飄々草は風の中

飄々草は風の中

他人(ひと)の心


      《他人(ひと)の心》


 実はこの作文は、一年の時のように

校内弁論のために書いたものでした。

 中学最後の年、もうひと暴れのつもり(?)だったのでしょうか???

でも、国語の教師の考えで、

人権作文コンテストのほうへ出されることになりました。

 「心の輪」のほうは、障害者週間のものですので、

他の方の作品も障害者関係に限定されますが、

人権作文となれば、世界は広がります。

 長男はいままで、狭い世界の中で声を上げていたわけで、

いろいろな人権問題を見つめる同世代の考えに触れる

いい機会になったと思います。



 これはその後、受賞者の作品がラジオで一日一作品放送されました。

プロのアナウンサーが読むと、何割がたか上等に聞こえるモンですね(笑)

親ばかながら ウルッときてしまいました。


 さて、このラジオ放送、学校の給食時間に流されました。

クラスごとに その姿勢はさまざまで、

長男のクラスはやかましく、ほとんど聞こえない・・・

というより聞く気もなかったようです。

クラスによっては、下級生でもキチンと聞いたそうです。

長男と同じ三年生のあるクラスは、放送後

担任が生徒たちを怒鳴りつけ

「りっぱな作文だったのに。なんでちゃんと聞こうとしない!!」

と、昼休みなしで説教されたらしい。(長男の作文ぐらいで気の毒に)

 生徒も先生も、それぞれでありますねぇ。



 ところで、おもしろかったのは、親たちの反応。

一年生のころは、「すごいわ。りっぱだわ。」と言っていた方々も

三年生になると、「書く話題があっていいわよね。」

「弟のことさらし者にして」

「内申書のためでしょ」

と陰で色々言われました。

作文ぐらいで内申書に影響はでませんって!!

人間関係は、親子ともども勉強させられました。


 そういえば、

「おにいちゃん、立派なことばっかり言ってるけど、

二十歳も過ぎるころには、人生に絶望するわ!」と

面と言われたことがありました。

同じ障害児を抱えている母親にです。

その母親に私が嫌われていたせいなのだけれど、

すごいこと平気で言えるなぁ~と

変に感心してしまいましたっけ。


 くふふ、絶望か。

それぐらいの経験、何度もしてもらわないと

この世の中、生きていけませんって!!



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