京都移り住み日記

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2008.12.13
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カテゴリ: カテゴリ未分類
水村美苗著。
水村氏は「本格小説」などの著書がある小説家。幼少よりアメリカで長い間すごし、フランス文学を専攻しており、日本近代文学を教える傍ら著作をするという、この表題にうってつけの人物。

すでに、Dan Kogaiがちゃんと ブログ に書いているので、とりあえず、簡単に書いておきたいと思う。

読む前は、まあ、インターネットの世紀になって、英語が共通語となってしまったおかげで、日本語が長期的に滅びちゃうとかいう話かなと思ってました。ところが、この本の射程は本当にすごい。

まず、第一に日本語が今のような形で成立したこと自体が奇跡であるということがわかる。
著者の射程は、世界の各国語の状況から始まり、それらが成立したのが、本当に最近であり、また、世の中では母国語を行政や、科学技術の言葉として、知識人が使うことばとして実際にも使っている国がそれほど多くないことを示す。

そして、日本も実は、明治維新まで知識人の言葉はすべて漢文であり、日本語ではなかったことが示される。その中で、日本語は庶民レベルでの識字率の高さ、急激な近代化の要請などから、たまたま、現在のようなすべてのことに使える言語として成立したことが明かされる。

つまり、いま、知識人の言葉として、知識を集積する言葉として、西欧で国民文学が成立したと同時期にやはり国民文学をもつことができた言語として日本語がある。これは稀有であると。

知らなかった。日本語が今のような日本語として、生活にあまねく使われていることが奇跡に近いことは非常に驚きです。

次にすごいのは、日本での今後の英語とのかかわりに関するものである。なんとなく、インターネットなどで、みんなが英語を使うようになって、結局日本語が廃れていくのではないかなどと考えがちですが、著者の考えはそこでも違う。

これからは、日本人が英語がぜんぜんできないことはこれから大問題となってくる。英語が普遍語として、ものすごく高度なレベルで英語の読み書き、交渉ができる人が大量に必要になる。ただし、日本人全員をそのようなレベルのバイリンガルに育てることはできない。だから、一部の英語をちゃんとできる人を育てる一方で、他の人には英語はいいから普遍語の圧倒的な影響力の前に亡びないように日本語をもっと学習すべきであると。

なんか、こう書くとひどく反動的なことを言っている著書のように思ってしまいますが、著者が本当に切実に、日本と日本語を守るために言っていることがひしひしと伝わってくる。確かに、日本人の英語は、諸外国の同じ社会階層の人と比べると(自分のことは棚に上げて言いますが)ひどいと思う。それを救うために、ここまで思い切ったことをしなければならないとは思っていなかった。なんとなく、これだけ人が留学する世の中になったから、まあ、英語力のある人も増えているんだろうなんて思っていました。

ただ、それであるがゆえに、この議論が受け入れられることもないだろうと思ってしまう。
これは、単に日本の影響力のある人の集合的インテリジェンスの問題になってしまうのだとは思います。












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最終更新日  2008.12.14 23:59:20
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