身体に害をおよぼす生物がめだって
発見されてきたなかで
珍しく、とても身体に良いとされる生物である。
初診療時には25人中3人にみられ、うち2人が
ダンサーさんだった。
凝りのような筋肉の張りがあるわけではなく、
疲れ虫の卵のように圧痛があるわけでもなく、
ただなにかプヨプヨした水分のえらく豊富な
感触が皮下に存在する。
それがみるみるである。
ジェル状の薄い皮膜におおわれた
99%水液できている。
色は光の屈折で蒼い透明にみえるが
実際はまったくの無色透明である。
人間の体液を取り込み、浄化してもどす
そうした循環をくりかえす。
人の身体運動の起点となる所に産まれ
水分体みるみるが間に入ることで
摩擦を防いでくれている。
みるみるのおかげで激しい動きや
一部分を常に使った仕事を続けられる。
それでも時に、
みるみるが枯れてしぼんでしまったり、
逃げていってしまったりもする。
急激な体調変化や体質の変化
精神的なショックなどがひきがねになるとも
言われている。
みるみる不在が原因か結果か
人の進む路を変えてしまう程の
影響をもっている。
より広い意味でのみるみるとは、
シェルター(無機物)のなかの生物(有機物)
殻(堅いもの)のなかの白身と黄身
(生まれでる前の姿なきもの)
身体の外膜(乾いている)に対しての中身
(ぬれて脈打っているもの)
頭蓋骨(守り)の中の脳髄(弱いが重要なもの)
そんな存在でもある。
この先、癒しの重要なキーとなりうるであろう。
みるみる