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2010.11.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
伊藤邦雄著、日本経済新聞社、2010年10月6日
久しぶりにこの手の本を読んだ。というのも、最近製薬会社の方向感が全然わからなくて、一体どこへ向かっているのかという感じだったから。

この本では状況の分析として「2重の破壊的変化」が起きているとする。「低分子薬からバイオ医薬品への新市場型破壊」と「GE、OTCの急激な突き上げというローエンド型破壊」。これら2つの破壊への対応として近年の製薬会社の動きがある。

このように書いてしまうと、当り前ではないかという感じになってしまうが、この本の良さは各種の目配りにあると思う。上記の2つへの対応は各社とも自社の歴史的背景や、その時とらざるを得なかったビジネス上の決定の上になされてきたのがよく描かれている。日本の市場についても、卸の役割、薬局の現在、GE会社の戦略など業界の人がみてもかなり納得のいく出来栄えになっていると思う。面白い分析が随所にあり、日医工、沢井、東和の戦略を描き分けている部分は出色。というか、そこまできれいに言い切れるとは知らなかった。

物足りないのは、その戦略の結果どの程度会社が変わるかという点。
各社が新しい戦略に出ていくのは分かった。ただし、そのビジネスは次のメインのビジネス足りうるのだろうか。そこの分析がやや少ない。もちろん、そこは各パイプラインの評価を競合パイプラインやら各国での薬価取得可能性も含めて計算しないといけないので、まあ、投資銀行がやればいいという話ではあるが。

というのも、グローバル製薬の方向性として生活習慣病などの低分子薬からUnmet Medical Needsにこたえる薬(ひいてはバイオ医薬)への移行を非常に重視している。そして、治療満足度が高く、特許の切れるいわゆるブロックバスター的な商売はGEに任せてUMNで戦ってこそグローバル製薬という構図になっている。ただしUMN戦略がMiddleマーケット狙いかつ高開発費であった場合、ブロックバスター指向、低分子薬戦略をとる会社より収益力の劣るビジネスになる可能性が高い。つまりはパイプライン評価により各社のUMN戦略の本気度を測るとより面白い分析になると思う。

まあ、「たられば」はいろいろあるわけですが、いずれにせよInspiringな本であることは確かです。あと、各種コンサルティング会社が出している業界分析との違いについて、もう少し書いてくれるとこの本のスタンスが一層際立っていいのだけど、それは求めすぎか。





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最終更新日  2010.11.22 01:17:00
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