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『騙王』
びっくりしたー。
まさかこんな本が存在するとは。
何もせずに朽ち果てるくらいなら、口先だけで手に入れてみせよう。金も力も愛も、そして王座さえも…。ローデン国の第二王子であるフィッツラルド。第一王子を後継者にと考える国王からは疎まれ、その第一王子からは頻繁に刺客を送られ、茨の日々を過ごしている。しかし彼は決意する。相手が誰であろうと、騙りつくそうーすべては生き抜くために。頭脳と口先で自らの運命を変えた、ある少年の物語。第17回電撃小説大賞4次選考作。
おぉ、紛れも無くこれは美青年の背中!笑
子供と大人の狭間のわずかな間だけ見せる、
華奢と逞しさが混在した母性本能をくすぐる背中ではないか~
ふぅむなるほど、この金髪男子が人を騙して王へなるのか…
面白そうなあらすじと金髪男子の麗しい後姿に惚れて買った本です。
個人的にはある意味、伝説の一冊でした。
王にならなければ思うことは何一つかなわないと悟った第二王子が、
全てを騙りつくして玉座を手に入れようとするお話です。
はい、つまりこの本は、王子フィッツラルドの魅力にかかっているということです。
頭は良いものの口しか能がない王子だと思っていたんですが、
戦争では自ら先陣をきるし、責任感も度胸もあるし、
冷徹で卑怯でありつつ義理堅いし、対女性用のオーラもあるという、
結構なツワモノ。魅力はまぁあると言えるんでしょう。
でもわたしは逆にガッカリしちゃいました。
本当に口だけでのし上がる姿が見たかったなぁ~
そんなフィッツラルドが、戦場で騙る場面から始まり、
兄の婚約者を騙り、学者を騙り、民衆を騙り、
そして玉座まであと少しで手が届くと思ったその時…
駆け引きだらけの展開が続いて本を閉じてから、思わず声が漏れました。
「…びっくりしたー」と。
びっくりしたー…これほど心が動かない本は初めてだー。
ありがちな展開というのは確かなんだけど、
つまらないわけじゃなくて、なんて言うんだろう…「普通」?
びっくりするほど普通。うわ、あまりの普通度に他の言葉が浮かばない。笑
あ、でもフィッツラルドが表紙で背中を向けてる理由がわかった時は、
面白くてつい吹き出してしまいました。
王子なのに…!金髪なのに…!わたしも騙られたー…
以下、フィッツラルドの名言。なんとなく反転。
王族にどんな夢を持っている?民は。そんなホイホイと美男美女が量産されてたまるものか
」―p21
…確かに!笑
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