今日も歩いて健康になろう

今日も歩いて健康になろう

睡眠不足は太りやすくなる


担当者の方と雑談をしていましたところ,
「私はよく眠れています」とおっしゃっていました。
失礼ながら見たところ,メタボ気味で,
快活なな印象がなかったので,
「昼間は眠くなることはないですか?」と聞いたところ,
「すごく眠くなります」と答えました。
よく眠れているならば,昼間にすごく眠くならないのが普通です。
多少は眠くなることはありますが,
この方の場合,やたら眠い,あるいはとても眠くなるというレベルでした。
どうやら,布団の中に入ると3分もたたないうちに眠ってしまうので,
よく眠れていると思っていたようなのです。

布団に入ってから眠りにつくまでの時間を,
「睡眠潜時」(すいみんせんじ)と言います。
この「睡眠潜時」の時間が短い方は,
自分はよく眠れると思っている方が多いですが,
実は「睡眠潜時」の短い方は,
睡眠不足である可能性が高い方です。
よく眠れていない為に,睡眠負債というものができ,
睡眠負債が大きいほど,「睡眠潜時」が短くなるからです。
よく眠れているという方の場合,
およそ15分から20分くらいで眠りにつくと言われています。

「睡眠潜時」が短い方は,
寝る直前までお酒を飲んでいたり,
高カロリーな食事をとったりしている場合が多いです。
アルコールを飲むと,確かに睡眠の導入はよくなりますが,
3時間ほどたったところで,
アルコールがアセトアルデヒドに分解された段階で,
覚醒作用が働きます。
寝始めてから3時間という時間は,
眠りが最も深くなっている時間で,
このときに眠りが浅くなってしまうと,
成長ホルモンの分泌が抑えられ,
細胞の修復が悪くなったり,
睡眠の質が著しく低下してしまいます。
沢山寝ているはずなのに,
疲れが取れない。眠くなるということに繋がってしまうのです。
成長ホルモンは,脂肪の代謝にも大きく関わってくるので,
分泌が悪くなるということは,
太りやすくもなります。
成長ホルモンとともに,
睡眠の質が低下すると,グレリンというホルモンが増え,
レプチンというホルモンが減ります。
グレリンは,お腹がすいたときに,
ご飯を食べるぞというスイッチを押す作用があり,
レプチンはお腹がいっぱいになってくると,
もう食べるのをやめようというスイッチを押すホルモンです。
従って,グレリンが増え,
レプチンが減ると,
お腹がすきやすくなり,
満腹になっても食べたくなってしまうのです。
睡眠の質が低下すると,
昼間眠いというだけではなく,
太りやすくなってしまうわけです。

この他にも,血圧や血糖値,脳の回復
心の健康など,健康に対する影響はとても大きいので,
睡眠はとても大切です。
よく眠れているというのは,
寝入りがいいということや,
あるいは,睡眠時間がたくさん取れているかどうかではなく,
睡眠の質がいいかどうかも大切です。
そして,健康状態と睡眠は深いかかわりがあるので,
代謝活動が良好か,昼間の眠気はないか,
心が安定しているか,免疫力が低下していないか,
など,健康状態がいいかどうかもあわせて,
今一度ご確認することをお勧めいたします。

睡眠を制する者は,健康を制する・・・
と私は思っているのですけどね。
この熱い想いが,昨日出席してくださった方に,
どうか届いていますように・・・



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