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4月3日(月) 旧暦2月13日 六輝は友引(ともびき) 昨日、空港へ向かう途中、食材を求めて入ったスーパーに、車椅子に乗った年配のお婆様がいらっしゃいました。80歳はゆうに過ぎておられたのではないかと思います。ニコニコしていらっしゃって、とても無邪気な笑顔でした。もしかしたら少し認知が入っていたのかもしれません。付き添いの方が何か話しかけても始終ニコニコと笑っていました。 私も婆さんですが、このお婆様を見ていると、自分はまだ子供みたいなもんだなと思い、なんとなく曾祖母を思い出してしまったのです。このお婆様と違い、私のお婆ちゃんはニコニコする人ではなかったのですが・・・。 少し現実離れをした話になりますが、私は6歳まで曾祖母に育てられました。両親が仕事をしていて、幼い私は、朝に曾祖母に預けられ、夜迎えに来てもらう、あるいはそのまま泊ってしまうかで、幼いころの思い出と言えば、曾祖母と曾祖母の家の思い出しまありません。祖母もしばらくいましたが、この人は半身不随で寝たきりでしたので、早くに亡くなってしまいました。 この曾祖母はよく幽霊を見る人でした。 曾祖母の名前はウシーと言いましたが、道を歩いているとウシー婆ちゃんは、時々道端で立ち止まっては、私を反対側によけて「えー、〇〇、あまかてぃ いなぐぬ たっちょん(○〇、あそこに女の人が立っているよ)」「あまに、へーたいさんがたっちょーん、みらんきよー(あそこに兵隊さんが立ってるから、見るなよ)」とか言っていました。おばあちゃんの後ろに隠れてこわごわ覗くのですが、もちろん私に見えるはずがありません。 夜一緒に寝ると、お婆ちゃんは、枕元にいつも太い棒か、包丁を置いて寝るのです。そして時々夜中に外に向かって叫ぶのです。「そこにいるのは誰だ、一歩でも入ってくると殺してやるぞ!!」そして棒か包丁を握ってどんどん床をたたくのです。全くお化けが怖いのかお婆ちゃんが怖いのか、子供の私にはどっちも同じように怖かった記憶があります。 幽霊に向かって「入ったら殺すからなあー」と脅すこのお婆ちゃん、日本語は全然話せず、47年前99歳で亡くなりました。よく漁に出かけ、私の好物のシャコガイを取ってきてくれました。バナナが好きな私のために、美味しいバナナをいっぱい食べさせてくれました。「ハジチ」と言って両手に幾何学模様の入れ墨をしていました。結婚したら入れるタトゥーだとウシ―お婆ちゃんは言ってっていました。そして髪を結いジーファーというカンザシをさしていました。 沖縄の昔スタイルのお婆ちゃんです。育ててもらったのに、私は大人になるとウシ―お婆ちゃんの事を構わなくなりました。ヤマトゥに行くときも、結婚する時もお婆ちゃんに会いに行くことはなかったのです。 このお婆ちゃんが亡くなるとき、私は具合が悪くて臥せっていたので、死に目にも会えませんでしたが、お婆ちゃんは幽霊を見る人だから、死ぬときはきっと私に会いに来てくれると信じていました。 ところがお婆ちゃん、会いに来なったのです。それっきり私もお婆ちゃんの事を忘れてしまいました。 喫茶店をしていますと、いろんな方たちがお客様でお見えになります。中には霊感の強い方とかユタと呼ばれる霊的仕事をしている方などもいました。この方たちが、お店に来て言うには「いますね」「何がです?」「お婆ちゃんらしき方がいます」 その方たちの能力によって、雰囲気だけ感じる方、足だけ見える方、短い着物を着ているとか言うのですが、不思議な事にそこにいるという場所だけは、ほぼ一致なんです。 そこは裏庭の場所かそれに面した屋内ですが、ほぼ全員がその辺といいました。お互い面識のない方々が、たまたま寄られた喫茶店で、同じことを言うのも不思議ですが、まったく何も感じない私はなんとも答えようがありません。 そのうち私もお店を離れましたので、この話はうやむやになってしまいました。 ただ、この裏庭、陽も当たらない狭い土地なのに、バナナだけはよくできていたんです。 喫茶時代に裏庭で実ったバナナたち
2023.04.03
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私が通っている農園は,久間地という小さな集落にあります.島でも人口の少ないところで,閑静な盆地様の地区です・ここには有名な名松「五枝の松」があり,観光バスやレンタカーが狭い道を往来します.でも,多くの観光客は「見るだけ」で,長居はしません.単なるサイトシーンの一コマで.多分「素晴らしい松だね」で終わってしまうのでしょう.もちろん集落はただの通り道、あまり気にする人はいません。農耕をつかさどる神「土帝君」も鎮座しておられる地なのに、なんだかもったいないなと思いつつ、野良仕事をしています。 ひと昔前まで,ここにはもう一つ素晴らしいものがありました.それがこの「鬼」です. 私流の解釈でお話しすると、 ここで邪気を払っていた鬼神の「久丸」です.人知れず守護神のような役割をしていましたが,カンジンダム建設の為,失ってしまいました. とてももったいないなと思います。 昔、この岩に出会ったとき、一目で気に入って「久丸」と名付け、この地の守護神であれと願いました。今思うと、乙女チックで漫画チックな話ですが、それ以来私の中では「久丸」だったのです。私だけの思い込みの鬼神だったんですが、失ったときはショックでしたね (/_;)。集落の前に広がるカンジン湖は、私の鬼神も飲み込んだのですから、ゼッタイに人々の役に立つこと大でなくてはいけません。本日 旧歴12月25日 六輝は 赤口(しゃっく or しゃっこう) 何事も注意怠りなきよう.
2023.01.16
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1995年頃だったかしら。畑地を探していて、はびこる雑草の中を歩いていたら、服にびっしりとセンダングサの種子が取り付いてしまいました。ちくちくして痛いし、払っても落ちないし、何だこいつと思いながら、種子をきれいに取り払うのに1時間以上もかかりました。洗濯した後もトゲトゲが繊維に入り込んでいて、大変な思いをしたのを覚えています。 こんな意地悪な種子なのに、お花ときたらまるで似合わない可憐な花で、なんでかわいいお前が、こんな種子の仕組みを考えたの?と聞いたくらいです。 その時見たお花は確か花弁が4枚~5枚だったと記憶しています。 その後、よく見ると花弁が5枚の花がありました。ところが隣に7枚の花弁の花があったのです!。てっきり花弁が落ちたのかと思いましたが、どうもそうではなさそうです。「へー、お前って面白いね」そこから私の花探しが始まりました。5枚から7枚なら6枚があるはず・・・というわけです。 種子全体 花弁5枚 花弁6枚 花弁7枚 花弁8名 さてこれは8枚?or9枚? 不思議なもので、探し始めるとどうもそれに応えるように、お花の方が目に飛び込み始めました。もちろん一挙に探し出したわけではありません。斑入り株やピンク株や、その他変化した花等、十数年かかりましたが、なんとなく「ここにいるな」とわかるようになりました。まるでお花に呼ばれているような感じです。 9枚花弁は花弁を抜いた時9枚でしたが、1枚は半キレのような状態で、実は絶対9枚とは言い切れませんでした。でも,1枚増えるたびに私の胸は高鳴りました。 だけど、ほんとはね。種明かしをすれば、実はセンダングサには4種類ほどあって、それぞれ少~しづつ特徴があるんです。私が集めたこれらの花は、この4種類の花が混ざっているのです。ただ私にとっては、それはどうでもよいことで、総じてセンダングサの花弁が一体何枚まで見つかるのか、この30年間の楽しみだったのです。その副産物が、あの不思議な形をした花だったり、変化株だったりしたという事です。 9枚あるいは10枚の花弁のセンダングサを、これからも探していくのですが、もしかして,もうどなたかお探しですか?それでしたらぜひご一報くださいな。さてさて 本日は、旧暦 12月22日 六輝は先負(せんまけorせんぷ) 不成就日なり、控えめにして、待つこともまた知恵。
2023.01.13
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足腰の痛みで農園に行けず、手持ちぶたさになってしまったので、ちょっと余談を。 昔からなんだか相性?の良い?植物があります。車で走行中であったとしても、気になって止まってしまう草むらがあったり、目の端に一瞬かすってしまうとかして。 草刈り途中のC地区(農園はA地区・B地区・C地区と区分けしてあります)は、どちらかと言うとシロバナセンダングサがおおいにはびこっている地区。10日の草刈りの際、久しぶりにシロバナセンダングサの双子ちゃんに出会いました。 この草は種子が服にくっつくので(シガヤーグサ)と呼ばれ、嫌われ者です。草丈は伸びるわ、出した茎が地に触れるとそこから根をだし、さらに勢力を広げるわで、困ったものです。 ところが、花はマーガレットのように白く愛らしく、年中咲いているので、ミツバチの蜜源としては重宝される花です。 島には4種類のシロバナセンダングサがありました.偶然の縁からこの花を追っかけていた私は,2008年,上下に向いて花開いたセンダングサを見つけました。不思議な咲き方だったので,ブログアップ(2008年3月29日)したのですが、その年にもう一つ素敵な雰囲気の花を見つけました。それが「天女」と名付けた写真の花です. (天地を指す花) (天女) 花の変化もさることながら、時々斑入り葉っぱの株やピンク色の花が咲いた株もあったりして,変化が多すぎて以前から興味深々でした.しかし種子を採って蒔いても固定化できません(これはもちろん私の技術不足‼)。 ピンク色のセンダン草は,4年に1度くらい出会えるのですが,どの花と交配したのか、いまだにわかりません。近々では先月改善センターの花壇に咲いていました.個人的に不思議に思うのは,これらの花はいつも私が何か気になって足を止めてしまう場所に,咲いているという事です. この花との付き合いは,かれこれ30年近くになります.旧暦12月21日 六輝は「友引」 ある記事の中で、お店を経営している方が、「友引は素晴らしい日だ」とおっしゃっていました。友を引いてお客様が入ってくるので万々歳という事らしいです。物は考えよう、何でも解釈一つ。今日も良き日なれ.
2023.01.12
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時々、自分に訪れる幸運に感謝します。こんな発見はまず滅多にあることではありません。なぜそこに目をやったかもわかりません。自然に見つけるべくして見つけられるようにそこに咲いていました。葉に斑が入ったり、花からもう一つの花が咲いたり、植物は面白い事をよく見せてくれるのですが、こんな風に一つの花が上下にさくなんて初めてみました。天に向かう花と地に向かう花が一つの元から上下に咲いている、昔見た映画でお釈迦様の誕生のシーンを思い出してしまいました。誕生した釈迦が何故だか立ち上がり、右手と左手で天と地を指す(ちなみに大人になったお釈迦様の役は本郷功次郎さんでした古いわね)、天も地もあの世もこの世も表裏一体、すべておんなじだよと言われたような気がしたのは、グランマの歳のせいかしら。「天地の花」は今お店を飾っています。
2008.03.29
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「観光客の行かぬ名所」と言うのは結構あるもので、島にもシマンチュ(島人)しか知らない不思議や名物がいたるところにあります。グランマはお客様をご案内する時に「グランマ流おススメスポット」と言うのがあって、いつも不思議探検はいかが?とお薦めします。ここにしかないもの、これがどれも、なぜかいつも観光コースから外れているのは何故かしら?。ご案内するものの一つに、この「石ドーニー」といわれる町の文化財に指定されている不思議な石があります。その不思議さゆえに文化財に指定されているにも関わらず、ほとんど管理もされず放置されたままなんですが。現実に今も、それはその不思議を現象として現しているのですが、その謎を解く人は誰もいず、この石は謎を抱いたままそこに存在しているのです。その不思議とは、口を開けるようにして、空いたこのくぼみの中には水がたまっているのですが、この水はこの石が見つかって以来、一度もかれることなくその中にあって、浅い石底からどんなに掻い出しても掻い出しても水はどこからともなく染み出てくるのです。日照が続いてもこの石だけは水が枯れることがなく、この石の周辺はコケが無数についています。いつしか、ここはユタ(沖縄の霊的占いをする)やそれに順ずる祈りをする人たちの御願所となり、香炉が作られて備えられ、今も遠くの地から訪ねてくるユタやカミンチュ(神人)達が祈りをささげています。それにしても、周囲に水気もなく何故この石だけにこう言う現象が起こっているのか、誰も解明できないでいます。
2008.03.28
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ちょっとカントリー風にまとめたお店の一席。テーブルセンターがお気に入りです。大地の色アースカラーそのものですから。沖縄を旅した方は気がつかれたかと思うのですが、沖縄県は赤土の多いところです。久米島も島のいたるところが赤土で、その土の赤さに驚かれるのではないでしょうか。赤土は雨が降ると土地改良で自然のサイクルを失ってしまった地形に止められることなく海に流れ込み、周辺を真っ赤に染めてしまいます。サンゴを殺し海の生物を死滅させてしまう赤土に、町や県はその対策に苦慮しています。悪者扱いされている赤土ですが、本来は人間が自然を壊したから悪者になったに過ぎず、もともと島に住む私たちの祖先にとっては恵みに大地の土に違いなかったはずです。作物を収穫させ、土をこねカワラを作り甕を焼きと・・・。琉球王朝の昔から実は久米島は首里王家に赤土を納め、それを染料として使っていたようです。世界遺産に登録されている赤の城「首里城」は三つの赤からなり、ベンガラの赤・漆の赤・久米赤土の赤で塗られています。こんな歴史ロマンのある島の赤土で、布を染めテーブルセンターを作ってみたのです。単なる絞り染めですが、仕上がりのやさしい風合いにびっくりしてしまいました。サーモンピンクに似たオレンジ、なかなかぴったりした色の呼び名が見つからず「久米オレンジ色」と名ずけちゃいました。いろいろ染め抜いて、赤土泥染めはいたる所にありますが、島の赤土ほど色よくまた場所による微妙な色合いの違いを出せる土は先ずないと確信しています。大変面白い自然色なので、時々お店を訪ねてこられるお客様に染を体験してもらったりしています。つたない手つきでコースターやエコバッグや風呂敷やら作りながら、久米オレンジ色に魅せられて土採集に出かける自分がいるのデス。
2008.03.12
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何で岩の写真?なんて問われそうです。ま、たまたま海岸沿いの道端で、割れて剥がれた岩が電柱にもたれかかっていただけですが、色の違いが気になって何気なく触れてみました。不思議な事に硬いと思った岩が、突っついてみると砂のようにボロボロと落ちてしまいます。私には地層の知識がまるでないので、どんな仕組みでこんな風な岩が出来上がったのかわかりませんが、でも元は一緒だったはずの隣の岩はしっかり固く、海水か風かで風化されて面白い文様もついています。しかも飛ばされきた海水がしっかり塩になって白くこびりついているのにちょっと感動。原種と思われるアジアンタムがびっしり生えていたり、窪みに岩肌から染み出る水がポツンぽつんと落ちてきている様子に小さな自然の不思議発見!嬉しくなってしまいました。粘土をこねて立てたようなこの岩の正体は何なんでしょう。何気なく興味が湧いて立ち止まったバーデハウスへの道の途中でした。
2008.02.27
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