PR
Calendar
Category
Comments
Freepage List
こちらは、遅ればせながら昨日娘たちと観に行ってきました。
借りぐらしのアリエッティ
(2010年スタジオジブリ)
監督:米林宏昌
脚本:宮崎駿
あらすじ
メアリー・ノートン
とある郊外に、荒れた庭を持つ広大な古い屋敷があった。
その床下に、もうすぐ14歳になるアリエッティ(声・ 志田未来
)、
その父ポッド( 三浦友和
)、母ホミリー( 大竹しのぶ
)の3人の家族が、
ひっそりと静かに暮らしていた。屋敷の床上には、
68歳の女主人・貞子( 竹下景子
)と65歳のお手伝い・ハル( 樹木希林
)の
2人の老婦人が住んでいる。小人たちの暮らしは、
彼女たちに気づかれないように少しずつ、石鹸や食べ物、
電気やガスなど必要なものを、必要な分だけ借りてきて成り立つ
“借りぐらし”だった。ある夏の日、その屋敷に、
12歳の少年・翔( 神木隆之介
)がやってくる。母が育ったその屋敷で
、病気の療養をするためだった。
床下の小人たちには、人間にその姿を見られたら
引っ越さなければならないという掟があった。
しかし、アリエッティは翔に姿を見られてしまう。
ポッドは、家族を危険にさらすことになるとアリエッティを諭すが、
アリエッティはそんな父に反発する。
生来の好奇心と向う見ずな性格も手伝い、
アリエッティは次第に翔に近づいていく。
そのころ、大きな事件がアリエッティとその家族に迫っていた。
ジブリの映画は、色がきれいっ
花や緑のきれいなこと、そしてそこにさす光の青いこと・・・
ホントに、どんな作品を見ても、手書き風の暖かいタッチの自然風景は
どんなCGやら特殊効果やらかなうことはありませんね。
そして、
これまたジブリの作品で思うことは、家の細部が本当に
細かく表現されていて、こんな家、住みたい~~っ
・・・って思わずうなってしまいます。
パンフに、
アリエッティの床下の家のイラストがあるんですが、
本当にかわいいし、居心地が良さそうです。
切手が額縁入りの絵画のように張られた廊下、
背丈よりデカイハーブや花を飾ったアリエッティの部屋、
どれこもれも本当によく出来てる。
こんな家、住んでみたい、と思ってしまうインテリアが、
植木鉢やガラス瓶を利用していたりするので、すごく面白い。
アリエッティたち小人族は10センチくらいの大きさ、ということですが
ムシとの対比とか、釘や釣り針との対比なんかが
時々大きさの釣り合いがこれでいいのか?と思う部分が無きにしも非ず、
でしたが、見てるとだんだん気にならなくなる。
借り=狩り
という小人族の暮らしは、暮らしに足りないものを
少々人間界から拝借、ということなんですが、
10センチ足らずの小人にとって、人間も人間界の物質も
全てとてつもなくでかく、ちょっとした段差も数メートルに感じる高さ。
両面テープを使って柱を登ったり、釣り針を使ってカーテンをも上る、
あるいみサバイバルな暮らしは、人間が忘れかけているもの・・・
とてもそう思いました。
アリエッティが姿を見られ、少しずつ心を開く人間の少年・翔は、
心臓を患い手術を控えていて、母親とも疎遠、
やってきた屋敷は母親の姉妹つまり叔母の家、なんですが
このちょっと洋風の日本離れした屋敷は、東京のある郊外のイメージだそうで
日本でありながら感覚がトリップします。
ジブリには、古くても手入れが行き届いた居心地の良さそうな家が
本当によく出てきますね。
つたのからまる翔の寝ている二階の部屋、
アリエッティには、ものすごい大冒険・・・
話の半ば、アリエッティと翔が少しずつ交流していくと
アリエッティ一家は翔の曽祖父が用意していたドールハウスに住んで
ハッピーエンドなのかな?と思ったりもしましたが、
好奇心旺盛なハルさんにホミリーがつかまってしまい、
やはり人間は怖いものであり、共存はできないんだ、と
思い知らされるというか・・・
幸い、スピラー(声・ 藤原竜也
)という、
自分の家族とは別の小人族に出会うことができ、
翔には人間よりうんと少ない、絶滅に近い種族だ、といわれて
本当は不安になっていたアリエッティには、借りぐらしの場所を変えても
大丈夫だという希望が見え、
そして本当にアリエッティ一家は、それまで住み慣れた翔の屋敷を離れ
新しい家にうつっていきます。
夏休みなので、観に行った友達は結構いるけど、
みんなもうちょっとハッピーエンド=つまりアリエッティ一家は
翔の家を出ずにすむ、という結果を望んだみたい。
原作は5冊くらいあるから、続編がある、というムスメの友達もいました。
でも、私は、人間に見られたら引っ越さなくてはいけない、
という掟を徹底的に守ったアリエッティ一家が、そしてアリエッティが潔くて、
こういう終わり方でよかった、と逆に思いました。
見たかたは、どう思われたでしょうか。