしいな。自転車をこいで近寄っているはずなの
に明石海峡大橋の大きさが全くかわらない。あれは蜃気楼?
それとも疲れのあまり幻覚でも見ているのかな

念のため写真にもとってみたけどやはり大きさは変わっていない。
遠くの山がいくら近づいても大きさが変わらないのと同じことか。
つまり、遠いのだ。うんと。

今いくら走ったんだろう。ふくらはぎが破裂しそう。

ぼかーん(壊


3時間半経過 明石海峡大橋前




3

えっと、今回の目的は 明石海峡大橋を真下から眺めよう! だったかな。うん

写真ではうまく伝わらないけど、近くで見ると圧倒される。
月並みだけど人間ってすごいと思う。こんなの作るなんて

お盆なのに全然車が通ってないよ

と、いじわるいうのはやめて、もっと近寄ってみた。
世界一のつり橋とだけあって、その巨大さ、質感は半端じゃない。

でもこれを見ると意外と淡路島って近いナァと思う。
写真にとれていなかったのは残念だけど、看板に

「淡路島に向かって石を投げないで下さい」

という注意書き(落書き)があったけど、なるほど、という所だ



5

なんかいまいちだなぁ。
こういう角度から見るのは明石海峡大橋にとっては
屈辱的なのではないだろうか。

それよりも明石海峡大橋がすごいっ!と感じたのは、
橋を固定しているアンカレイジだ。

何があっても絶対俺はここを動かんからなっというすごみがある。



6

見ていると「ははーーっつ」と土下座したくなる程の
超越的な存在感。正面に立つと世界が全て壁になる。
そしてそばに立っていると「ズズズズズっ」と
飲み込まれるような錯覚に襲われる。

年間240人くらいが、このアンカレイジに飲み込まれています
といわれても、納得できてしまう。


4

遠くから見るとバズーカーを撃っちゃいそうな雰囲気である。
きっと淡路島は粉みじんだ。それくらいの破壊力がありそう。

いやぁ、素晴らしい。

橋には目もくれずひたすらアンカレイジばかり写真を撮り続ける私。
周囲の目が痛い。1人で何をしているんだろうか。

おっと長居は禁物だ。ここまで来るのに3時間半もかかっている。
そろそろ帰らないと日が暮れてまずいことになる・・・

30キロか、楽勝だぁ、じゃない。往復だと60キロ。それに
明石まで来るのは完全に予定外だ。30キロなんてものではないだろう

こうしてはいられない。

でも、とりあえず昼食を食べよう・


<帰路一時間目>


アンカレイジの展望ラウンジでひとり空しくカレーライスを食べ、
明石海峡大橋の遊歩道を歩く。

場所によっては透明なガラスになっていて、
海が丸見えである。嫌がらせなのか見事なまでに磨かれていて、
ぱっと見、穴が開いているように見える。

海上47m。高所恐怖症の人でなくてもおしっこちびりそうなくらい怖い。
特に丸木橋はデンジャラス。

丸木橋から足を踏み外したら渦巻きだらけの海にまっさかさまっ!
・・・とはならないが、そのように見える。

ガラスだとわかっていても、なんだか足を踏み入れようとした途端

ばりーーーん と割れてまっさかさまに落ちるという強力な映像が
頭に飛び込んでくる。わかっていてもガラスは踏めない


それはそうと、カップルがいて、女の子が

「きゃっ、こわーい」

と男にしがみついていた。その後の会話を収録

「じゃー、だっこしていこうか」

「え~、私重いよ~」

「大丈夫だよ~」

二人の足元がぱかっと割れて海に転落する という空想
をしながら、足早とその場を去った(性格悪っ)


<メモを取る体力と暇がなく、ここでメモは終わっている>

この後、4時間かけて家に帰る。上り坂が延々と続くのは
ママチャリではかなり辛い。坂道はほとんど自転車を押しながら行く。

最後の方は意識朦朧としながら、惰性でこぎ続ける。


そして今。よく帰れたものだと思う。やはり計画が無謀すぎた。
筋肉が死滅したような気がする。うー、ばたっ

そういえば今読み返して気づいたのだけど


アバンチュールはどうしたんだっ!









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Last updated  2004.08.21 17:03:55
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