マックス爺のエッセイ風日記

マックス爺のエッセイ風日記

2017.01.10
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カテゴリ: 俳句
今から15年ほど前のこと。私は雪深い北陸の山の中で勤務したことがあった。ちょうど足を傷めていて、走ることも出来なかった頃だ。そこでひらすら歩き、暇なついでに自己流の俳句を詠んでみた。当然のことだが、私は季語も知らない。ただ五七五の17文字を呪文のように唱えていた。

 それでも小学生の頃から詩を書き、中学校の修学旅行で初めて短歌を作り、作文も好きだった私は言葉に対する気構えだけは備えていた。そして1年間で千句を超える俳句を詠んだ。そのほとんどは無季語のものだ。ど素人なので恥ずかしくはないが、再び俳句を詠むようになったのは、つい最近のことだ。昨日は今年初めて散歩しながら写真を撮った。それに併せて詠んだのが以下の句。ご笑覧いただけたら嬉しい。ぽっ




       今にでも雪降りさうな空の色




       一様に行儀正しき冬の杉




       冬空の向うに一人山静か




             地蔵尊誰が手向けし冬の花



       冬寒や地蔵涙を溢しけり




       葦枯れてただ公園の冬景色




       水鏡冬の公園人もなく




       冬の沼波紋無言で広がりぬ




       新年もヘクソカズラは枯れしまま



       実も枯れて新年寿ぐ人のなし




       寒の入り無花果の実の萎れけり




       鵯の一声高く朽ち柘榴




       小寒や木の実ひたすら春を待つ




       冬の陽やバラの若葉の美しき



       冬薔薇儚き色の夢を見し




       霜枯れの苑に優しき薔薇の花




       赤き実の喰はれもせずに年越しぬ


  ≪103歳の言葉≫  

 現役の前衛芸術家、篠田桃紅さんの著書『103歳になってわかったこと』から抜粋。

 曰く。「人との競争で生き抜くのではなく、人を愛するから生きる」。

 かつて私のブログに「人生は勝つか負けるかだ」とコメントした女性がいました。それに対して私は、確か「そんなことはない。それ以外の生き方もある」と返事したような覚えがあります。

 今振り返ると、その方はアメリカ人の無職の夫を持ち、アメリカで働いていた方でした。その女性にとって、アメリカでの暮らしはまさに勝つか負けるかの毎日だったのかも知れません。でも同じアメリカで新たな芸術を切り拓いて来た篠田さんは、決してそうは言わないのです。





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Last updated  2017.01.10 09:17:34
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