絨毯屋へようこそ  トルコの絨毯屋のお仕事記

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2008年05月08日
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カテゴリ: 絨毯屋の仕事
ミフリ社長はキリムがあれば、どこへでも駆けつける。
今回も個人宅からこんなキリムを見つけてきた。
サイズは345×168センチ。重量8500g。

1968.JPG


現在、アンタルヤ在住の推定60歳ぐらいの女性。
トルコ人は老けて見えるからまだ50代半ばかもしれない。

自身が結婚するときに、母親と一緒に織り、アンタルヤの婚家に持ってきたものだという。
出身はアフィヨンの村である。

アンタルヤで、現在はアパート暮らし。
そのため敷いて使う場所もなく、保管する場所もなく、売れるものなら売ってしまいたい・・・ということであった。
トルコの家が日本に比べて広いと言ったって、やはり大きなキリムを敷くスペースのある家は少ないのである。
それに加えて手織りの民族的なキリムより、新しい機械織りの化繊絨毯を好む傾向があり、手織りキリムの価値を見出せない人が多い。
手工芸に関しては、どの国もそういう時期を経ていくものだから仕方がないけどね。

キリムは広げてみるとわかるけど、2枚織って、真ん中を縫い付けるタイプ。
ということは通常はこの倍の大きさで、正方形に近いのである。
村では夏にこれらを高原や家のテラスに敷いて、人々がそこで過ごしたものらしい。

2枚のうちの半分・・・ということは、もう片方があるのだろうと思って尋ねたが、最初は2枚作る予定だったが、十分大きいものなので半分だけ織って、それを持ってきたそうだ。

1970.JPG

モチーフはセルチュクのカルタルモデル。
モチーフ自体は、他の地域のキリムでも見られる。

この大きさで、しかも貴重なビレッジキリムで、コンディションも良く、お値段は日本までの送料込みで現在片手で足りる。

それにしても出所や織り手がわかっているキリムって、話を聞くだけでもおもしろいし、キリムの魅力を倍増させる・・・って思う。









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Last updated  2008年05月08日 20時23分48秒
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