みどりの日記                  ~gardener's hum~

  みどりの日記 ~gardener's hum~

樹木について

二つの困りごと  *-*-



ちょうど、ここ最近別々のお客様からお庭についての話を聞く機会がありました。

お一人の方は庭の木が成長しすぎて困っている、というものでした。
二十年近く前に新築の家を建てて引っ越してきたAさん。
家の周りに4本の木を植えました。
西向きの窓には日差しを遮ってくれるであろう広葉樹を、玄関にはいただきものの松の木を…
といった感じに、あまり先のことも考えずに思うがままに植えてしまったのだそうです。

その木々が今やぐんぐん伸びて、自分の背も届かないところにまで枝を伸ばしてしまってどうにもならなくなっている…というお話でした。

私は疑問に思ったので
「え?じゃあ今まではどうなさっていたのですか?」
と聞いてみました。

すると「今まではおじいちゃんが遊びに来たついでに心得があるから切ってくれていたんだけど、最近は年だから脚立から落ちてもらっても困るし…頼めなくなちゃった」との答え。


なるほど…。それは危険だわ。
今後はおじいちゃんに頼めないと思ったので、自分でなんとかやろうと手の届く範囲だけ、わからないなりにも剪定してみたら、なんと!今度は急激に上のほうに伸びてしまったのだそうです。

今ではAさんは庭の木々に「これ以上大きくならないでね。大きくなったら切るからね」と呪文のように話しかけているのだそうです。
ご自分で笑いながらお話してくれました。




もう一つのお話は、竹でした。
お店おやっているBさん。
店の敷地内の一角に何もないスペースがあったそうです。
放っておくと雑草が生えて、抜くのが大変だから…と細身の黒竹を植えたのだそうです。
かっこいい風景を思い浮べて。

ところが、手入れの仕方もよくわからない上に勢いよく成長して、想像していた風景とは全く違ったものになってしまったのだそうです。
だんだん荒れた様子になってしまった庭。


「さすがにちょっと…これは処分しなきゃだよな。」と思っていたら、裏の敷地にお住いの方から「竹の根っこが敷地に入ってきて根を広げている」というお話を聞き、びっくり仰天!

すぐに植木屋さんに伐採を依頼したのですが、やっぱり完全に根を取り除くのは難しかったようです。

その後も根が裏の敷地に伸びている様子だったので、依頼を受けた私も一緒に3時間半ひっくり返し作業を行いました。

IMG_5500.JPG



掘り下げた地中に手を突っ込み、不安定な格好で根を引っ張ってみました。
根が見えているところだけを力任せに引っ張ってもびくともしません…
それどころか、ヘタにちぎれてしまうと、途切れた根が残ってしまいますので知恵を使わないといけません。
これは“長芋”と一緒で、周囲の土堀りを丁寧にやっていかないとうまくいかないということがわかってきたので、思っていた以上に体力を使いました。

すると、あっという間にこんな風に3つの袋にいっぱいの竹の根っこがたまりました。
すごいです…

これを放っておいたらまたにょきにょきと芽が出てきたことでしょう。



そして…、敷地の境目のコンクリートの土台部分を掘ったら、ついに!コードが通る丸い輪の隙間から竹の根がお隣さんに伸びている現場を発見しました!


現行犯逮捕!


これでスッキリ。


樹木系を植えるときは、本当によく吟味してやらなきゃいけないんだな…と実感しました。




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