●●●ダークマン

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2004.07.01

(2)

テーマ：レンタル映画(818)

カテゴリ：カテゴリ未分類

「スパイダーマンとダークマンってどうですか？」
とある映画雑誌のインタビュアーは
どうしても我慢できなくなって
サム・ライミ監督に聞いてしまっていた。
文字の上ではサラリと交わしていたけれど、
監督はどんな顔をしていただろう。

包帯グルグル巻きにして目だけだして
リーアム・ニーソンが熱演する。
「うぉおおおおおおおおお」という叫び声が耳に残る。
なにせ実験室が爆発したのだ。
若き科学者ベイトンは全身大火傷となり、
すべての神経が切断されてしまった。
ダークヒーローの第一条件がクリアされる。
痛みなき男は正義のヒーローにはなれない。

そしてダークヒーローの第二条件は
復讐という動機に突き動かされること。
ベイトンは恋人の弁護士ジュリーが追っかける
収賄事件の証拠書類を持っていたことから狙われる。
爆発はベイトンごと書類を燃やすことにあった。
敵役のやることが残忍なのもいい。

そしてダークヒーローも第三条件。
限定条件つきのアイテム。
科学者ベイトンの研究していたのは人工皮膚だった。
懸命に地下の実験室でもがんばったが
どうしても９９分で溶けてしまう。
９９分。
報われぬ彼の人生は後１分が足りない。
１００分で終わりというわけでもないが。

ちなみに第四条件、ラスト。
もちろん悲恋である。
復讐のためにもとの顔に戻ってジュリーと会ったり
敵役の仲間に化けて巧妙に復讐を遂げたが
ダークマンとなった彼はもうベイトンではない。
ダークヒーローが幸せになっちゃあ、
観てる側も許せない。
サム・ライミ監督の配慮か。

黒い帽子に黒い服。
目だけ見えるグルグル巻きの包帯姿。
演じるのはリーアム・ニーソン。
かのオスカー・シンドラー、
はたまたスター・ウォーズではオビ・ワンの師匠に。
渡辺謙のバットマンにも
リドリー・スコット監督「Kingdom of Heaven」にも
キンゼイ・レポートの性科学者として
「Kinsey」にもご出演。
しかし彼の経歴には燦然と
「ダークマン」が輝いている。

引き続き「２」「３」も製作されているが
サム・ライミ×リーアム・ニーソンは１作限り。
アーノルド・ヴォスローががんばってるが
黄金コンビにかなうはずもない。

サム・ライミ監督の絶好調♪なマンガ映像と
リーアム・ニーソンの絶叫がこびりついて離れない。

「うぉおおおおおおおおお！！！」

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