うつ病、高田明和博士が言うには

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2009年10月01日

テーマ：鬱病(2271)

カテゴリ：からだにいいもの、いいこと

■今日は、医学博士の文章■
昨日の
「うつ病、リズ・ブルボーが言うには」では、
リズ・ブルボー著　

「自分を愛して！」という本から、
うつ病がスピリチュアル的にそうなのか、どうすべきかという箇所を
引用してご紹介しましたが、
今日は、医学博士の高田明和という方の本の、
第6章　昔の病気、今の病気（P.133～）の中の、
うつ病についてのページから引用します。
うつ病についてのページの引用部は緑色です。

書名は、

「病気の9割は薬なしで治る」です。
２００８／０６／０６第１版で第１刷
廣済堂出版　健康人新書　税別８８０円

帯に書かれている言葉：
　成功率五分五分です」と言われたら、どうしますか？
　医者の本音を知れば病気は怖くない！
　「とりあえず」と処方する薬の中身
　「余命宣告」の本当の意味
　「メタボ検診」「脳ドック」の危険

■ うつ病は脳が下痢しただけ ■（P.137～）
精神領域の病名は、しばしば変わります。
病名だけでなく、病気の分類についても変遷がありました。

いま「心の病気」と言われれば、
たいていの人は「うつ病」を思い浮かべることでしょう。
１０年ぐらい前の心の病気なだ「ノイローゼ」、
あるいはそれを日本語にした「神経症」でしたが、
それと同じ症状の病気を、いまはうつ病と言っているのです。

ちなみに神経症という名で今も残っているものに、不安神経症があります。
高いところが怖い、先の尖ったものが怖いという症状も、
あえて病名をつけるとすればこれです。

不安神経症のなかに、社会恐怖症があります。

典型的な症状は、人前にでるのと震える、話せないといったもので、
ピアニストのアルトゥール・ルービンシュタインや
チェリストのパブロ・カザルスもこの病気でした。
その世界で巨匠と呼ばれた彼らも、演奏前は極度に緊張し、
医者が処方してくれた薬を飲むことで聴衆を魅了する音楽を奏でていたのです。

うつ病に話を戻すと、
これは現在の精神医学のなかでは「気分障害」というカテゴリーに分類されています。

そう、うつ病という病名には重苦しさと暗さがありますが、
これは感情の障害なのです。
「あなたがいま辛いのは、気分が傷害されただけですよ」
病名を言わずにこう言えば、
それだけでもずいぶん楽になる患者さんもいるかもしれません。

うつ病を引き起こす要因はいくつかありますが、ストレスもそのひとつです。
ストレスを受けると、副腎皮質からコルチゾルというホルモンが分泌されます。
別名ストレスホルモンと呼ばれるこのコルチゾルが、
人によってうつ病を発症させる引き金になるのです。

またうつ病は遺伝的要因が強いとも言われますが、
この病気になりやすい遺伝子をもっていない人も、うつ病になる可能性はあります。

先行きが不透明でストレスの多い社会で、
一貫して精神を健康に保つのは至難の業なのです。

私はうつ病という病気をこうとらえています。
「脳の下痢」

うつ病にかかった人は、たまたまなにかの原因で
脳の伝達物質の働きが悪くなっているというだけ。
腸の働きが少し異常になれば下痢をするのと同じだと思うのです。

ところが、脳は臓器としての脳ではなく、
頭脳としての脳と結びつけて考える人が多いので、
うつ病になると「人格的に問題がある」、「生活の仕方がなっていない」
ととらえる風潮があります。

とくに会社勤めの人がうつ病にかかって仕事を一時休むと、
なかなか元通りの仕事をさせてもらえません。

いや、もとの会社に残っていられればまだましなほうで、
退職や転職を余儀なくされてワーキングプアになったり、
最後は職につくことさえできなくなっている人たちも大勢いるのです。
「本人は治ったと言ってるけれど、また発症したら困る」
周囲の人々がこう考え、またそういう目で見ることが、
うつ病の治りを悪くしている大きな原因だと私は思っています。

最近では自らのうつ病体験を語る著名人も増え、
この病気に対する偏見は少しずつ薄らいでうるようです。
ちなみに歴史上の人物でいえば、イギリスの首相だったチャーチルも
激しいうつ症状に悩まされていました。
地下鉄ホームでは、衝動的に電車に飛び込むのを避けるために、
電車がホームに止まるまでいつも柱にしがみついていたといいます。

■ うつ病に時代につれてかわっている ■（P.141～)

うつ病の話をつづけますが、最近は３０代の女性患者さんが増えてきました。

食うや食わずの状態で戦争をくぐり抜けてきた私などと違って、
いまの若い世代はストレスの対処法が分からず、
心がひじょうに傷つきやすくなっているのでしょう。

こうした人たちは、うつ病の兆しを自覚しても、なかなか病院に行けません。
誰にでも起きる病気だと思っていても、やはり自分がなりたくはないし、
うつ病での病院通いを他人には知られたくない、という気持ちが働くのです。

ところでうつ病の専門医は何科の医者かご存知ですか？
以前はほとんど精神科医が診ていましたが、
いまは心療内科もうつ病の患者さんを診るようになりました。

精神科には、
「精神の病気＝人間性の病気」というイメージがまだあるようで、
最近は心療内科に行く患者さんが増えています。

心療内科なら、
「心の悩みを軽くしてもらえる」とのイメージが有るので、行きやすいのです。

では、精神科と心療内科のうつ病治療にはなにか違いがあるかといえば、
ほとんど差はありません。

気持ちがふさぎこむ病気をノイローゼと名づけていたころは、
心の悩みを医者やカウンセラーに話すカウンセリング治療が大いにはやったものです。
しかし、いまはこれも下火になり、薬での治療が主流になりました。

ついでにその理由のひとつを言えば、
カウンセリング治療が効かないからではなく、これより薬を出したほうが儲かるからです。

私の考えをのべれば、
うつ病はカウンセリングだけでも、薬だけでも完全には治らない気がします。

少し厳しいことを言えば、
ストレス社会に対応できるよう、自分自身を変えていくことも大事なのです。

ひとりではむずかしいかもしれません。うつ病との戦いには、
周囲の人、とりわけ家族の理解とサポートがとても重要になります。
「うつ病の人を励ましては行けない。『頑張れ』などと言うと逆効果になって
自殺においやることになるかもしれない」

身近にうつ病の患者さんを抱える人で、こう言っている人はいませんか？
たしかにそういうケースもありますが、実は励ましたほうがいいうつ病もあるのです。
うつ病とひと口に言っても、「定型」と「非定型」があります。

定型うつ病は、
自分はこんなに頑張っているのにどうしてだめなんだろう、
なぜ自分は人より劣っているのだろう、などとくよくよ考えるのが大きな特徴です。
定型の患者さんは、激しい自己嫌悪に陥ったり、自分を責めていることが多いため、
「頑張れ」などと言われたらこう思ってしまいます。
「今だって精一杯頑張っているのに、これ以上どうしろというんだ。
だれも私のことなど分かってくれない」
以前のうつ病は大半がこの定型で、励ましがタブーなのはこのタイプなのです。

ところが、最近は非定型のうつ病が増加し、
いまではうつ病の患者さんの３割を占めているといわれます。

こちらの患者さんを傍から見ると、
悩んでいるというよりも、怠けているように見えるかもしれません。

何もやる気がしない、とくに自分がいやなことになると身体が鉛のようになって動けない、
こんな症状が非定型の特徴だからです。

しかも、ふだんの睡眠や食欲にはほとんど異常が見られず、
自分の好きなことなら出来る人も多いため、
ますます「怠け者」や「わがまま」に見えてしまいます。

しかし、これが「現代のうつ病」の典型なのです。
好きで怠けているわけではなく、本人はすごく苦しんでいるのです。

ですから、もしあなたの身近にうつ病の患者さんが、「テニスがしたい」、
「映画館に行きたい」などと言ったら、是非叶えてあげてください。

自分の好きなことで気晴らしをすることが、
非定型うつ病にとってはもっとも効果的な治療法なのです。

---------------------以上で、引用は終わりです。

この本のうつ病に関する記述はまだ続きがあります。
■うつ病の治療薬には注意が必要（P.144～148）です。

でも、時間なくて、今日はここまでです。
明日また書きますね。
私が書きたかったのはこの明日書く部分だったのに、たどり着けなかった～。

今日「婦人公論」１１月号が届きました。
うつ病に関するするぺージが多いので取り寄せたのです。
今まだ書店やスーパーに有ると思います、岡江久美子さんが表紙です。
江原さんの記事もあるし、と思ったのに、たった２ページでした。
でも、嵐の６ページ（カラー）があって、ちょっと得した気分です～。

この雑誌からもまた日記に書きたいです。
う～ん、全然関係ないけど、手塚治虫さんいついても書きたいな～。

■ここまで読んでくださってありがとうございます■
誤字無いようにいつも気をつけているつもりですが、なかなか完璧に出来ません。
誤字をあとで見つけても、それを直すことすら最近は出来ません。
次に行こう～ってかんじで・・・。また誤字があったら、ごめんなさい。

読んでくださって、ありがとうございます。
うつ病の方、そのご家族や、お友だちにそういう人がいる方、
そんな方々に、お役に立つことが少しでも、ありますように。

みんな幸せで元気、それが当たり前で感謝していられますように！

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