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すっかりご無沙汰していた晩夏から初秋。。。もう10月だなんて、早い、早すぎます。ケータイの中の写真を整理がてら、ちょっと夏の思い出にひたってみました。自分の備忘録でもあるので。今年は薪能に3回、行って参りました8月8日は、尼崎の大物(だいもつ)で、尼崎薪能この大物という地は、かつて「大物の浦」と呼ばれた源平合戦ゆかりの地で、お能では「船弁慶」の物語の舞台でもあります。今まで近くにいながら行けなかったけど、やっと観に行けました。小さめの会場ゆえに、どこに座っても見やすくてよかったです気楽に気軽に観に行ける感じ。私の前に座っていたお客様は、器用にも音を立てずにお菓子を食べてお弁当を食べて、デザートまで食べてはりましたはじめは、近くの小学生がお稽古した仕舞の発表会もあります。小さな子供たちが袴姿で背筋を伸ばして、しっかり声を出してる姿はとっても可愛らしく、また凛々しくて素敵です。私も子どもの頃にそんな経験がしてみたかったです尼崎市では夏に2回も、無料で薪能が観られますよ8月11日は生國魂神社(いくたまさん)で、大阪薪能こちらはとても立派で大きな会場、お茶席があったり、お着物や御洒落な浴衣を着こなすお客様も多いです。大阪で活躍なさってる能楽師さんが大勢お勤めでとっても見応えあります。今年は『一角仙人』が楽しみでした。ほかに『俊寛』、狂言は『仏師』でとても面白かった♪内容盛りだくさんなのでスタートが早く、日が陰るまではチョット暑いんですけどね。毎年の楽しみにしています♪おススメです9月21日、西宮の越木岩神社での西宮薪能夙川にお住まいの能楽師上田拓司さんの鑑賞講座を受講したことがきっかけで知りましたがこちらも近くに住んでいながら機会がなく、今回初めて観に行けました。お能は『鞍馬天狗』、狂言は『柿山伏』とても面白かったです。尼崎の薪能と同様に、市民のための薪能なので無料楽な気持ちで観に行けます。お客様も歩いて来られるご近所の方がほとんど。私はバス停でポツンとしてました。雨でも客席が濡れないよう屋根まで付いた、とても立派な舞台で実行委員会の並々ならぬ情熱を感じます。いずれもお囃子は、ファンである太鼓の中田弘美さんが打ってらしてさらに嬉しかったです写真は、ほとんど見えてませんが^^;火入れ式のため越木岩神社の宮司さんが松明をもって舞台に近づいたところ。一旦明かりを落とすため松明の揺らぎと歩みのたびに落ちては消える火の粉が際立ってとても美しいものに感じました。なかなか機会がないのは姫路城薪能、明石城薪能など姫路城は来年は工事の覆いもとれるのではないかしら。楽しみかつては大阪城でも規模の大きな大阪城薪能があったのです。大学卒業した年、机上で謡曲を辿っただけでお能に興味もない頃に何故か一度だけ気まぐれ起こしました。何を言ってるかサッパリわからないし、眠たいし周りのお能好きと思われるお客様たちは舞台より謡いの本ばかりみてるし変なとこに来ちゃったなと思いました。で、屋外にも関わらず爆睡していたのですがふと目を覚ましたとき『羽衣』の一番盛り上がるとこだったらしく遠目にみた天女の顔がお面に見えないくらい可愛らしかったのです袖が大きく翻って、美しい装束がひらひらと揺れて。。。太鼓がしっかりした響きで押してくる感覚があって一気に目が覚めた、という記憶があります覚えてるお能は本当にそのピンポイントだけ。それでも、何にせよ「ライブ」って本当に素晴らしい、なんか分からんくても、響いてくるものがあると感じたものでした。まさか、こんなに興味もつとは思わない頃に・・・その後はまた二十年が経過してから、自分にとって激変があってから気になりだしたんですけどね。ご縁は不思議です.。o○こちらは十五夜、観月祭に伺った西宮神社です。毎年、女性による舞楽「女人舞楽 原笙会(にょにんのぶがく、はらしょうかい)」の奉納があります。今回は久しぶりに見ることができました。以前と同じ、天人がかぐや姫を迎えに来たような雰囲気のとっても雅やかな風情ある舞いでした。奈良時代の女官のような装いが子供のころから何故か好きです。(ずいぶん前の日記にも記しています.舞の様子の写真はこちら⇒2011年10月の日記にあります。初めて観月祭に伺ったのは2008年9月の日記です)読んでくれてありがとう*カテゴリ訂正のため更新しました
2013年10月07日
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で、前頁のお獅子のお顔のある、難波八坂神社の社務所の奥で六月の夕、お謡を習ってました~能楽協会大阪支部の催しで、その名も「ハマってみよう!謡の世界!」大阪市内の五か所の神社で、ご活躍中の若手能楽師の皆さんが、三回で一曲、初心者対象に、無料で謡を教えてくださるというもの。無料ですので、なんといってもお友達と喜んで行ってきましたよこちらで教えてくださるのは、林本大さん。謡いだすと、普段の声とガラリと変わって、とっても厚みがあって響くお声でびっくり。それも至近距離ですから空気の振動すごいです相当大きな声決して叫んでるわけではないし、お口いっぱい開けてるわけでもないのに発声練習は、「遠くにいる人に、おーいと呼びかけてとにかく大きな声を出して、息に波動を載せるように」高砂や、この浦船に帆をあげて~・・・と『高砂』で恥かしくてそんな大きい声出せないわ(*^。^*)な~んて思ってたけど、 10人くらいで一斉になので自分のことに一生懸命になってましたお稽古するのは『橋弁慶』舞台は京都、五条。牛若丸と弁慶が出会ったときのお話。♪京の五条の橋のうえ~♪の歌だと(昭和な人しかご存じないかも)大の男の弁慶は長い薙刀ふりあげて牛若めがけて切りかかる・・・・・・前やうしろや右左ここと思えば又あちら燕のような早業に鬼の弁慶あやまっただったかな?乱暴者の弁慶が、千の太刀を集めようと夜な夜な通りかかる者に挑んでは太刀を奪い、ラスト1本となったところに牛若が笛を吹いて現れる。これは楽勝、と思ったら、人間離れしたすばやい動きの牛若に返りうちにあい、弁慶は降参し、主従の誓いをするというもの。だけど、謡曲の『橋弁慶』では、悪さしいなのは弁慶よりも牛若の方で弁慶は五条の天神さんに丑の刻詣でをしてて満願という日に家来から、人間離れした(鬼神のような)身軽さで、橋で通行人に斬りかかるなどとんでもない少年がいてとても危険なので、お参りはやめた方がいいと聴きます。弁慶はちらっと迷いますが、いやいや、弁慶がそんなものを怖れるんて!こっちがその少年にお灸すえてやるわって出かけていきます。文学として謡曲を読む授業は学生時代にあったのですが机上で読む、分析するの方だったので、お能で聴いてもさっぱり分からなくて('_')どんどこ盛り上がるとこ以外は眠気に襲われるだけだったのですが(-_-)「謡う」というのは全く違いました。数文字ずつの詞を、林本先生が何度も謡って聴かせてくださり一定の節回しの決まりみたいのが分かってきて(わかってきても、うまく出来ないんですが)私たち何度も何度も口にするのです。意味も説明くださるのでたくさんの掛け言葉、連想するイメージそれらが層になって、そんな短い詞に、ギュギュッと詰まってる感じです('▽')また読みづらい旧仮名遣いで書かれた謡本、なれてきたせいか、だんだんと毛筆体の文字の美しさが意識されて1文字1文字、一言一言が、イキイキしてるように見えてきて眠いどころでなく、今までと違った感覚『橋弁慶』、お能で観たい・聴きたいな~と思いました本当にお謡のお稽古の美味しいとこどり、貴重な経験でした。来年もまたあるかもしれないんですって。ますます、お能が観たくなったのでさっそく薪能から行ってきま~すで、ストーリーにもどると、『橋弁慶』でも、結果的にはやはり弁慶は牛若に歯が立たず、その剣術の腕だけでなく、人となりにも魅了され主従の誓いをするんです。本当のところは、どうだったんでしょね(#^.^#)五条大橋には牛若丸と弁慶の銅像があるけど、実際に二人が出会ったのは別の場所だそうですね。また、牛若丸も当時は素行よろしくなかったという説もあるそうです。まあ、現代に生きていたって、人の見方はイロイロででも伝わるのは一方向だけだったりして本当のことが理解されなかったりするけどね(^_-)-☆読んでくれてありがとう
2013年08月06日
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(つづき)で、その修了生の友人と、交流会の帰り道に見てきたイベントちょうどその日は、天満橋近くの八軒家浜でのイベント(水都大阪・川開き 春の舟運まつり・はちけんやお花見フェスタ)最終日で、屋台のカフェや雑貨屋さんも賑わっているなか、お能のプチ舞台みたいのがあったのを観てきました羽衣伝説をもとにした「羽衣」のダイジェスト版でした。階段に座って観ましたよ(#^.^#)(ピンボケでごめんなさい)その前に謡やお囃子のワークショップもあって、いいとこの謡の一部を能楽師さんのリードでお客さん皆で謡ったり囃子方(=お雛さまの飾りにある楽器四つに歌ってる人、つまり本家本元の五人囃子の四人さん)の楽器一つ一つ説明や演奏がありとても楽しかったですお能イベントは山本能楽堂さんがしているそうで、このような冊子をもらいました。(写メは表紙のみにしています)「羽衣」のストーリーや、言葉の説明やトリビア的解説、詞章や、謡いやすいような表もあったり、わかりやすくて面白かったです天女は清楚(当たり前か)で可憐な乙女。マジで、とっても可愛らしいお顔(面)に見えました普通の屋外の自然の光、夕方の穏やかな明るさ。それだけに影も濃すぎず能楽堂とか薪能とかと、また違う雰囲気。川を背景に、とても良かったです友人もとても喜んでた(*^_^*)その、謡(うたい)についてなのですが、こ~んな催しがあるそうです「ハマってみよう!謡(うたい)の世界!」@大阪市内の五つの神社主催:公益社団法人能楽協会大阪支部なんと大阪市内の五つの神社にて現在活躍中の若手能楽師の方が「無料」で「3回セット」で主に未経験者を対象に、能の謡を教えてくださるんだってそんなん、他で聴いたことないです時代劇や昭和初期までの設定のドラマなんかでは、祝言の席で「高砂」謡ったりする場面でてきますね。昨年の朝ドラ「カーネーション」でもコシノ三姉妹のお祖父さんが呉服屋さんで且つ謡の先生やってたりね(小林薫さんで)わりとフツーなお稽古ごとだったそうです。習わなくても聴き覚えてたり。私の父親(昭和一桁生まれ)も先日、見舞いにいったら「羽衣」のごく一部謡いだしてビックリしました私も初めてですからどこかに伺うつもりです興味あったら、ぜひ見えますか?分かりにくかったら行けないのでチラシ写真元で会場の一つである高津宮さんのホームページリンク貼りました。「ハマってみよう!謡の世界」高津神社HPより読んでくれてありがとう
2013年04月19日
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17日、「第五回 和のしらべ 太鼓の魅力を探る」に行ってきました。「第五回能楽囃子の世界 和のしらべ~太鼓の魅力を探る~」習ったことないし、あまりよく分かってないけど、お囃子って何か心地よくて好きですし舞囃子って見てても楽しそうで、心待ちにしていました♪ファンの囃子方の能楽師さんも出演されたのです。うまく説明できないんですが姿勢の美しさと気迫や、声も含めた音の圧みたいなのや、能楽イベントで司会されたときの面白くて分かりやすい解説にもお人柄が出ててそれまで持っていた能楽に携わる方々のイメージが変わったのです。音の圧というのは、強い振動というわけではなく柔らかな響きもまた圧として感じます。ん~語彙足りないなりに言ってみました(T▽T)舞囃子『淡路 急々之舞』ときの帝に仕える臣下が、神代の古跡を見ようと淡路に来て田んぼで出会った老人に神代の話を尋ねる。その夜、イザナギノミコトが現れ、国生みの話を語り、舞い、五穀豊穣を言祝ぐというもの。つくづく、イザナギだけでもイザナミだけでもだめなんだなーと。舞囃子は、イザナギの神様が舞うところだったみたいでパッと勢いあって若々しい~感じ舞ってる人が若い方だからよりそう思ったのかな?舞囃子ええなあと、まずは単純に思いました。 宇高 竜成笛 貞光訓義小鼓 上田敦史大鼓 森山泰幸太鼓 上田慎也いただいた解説には、神様用の春の田んぼに水をいれる口に五十串(いぐし)を立てて神様をまつってる場面から始まるとあって、幼い頃に一時暮らした親戚の家を思い出しました。当時は用水路が田んぼや家をぐるりと巡っていて門を開け放って、庭にもプチ神棚なのかお供えの棚かを付けた棒を立て、農家の方がお参りしてたような記憶があります。感謝してもっとお米を食べよう別習一調『是我意(ぜがい)』唐の天狗の親玉みたいなやつが日本の仏界を魔境に陥れようとやってきて、比叡山の僧正たちと法力合戦をするんだって。僧正の祈りにお不動さんが応えて、こんがら童子とかせいたか童子とか連れてきて皆で戦って神風も起こして追い払う、魔につけ入らせないという話。一調て初めて観ました。一対一の緊張感めちゃありましたかっこよかったです謡 宇高通成太鼓 中田弘美舞囃子『乱(みだれ)』『雪』『巻絹』も一緒に観た友人とも話してたんだけど、あの重たそうな装束でなく紋付き袴で舞うと、どんなふうに手足が動いてるのかよく見えます。足の運びとか、かっこいいです。すごい。。。対談 「三島元太郎さんにきく…」よくお見かけする小柄で素敵なお爺様(太鼓方の長老、と紹介あったのに、ほんとに申し訳ありません)どんなお声で話されるか興味ありました。ちょっと照れて織られる感じで太鼓が入ると太鼓が他をリードする形になりますよね、と振られて「あんまりベタッと付いてこられても…」とか、面白かったです。一調『遊行柳』謡 豊島三千春太鼓 三島元太郎『是我意』の緊張感とまた違って「ほな、いきまっせ」って感じの人生の先輩ならではのかっこよさを感じました。会館の外に新芽がでてきた柳があったけど、それよりもっと太そうな柳のイメージ。舞囃子『船弁慶 白波之伝』義経が静と別れて、尼崎の大物の浦を出航した一行に大波と平家一門の亡霊が平知盛メインでデカい薙刀を振るい、襲ってくるんだけど「そのとき義経少しも慌てず」で、弁慶は長い数珠をシャカシャカいわせて法力で亡霊に勝ち、追い払うとこ。いきなり大きな音で始まり(目が冴えた)お囃子の一人一人が気を吐いて戦ってる感があって大迫力かっこいい大きな薙刀はぴかぴか光ってるし、廣田さん、動きが大きくて、実際の距離以上に近く感じて何度も斬られるかと思いました 廣田泰能笛 野口亮小鼓 久田舜太郎大鼓 山本哲也太鼓 中田弘美想像より遥かに見ごたえあり、楽しかった~(*^_^*)出演される能楽師さん自ら解説のチラシを配ってて通るたびに笑顔でお礼を言われ、ちょっと驚きました。その都度にっこり返しましたけど(^^ゞ客席も今までになく居心地良かったです。お稽古や鑑賞歴長いと思われる方の中には御自分のファンか習ってる先生のところだけ一生懸命であとはお囃子が始まってようが大きな声でお喋り。だれそれが下手だとか噂や個人的な付き合いとか…飴ちゃん出して配ったり、謡本出して一緒に声だして謡ったりとかそういう方が周囲にいることが。。。私の日頃の行いでしょうかね(T_T)けどそういうこともなくて、客席の間を通らせてもらうときも嫌な顔されず、開けてくれたり、教えていただいたりしました。そんなことも嬉しかったりまた伺いたいです。ありがとうございました。読んでくれてありがとう一気にもふもふしてきた♪ゆきやなぎちゃん♪
2013年03月21日
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八月朔日♪毎年恒例にしてる夏の米朝一門会「桂米朝米寿記念 米朝一門夏祭り 米朝落語伝承の会」(長っ)に行ってきました。@サンケイブリーゼ♪米朝師匠はもう小咄もなさらなくなったけど、よもやま噺にお出ましになる限り、必ず伺っています。今回は小ホールで「桂米朝米寿記念 米朝展」も開催中話題の米朝アンドロイドの落語は回ごとに配布される整理券が必要でした初めは違和感ありありだったのですがバックに流れる噺「看板の一(ぴん)」に合わせて身体の向き、目線の動く様子を見ているうちにひきこまれてしまいました。…すごいでも、やっぱり本物の「看板の一(ぴん)」が聴きたくなった賭けごとの噺で、今はのんびりした御隠居さんで若いもんにかつぎだされて困ってるんだけど実は今も衰えぬたいへんな博打打という人の台詞がかっこいいんです。卵の殻ケツに引っ付けたヒヨコが虎のヒゲ触りに来るさかい怪我さらしたんじゃ…て感じ展示では米朝師匠のノートや、ざこばさんはじめお弟子さんの稽古をつけるときの見台(拍子木打つ箇所が凹んでる!!)や着物の展示、懐かしい番組の写真、旧サンケイホールでの落語会の写真など、良かったです。さて落語♪落語の演目桂 吉の丞 「東の旅・発端」伊勢参りの噺でその発端部分。お弟子さんが米朝師匠に最初に必ず習うものだそうです。桂 南 光 「皿屋敷」姫路のお菊井戸のあれ。この噺面白くて大好き。桂 米團治 「淀の鯉」米朝師匠のオリジナル作品。最近ノートが出てきたそうです。初めて聴いたけど面白かったです。魚に人格があるとこは、ちょっと六代目文枝さんの「鯛」ぽい。桂 ざこば 「一文笛」こちらも米朝師匠作。爆笑する噺でなく人情系で、ちょっと切ない。ざこばさんがなさるのをよく聴きます。中入り桂 米朝 桂 ざこば 桂 南光 桂 米團治 「よもやま噺」話題はアンドロイド米朝のことや、お弟子さんの数、米朝師匠が稽古をつけるとき、いかに厳しかったか、稽古に来てる以上、他の一門かどうかなど関係なかったそうです。上方ならではですね。米朝師匠は噺を振られて、ボソッととおとぼけコメントされるのですがそれは絶妙の間耳をそばだてて聴いてしまうもちろんホントは米朝師匠のせめて小咄なと聴きたいけど、満足な落語会でした。ロビーにはヱビスビールやアイスコーヒーなどの売店がありますが初めていただいたのが、こちら。「柳陰(やなぎかげ)」焼酎&みりん、夏の飲み物。大好きな噺「青菜」で、御隠居さんが仕事を終えた植木屋さんにふるまうのです。「井戸で冷やした」なんていうので美味しそうで家でも試してみたんだけど(もちろん、本物のみりんで)甘さがまさってイメージじゃなかった。こちらのは甘さはわずかで、とっても美味しい写真では大きく見えますが、エスプレッソカップくらい。かなり焼酎感あるので、ぐびぐびはいきません、ちびちびとね。夏の飲み物だというのは、納得です。口当たり良い冷酒ってあとから身体が熱くなったりしますがそういうことなくて爽やかなんですよね。ちなみに菊正宗と入ったコップでした。こんなに喜んで呑んでますが、注文する人はなかなか現れず、私のほか、御年配の男性お一人だけ…あ、あれ昼間だったからかなグッズもつい何かを買ってしまうのですが今回はこちらのご本にしました。よもやま噺に出てくる方のことも書いてあるので『歳々年々、藝同じからず』読んでみると、かつての道頓堀の様子や芸人さんの話が特に印象的。昔の音曲漫才の方々、よくは覚えてませんが子供心に好きでした。今の漫才も好きな人いっぱいいるけど、滑舌や声の通りがまったく違う。当時の音響事情だけじゃなくて浪曲とか芝居とか下地があったんですね。今もyoutubeなんかでたまに見るかしまし娘とか宮川左近ショーとかあとタイヘイトリオとかフラワーショーって、今みるとめっちゃ面白いし、すごい芸だと思います読んでくれてありがとう
2012年08月10日
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日曜日は風がきつい日でした。この日は大阪駅でお能の舞台(「羽衣」ダイジェスト版)があると朝になって伺い、用事で梅田に居た私は急いで駆け付けました。寒い中、けっこう人が集まっていました。こちら屋根はあるけど吹きさらし。風が強くて寒かったですが、お舞台の皆さん、へーきなお顔でかえってすごい気合い。(前席のおじ様の頭と重なってしまいましたが、楽器は左から太鼓、大鼓、小鼓、その隣は笛なのですが写ってない_(_^_)_)大ファンの太鼓のN田先生の素敵なお声(いよ~っとか聴こえる掛け声ね)もいっそう響いてステキでした寒かったけど間に合ってよかった♪でも…あとで先生に伺いますと、今までで三本の指に入るくらい寒くて凍りそうだったんですって。そういえば控室を出るほかの皆さんも手にカイロを握り締めてらしたわ。お疲れ様でした<(__)>でも見てて全然分からなかった。。.さすが、芸人魂。(N田先生は常々自らを芸人と仰っているので。)しっかし風が強くてぶれまくるので何も撮れなかった一日でした…見てくれてありがとう
2012年03月27日
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三月三日、久しぶりの京都。。。京都御苑の梅をちょっと観てきました満開には早いのですが、開いたばかりの花々からいい匂いが流れていましたよ~奥にぼやけてるピンクの梅は満開に近く、特に華やかでした30分ほどでしたが梅と戯れすぐ近くの金剛能楽堂へ「2012 茂山狂言会 春」初めて生で見たのが茂山千作さんが素面でなさった「福の神」まさに福の神そのものの笑顔と笑い声に釘付けになり、それ以来近くで千作さんのお舞台があれば観に行ってるのですが昨年の西宮での春狂言は体調を崩されてお出ましにならず、今年の予定表に千作さんのお名前はごくごく僅かで気がかりでした。そのうちの一つがこちら京都での会なのでなんとしても伺おうと思っていたものです。千作さんは、小謡 「京童(きょうわらんべ)」ぐずる子供をあやしながら、遊びを挙げる可愛い唄。「ちょうちちょち あばば かいぐりかいぐり」とかね。この日の千作さんは茂山正邦さんともうお一方の介添えで鼻から酸素を補給しながらでした。ほんの一瞬痛々しいと思ったのですが、それでも眼をぐっと開いて謡われる声はかつてほど大きくはないけど独特の響きがあり後で合わせる正邦さんの大きな声と一緒になってもハッキリと聴こえてそれは驚きました。数年前の京都ローカルの番組で、千作さんがひ孫にあたる双子の可愛い能楽師にもっと大きい声出さなあきまへんなとお稽古をつける様子や、御自身も一人で文字を追いながらお稽古に励む場面を思い出しました。人により見せる聴かせる美意識がありましょうが、千作さんの今日のお姿も私は忘れないと思いますm(__)m続いて「さくらんぼ」落語作家の小佐田定雄さんが落語「頭山(さくらんぼ)」をもとに書かれた新作狂言。サクランボの種をのみ込んでしまい、やがて種が芽吹いて頭の先から樹が突き抜け、見事に満開となっている。本人は外へ出られぬと嘆いているが、見舞いにやってきた友人がこれで花見をしたら面白かろうとさらに友人を連れてきて…落語の面白さとはまたちょっと違う趣だけど、これも面白くて笑いました。「千鳥」主の云いつけで酒屋へ酒を取りに行く太郎冠者。実は相当にツケがたまってるので、話好きな酒屋の亭主にあの手この手でなんとか代金を払わずに酒を持ち帰ろうと…酒屋は茂山七五三さんの配役でしたが、七五三さんは体調不良で代演でした。「靭猿(うつぼざる)」狩りに出かけた大名が毛並みの良い猿を連れた猿引きに出会い、靭(矢の入れ物)は猿の皮を張って直すので猿を差し出せという。猿引きは、子猿の頃から大切に飼い、芸を仕込んできたもので殺すなんて出来ないと命乞いをするがなかなか聴きいれられず、あきらめて手放そうとしたとき、子猿が無邪気に芸をする。心打たれた大名は前言撤回し、喜んだ猿引きは命を許されためでたい場だと自慢の芸をさせ、みんなで心ゆくまで楽しむというお話。猿を演じるのは小学一年生の千作さんのひ孫の双子ちゃんがダブルキャスト。この日は茂山虎真くん。もじもじ君みたいな茶色の装束に面をかけ、猿回しの紐に繋がれて、思うがままにごろんと転がったり足を掻いたりお尻を掻いたりを繰り返す動きは猿そのもの。きゃーあ、きゃーあとたどたどしく(笑)鳴きます。めっちゃ、可愛い配役は、猿引きに茂山千五郎さん、大名に正邦さんという直系同居ファミリー。リアル祖父である千五郎さんが、やはり猿を渡したくないと虎真くん猿を抱きしめる場面はこちらもウルっときます。退場するときは虎真くん猿を背負うのですが、それが素で嬉しそうでこちらもにっこりしてしまいました。今回は爆笑するものは少なかったけど、芝居を観たぞ~って満足感のある素晴らしいお舞台でした。またいつか観にきたいです(*^_^*)読んでくれてありがとう
2012年03月05日
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1月10日。十日えびすの西宮神社に参拝してきました色々あって…今年は屋台が少なくなってました。平日、まだ午前中なので人出はほどほど。。。御神酒をいただき、今年は御神酒をふるまう傍らで「えべっさんの酒」を買いました。ほかの売り場でも買えるけど、この場所で出してるものが一番美味しいのではないかとふと思って。えべっさんの酒は西宮の酒造会社が同じラベルで出しますが、会社によって味が違うのです。外箱には会社名の記載はありません。すべてお参りしてから最も笑顔がチャーミングな福娘さんから笹をいただきいつもの店の縁起の良さそうなおかあさんに吉兆(うちは米俵一つ)点けてもらっておみくじいただいておかめ茶屋で甘酒とゆで卵♪今日の甘酒は濃くて特に美味しかったこのとき午前10時すぎ。神社会館での御茶お菓子の接待券をもらってて(記帳したことがあれば、券が送られてきます)11時から淡路人形座の若手による戎舞が上演されるので早めに向いました今年は美味しいこぶ茶とサザエの大福でした。(サザエは此方の和菓子のメーカーです。美味しいよ。)食べ終えたころ、始まりましたよー♪人形浄瑠璃といえば浄瑠璃語りと太棹三味線ですがこちらはよりシンプルに太鼓でした。語りは女性で、とても迫力がありました。ストーリーは、戎三郎(えべっさん)が信じるものには福を授けるとのことである庄屋のもとを訪れ、接待を受けます。願い一つにつき、お酒を一杯。そんな調子で呑みまくり。最後に大盃をあけて、酒量に比例してたまった福を大放出(ぼけぼけでごめんなさい)えべっさんはすっかり酔っ払って舟で沖へでて大きな鯛を釣り上げ、これはめでたいと、いっそう福を大盤振る舞い。皆が福を授かるものです。(この物語は淡路の漁村で始まったとされる)上演後は戎人形が(人形遣いといっしょに)観客一人ひとりをまわって福を授けて下さいます♪私も戎さんに肩を抱かれてのツーショット(?)で福いただきましたです前日の宵えびすのときは、狂言や歌舞伎になってるえべっさんゆかりの『釣女』の常盤津だったそうで、そちらも良いなー♪このような、伝統芸能といわれるものは、もともと祈りや願いが始まりですからこれからも続いてほしいなあと思わずにいられません来年はどんなえびす大祭でしょうか。…っと、その前に、今年も良い年に成りますように(*^_^*)見てくれてありがとう昨年の日記⇒2011年1月11日一昨年⇒2010年1月11日よかったらご覧ください。ほぼ、同じです
2012年01月11日
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12月23日。今年もご縁をいただき、歳末助け合い協賛能午後の部に行ってきました(於:大槻能楽堂)能は『清経(きよつね)』『巻絹(まきぎぬ)』『黒塚(くろづか)』ほか狂言『魚説教』、仕舞でした。『清経』源平の合戦。柳が浦で負け戦と見切り入水した平家の武将、平清経。妻の夢枕にあらわれるが、なぜ討ち死にではなく自殺なのかと問う妻と、宇佐八幡宮での御託宣など入水に至る経緯を説明する清経。このような源平の武将の能って、戦をした者は勝っても負けても死後は等しく「修羅道」に落ち永遠に戦い続けねばならないという責めに苦しむ様子が出てきます(/_;)『巻絹』熊野に巻絹を献上する都からの男が、途中で音無し天神に和歌を捧げていたために遅れてしまった。役人は縛り上げるが、神が憑依した状態の巫女が男を解き放つよう云う。和歌を供えた功徳により遅れた罪は許され、巫女は和歌の功徳を説いて、舞いやがて神が去って正気を取り戻す。『黒塚』(観世流では『安逹原』)「みちのくの安達ヶ原の黒塚に鬼こもれりと 聞くはまことか」という平兼盛の和歌がもとになった物語。熊野那智から、陸奥行脚にきた阿闍梨祐慶と供の者。安逹原で日暮れを迎え、灯を見つけて老婆の家に辿り着き、一夜の宿を得る。糸車を繰りながら世の無常を愚痴ってるうち、寒いだろうと夜中の裏山に薪を取りにいく老婆。ただ、くれぐれも寝室だけは見ないでくれと云い残して。二人のお伴で来た能力(のうりき・寺男みたいなもの)は阿闍梨と供の山伏が止めるのも聞かず、覗き見してしまう。なんとそこにはおびただしい人の骨が軒まで積み上げられている。驚き逃げ出す一行を老婆は鬼の正体を現して追ってくるが阿闍梨たちは法力で対抗する。こちらは以前に舞台を鑑賞したことがあります。テレビでも観ました。そのどれよりも、断然迫力がありました薪を取りにいく老婆が「見るな」と言い置いて家をでてからも念を押すようにちらっと振り返るとこなんて、「恐っ!」て感じまだ般若の面に掛けかえてないのに。鬼女となってからの面は般若の中でも色黒で形相はワイルド赤い髪が角に押し上げられるように揺れるのも、真に迫ってる 阿闍梨と供の山伏の声も朗々と素晴らしく、あの長い数珠をシャカシャカいわして法力で追い詰めるとこ、鬼女と拮抗してる様子、とってもドキドキしましたよ。話は分かってるのに。でまた、大迫力のお囃子。笛も小鼓も大鼓も太鼓も素晴らしい。やはり指先から頭のてっぺんから口から、何かが噴き出すよう。それが気迫?オーラってもの?太鼓は大好きな中田弘美さんやっぱり中田先生が打つ姿って、めちゃかっこいいと再認識、釘付けでした。またもお口ぽかんとしてたかも>< 長年観ている方やお稽古なさる方なら、もっと具体的な感想があるでしょうが私はただ「すごい!」「なんてかっこいいんやろ!」ばかりとにかく、すごく感動し、帰路も帰宅してからも翌日も思いだしては余韻に浸ったりなんかしてます(#^.^#)太鼓の先生に感動した旨を伝えると、黒塚(安逹原)を何百回もやった中で三本の指に入る舞台だったかも自分以外は素晴らしかった(←ご謙遜)見ていただけてよかったと仰られ、この鳥肌もんの感動は正しいんやと実感しました(^▽^)私もこんなに素晴らしい舞台を拝見できて幸せです。本当にありがとうございました_(_^_)_ 里女・鬼女 松井彬 山伏祐慶 福王知登 供山伏 喜多雅人 間 能力 善竹隆司 笛 貞光訓義 小鼓 清水皓祐 大鼓 山本哲也 太鼓 中田弘美読んでくれてありがとう写真は移動中にみた空
2011年12月25日
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阪急北千里駅前の商業施設で大阪、滋賀、京都、岡山県等の郷土芸能イベントを見てきました。お盆に岡山県の祖母を訪ねてきたばかりですがそのとき祖母に備中神楽の話をきいて観たいと思っていたところだったので、とてもタイムリーでした備中神楽とは、旧暦の神無月、荒神さん(竈の神でそれぞれの土地の神様)の魂を鎮めるために催された荒神神楽がルーツで江戸時代に上方で流行っていた能狂言や歌舞伎、浄瑠璃や落語、古事記や日本書紀、和歌などを取り入れて現在の形になったそうです( ..)φそんな備中神楽を一度観たいと祖母に話しかけたところ「私ら神楽で育ったようなもんじゃ。」と祖母の出身の備中成羽(なりわ)地区は神楽が盛んで、お正月はもちろん、何かあると神楽だったそうです(祖母の記憶)神楽では長刀をふるう舞もあるため天井の高い部屋を持つ家が持ち回りの当番制であたった家はその設営、太夫さん(神楽師)の接待、村人みんなの分の座布団の調達、日時をふれまわる、後片づけなど含めて家族総出の大仕事、たいへんだったそうです。(祖母は昔のことはイキイキと話してくれます♪)さて、今回は、備中神楽保存会の太夫さんのお話のあと、全てを舞うには5時間かかるところを一時間以内に収まるよう一部を見せてくださるということでした。まずは猿田彦命之舞。備中神楽では必ずはじめに舞われる「神舞(かみまい)」でルーツに近く、神事色が濃いそうです( ..)φ天孫降臨の時、先払いとして邪魔外道を排し降臨をつつがなく達成する使命をあらわしていますが今日では、縁起のよい舞として、家内安全・五穀豊穣・身体健全・万難退除を祈って舞われるのだそうです。 扇、剣、長刀と持ちかえて、けっこう飛び跳ねる所作もあって勇壮で、それはそれはかっこよかったです~太鼓を早いテンポでシンプルに打ちながら唄う、それだけにのせて舞われます。惚れるかと思った、アメノウヅメのように(*^m^*)見てくれてありがとう
2011年08月29日
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能楽のお囃子だけのライブに行ってきました天神橋筋商店街を通って、まず天神さんにお参りしてすぐ近く、大正時代から建っているというフジハラビル。以前は神戸の栄町や海岸通にたくさんあったような、懐かしい感じのレトロな玄関。こちらでは常時ギャラリーになってるそうです。その地下一階が会場でした(建物はNHK朝ドラ「ウェルカメ」のロケ地だったとか。三回しか観てないから分からないけども徳島じゃなかったんだ)中はまさにライブハウスで笛、小鼓、大鼓、太鼓のみ。床にもうせんを敷いて。能楽イイ(・▽・)!と自覚してまだ日が浅い私ですが率直に、本当に素晴らしかったです TTR能プロジェクトという小鼓の成田達志さん、大鼓の山本哲也さんのユニットで、今回の太鼓をなさるのは今年の夏に市の無料講座でいきなりファンになった中田弘美さんでしたなんといっていいかわからないのですが大地から引き込んだ「気」が、声はもちろん、楽器に触れる指先や頭のてっぺんからど~っと出てる感じがして圧倒されましたお芝居なら大熱演、歌なら大熱唱、って感じでしょうか。すごかったです(・o・)後半は、アンケートで集めたリクエストを見ながらその場で話し合って演奏するという大胆さリクエストといっても、能の曲の名前とか分からない私でも書き込めるような、○○な感じの曲(楽しい感じ、悲しい感じ、色っぽい感じ)も選択肢ありでしたステージ側に投影されたライトがお月さんみたいだなぁと思ってたら大和舞という心地よい曲と、何曲か聴いてたら自然と半眼になって(眠いんじゃなく)戦国もののドラマや映画なんかの能が出てくる場面のように、夜、薄くらいとこで演奏してるっぽい風景を浮かべてましたまた、学生のとき中世文学ゼミで覚えた謡曲「松風」のフレーズ―――月は一つだけど、桶に汲んだ潮水にも月は写って、二つにも、三つにもなる―――と、恩師のことを思い出してたら「今のは『松風』からでした」だって偶然にも数少ない知ってる物語+思い出ビンゴで嬉しかったですでも聴くまで何の曲か分からなかったけど本当にあっという間に時間がきたという感じで、楽しかったです帰り途、再度天神さんを通り抜けました。お礼を申し上げて空を見たらきれいな雲がかかっていました。ありがとうさらに追いかけてみた雲.。o○
2010年12月20日
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「第十一回 船場上方噺の会」に行ってきましたちんどん屋「華乃家」さんの賑やかで楽しい音楽がロビーに流れます毎年近隣のお店の物販があり(丁稚饅頭を買いました♪)寄席文字の橘右佐喜さんの実演もあって今年は私たちも飾り色紙をお願いしました。「楽」です右佐喜先生は「この楽しいの字はとても好きなので、心を込めて書きました。きっとそれが伝わると思います」と言ってくださいました(写真は他の方に書いてらっしゃるところ)番組の方は桂かい枝『堪忍袋』柳亭市馬 『松曳き』桂春團治 『寄合酒』笑福亭福笑『入院』桂三枝 『宿題』桂かい枝さんって面白い『堪忍袋』は大好きな噺です腹立つとき文句言いたいとき、こんな袋に直接言えたらなぁ。でも必ず堪忍袋の緒も切れる時は来るもんで柳亭市馬さん、初めて聴きました( ..)φなんて良い声の噺家さんだろう故小さん師匠は永谷園の味噌汁を一度も飲まなかったとか『松曳き』はそそっかしい殿様とそそっかしい家来の噺で軽やかな江戸の植木職人がイイ感じまた聴きたい噺家さん♪面白かったです中トリは桂春團治さんやっぱり羽織シュルッはかっこいい『寄合酒』も好きなお噺。犬の上前をハネた鯛を調理する場面が一番好きです。米朝さんの寄合酒も好きでしたが春団治さんの言い方はさらにヤンワリ。けっこうな下ネタもあるんですが大爆笑しましたやっぱりええなあ。。。福笑さんは大きな声で激しく動いて、枕もかなりブラックで大好きですが今回だけはテンション下がるキーワード連発で笑えなかったちらっと隣を見たら、オットも笑ってませんでした。前回行った時(2008年11月15日の日記)は『千早ふる』で大爆笑やってんけど。大トリは桂三枝さんの『宿題』三枝さんの創作の中で一番好きな噺です小学生の息子が毎日塾で出される鶴亀算の宿題父の威厳をかけて考えるものの解けないので、学力の高い部下に解いてもらいます。例えば最初の問題…月夜の晩に池の周りに鶴と亀が集まりました。頭を数えると16、足を数えると44。さて、鶴は何羽で亀は何羽でしょう。頭数えたんやったら鶴か亀が分かるやろ問題は段々難しくなるんですがそれと共に問題文そのものに腹がたって仕方ないお父さんに激しく共感しながら大笑いの連続です何度か聴いた噺だけど、今回はフルバージョンということで問題が一つ多くてやっぱり笑い過ぎてほっぺたとお腹が痛くなりましたオットも涙を流しての大笑い終わったのは午後九時半を回っていました。最近はテレビ観てもここまで大笑いすることが無かったので良い日になりました~ヽ(^o^)丿毎日だったら下がった頬も上がるかもね(≧艸≦*)読んでくれてありがとう
2010年11月14日
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(10月9日、谷町4丁目の大槻能楽堂で能を観てきた日記の続きです)『土蜘蛛』は白い蜘蛛の糸を投げまくる大迫力ものです重い病に伏せる武将、源頼光(坂田金時などと酒呑童子を退治したり妖怪退治伝説のある人)に謎の侍女が薬を届けたりする場面のあと、妖しいお坊さん(土蜘蛛の精が化けてる)が現れてその病は蜘蛛のせいだと言って蜘蛛の糸をシャーと投げ、頼光が太刀で斬りつけると消える。駆けつけた独武者(ひとりむしゃ)が手下を連れて血痕を辿ると、いかにも怪しい古い塚に行き着いたので掘り返すと大和葛城山に古より棲む土蜘蛛の精が登場武者たちの総攻撃に、手負いの土蜘蛛の精もあっちこっちと千筋の糸をシャーシャー投げ分けて激しく戦うんですが やがて力尽きて討たれ、武者たちは喜んで帰るというもの。歌舞伎にもありますがこちらが本元です白く細い糸が広がりながら放物線を描くのは美しく、投げる数も多くて欄間(とゆうのかな)の向こうも、地謡の方も、前列の客席まで「しゅるるる」が来てました (作るは大変そう)迫力あるお囃子にのって土蜘蛛の精が恐ろしい形相(の、面)で抵抗するんですが梅若玄祥さんの土蜘蛛は、ほんとに目の奥から光ってるようでナウシカのオームみたいな感じでなんか怒りながら泣いてるみたいにも見えて必死であるほど悲しくなってくるような音が力強いほどに悲しい戦いを強く伝える感じです。 聴けばこの土蜘蛛とは古代、朝廷に従わず制圧された先住民、まつろわぬ民を例えているとのことでしたお囃子の気持ちイイ音とリズムがたまりませんでした太鼓方の中田弘美さんの特徴ある舞台の姿もきれいでした。(ドシロウトの感想なのでお許しください(._.)_)最近、自治体が催した無料能楽講座以来、旦那はすっかりお囃子に注目()する人になっているので出会いを喜んでいましたし、やっぱり太鼓の先生はカッコいいなー」と惚れ惚れでした めったにない贅沢したけど観に行けて良かったです写真は手持ちの本から、大和葛城の古塚から現れた土蜘蛛が糸を投げて応戦してるとこ。
2010年10月29日
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10月9日のことですが(下書きのままでした)谷町4丁目の大槻能楽堂で能を観てきました能楽を能楽堂で観るのはまだこれが3回目です。ちょっと贅沢(私には)でしたがいいなと思う能楽師さんが大勢出られるので思い切りました第十六回 大槻文蔵の会能『隅田川』(大槻文蔵 宝生閑 大日方寛 武富晶太郎藤田六郎兵衛 横山晴明 山本哲也 )狂言『武悪(ぶあく)』(茂山七五三 茂山正邦 茂山逸平)能『土蜘蛛』(梅若玄祥 大槻文蔵 武富康之 斎藤信輔 福王茂十郎 福王和幸 福王知登 茂山童司 藤田六郎兵衛 横山幸彦 守家由訓 中田弘美 )『隅田川』は東京のあの隅田川です。春のうららの時期なのに都の子供が人買い商人にさらわれ、子を探して関東に旅をしてる母隅田川の船頭が一年前にここで死んだ子供がいてあまりに可哀想な身の上だったので、今日は皆で一周忌の念仏をしてやるのだとを語るのを聞けば、それこそ我が子立ち上がれないほどショックを受ける母慟哭し、墓を掘り返してと頼んだりでも、あなたが弔ってやらないといけないよって鉦を渡され促されるままに 念仏を唱えてると柳のあるお墓の中から一緒に念仏する我が子の声「もっと聴かせて!」と願うと「なーむあーみだーぶーっ」と可愛らしい声がして(子供の能楽師)母子の対面が叶うのだけど抱き締めようとするたびにするりと抜けて触れ合うことはならずあの世とこの世の隔てをいやでも分からせて終わります都から隅田川、「伊勢物語」が織り込まれています。テレビで見たときは一分で爆睡でしたが此方はパンフレットに、全てではないけど台本みたいなの(詞章)が記してあるので、大体どの場面か分かるようにされてて眠気に襲われたのは一回だけでした(何の報告)母が慟哭する場面や可愛い子供の声と幽霊との対面場面、近づくとするりと離れる子供、というのはとても切なく涙が出てしまいました(T_T)私が時々みる夢にも似た場面があります。レトロな背景の中、男の子を私は必死で追いかけています。その子は振り向くことなく、誰かに手を引かれてどんどん先を行くばかり…やっと追い付いて、抱き締めようとするところで目が覚めてしまい、触れることは出来ません。目覚めた私はマジ泣きしててってことがあり…そんな夢を思い出していました。それほど舞台が素晴らしかったからです悲劇だけど、ハッピーエンドじゃないけどどんな形でも幻でも逢えたことは良かったんだと思いました。読んでくれてありがとう 写真は自席(中正面)からの様子と、手持ちの本の頁から「隅田川」泣きながら弔ってる場面です。
2010年10月29日
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