☆じゃんきー☆のあふぉな日々(´ロ`;)ノ

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「天地自由人さぶやん」episode.1~3



prologue
これは昭和の時代を自由気ままに駆け抜けて天に帰っていった「さぶやん」の生き様をそのまんま記した実話である。彼の周囲の人物に聞いた彼の涼やかな人生をそのままお伝えしたいと思う。

彼は近隣のオヤジたちから、「一度でいいから、ああいう気ままな生き方をしてみたい・・・」とうらやましがられるくらい自由に生きた男であった。

episode.1
さぶやん・・・彼の青春時代は戦時中だった。今日も友達のもとへ赤紙がやってきた。「お母さん、俺、お国の為に役に立つんなら生命なんて惜しくない!お母さんには苦労かけっぱなしだったけど・・・親孝行できずにゆるしてくれ・・・」そう言って戦地に旅立っていく友人。その姿を何度見たであろうか。

しかし、さぶやん・・・彼はお国の為に生命を捧げる気などさらっさらない。徴兵のための検査の時、醤油を飲み難を逃れたのである。人のことはどうでもいいのだ。そう、自分さえ良ければ。。。

episode.2
さぶやん、彼は結構女の子にモテた。10代の頃から複数の女の子を周りにはべらせ、友人たちの嫉妬と羨望をかっていた。なぜそんなにモテたのか?それは周りの誰もがロクなものを食べることのできない戦時中の食べ物に困窮した時代だったのにもかかわらず、オカネ持ちだったのである。食べ物は豊富にあり、気前のよい性格だったので、彼の周りに集まってくる者はその恩恵にあずかっていたのだ。女の子に限らず男の子や年上の人も彼の周りに集まってきたのだった。

episode.3
時は昭和20年。ついに終戦の時を迎える。しかしその直前、大阪の地は空襲を受け戦闘機が空を舞い、空襲警報の鳴り響く毎日であった。そんなある日、いつものように空襲を受け、街の人々は防空壕へと避難をしていたのだが、彼は人の波に逆らってリヤカーを押していた。その行き先は「大阪刑務所」なぜそんなとこに行ったのか?彼は受刑中の父を救いに刑務所に向かっていたのだ。空襲の混乱の中、自分の父を探し出しリヤカーに乗せて脱獄したのだった。その後父がどうなったのかは聞いたことがないが・・・。


つづく


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