みやびつづり

< 新しい記事

新着記事一覧(全24件)

過去の記事 >

2011.10.02

「若くないけど　若草物語」　第３章　バラ熱病　エイミーの巻き

(10)

テーマ：連載小説を書いてみようｖ(10208)

カテゴリ：若草物語

　世間の皆さまっ！

　皆さまは、まさか、あの恐ろしい「バラ熱病」に罹ってはいらっしゃいませんよね？

　どうやらこの四姉妹のうち、長女メグ、次女ベスは、すでにかなり感染済み。

　しかもかなりの重症のようなのです。

　と、言うのもですね。

　重症になればなるほど、バラ熱病患者である自覚はあるものの・・・

　「私なんて、まだまだだわ。だって、もっとすごい人がいるんだもの」

　と、自分はまだ軽症だと思い、ますますバラに熱が上がっているという顕著な症状を

　すでに、発症しているからなんです。

　ちょっと、そこのアナタ。

　ベスのお庭のバラのための、サンルームや数々のアーチ。

　さらに、メグのお庭と裏山までのバラの数々をご覧になられましたぁ～？

　え、見た？

　で？すごかったですって！やっぱりねぇぇぇ。

　そしてですね、ふたりとも、バラの害虫には、もちろん容赦ございませんのよ。

　しかもメグったら、毎日のお庭のパトロールは欠かさず、害虫を見るや、そっこ～手で捕獲。

　バラ様の（と、ふたりは呼んでいますの）ためなら、たとえ火の中水の中で、ございましょう。

　・・・でも。。。

　バラを愛するだけで、世間さまには、なぁ～んにもご迷惑なんぞかけておりませんし、

　「バラ熱病」って、そんなにたいしたことないんじゃないか、ですって？

　い～えっ！　

　「バラ熱病」の、恐ろしさは、その感染力の強さなんでございますよ。

　はっ！　ってことはっ！　もしや！　エイミーまでも？？？

　ミヤコ、エイミー宅へ、ダッシュでございますわ。

　ちゅるりらぁ～♪　ちゅりらぁらぁ～♪　風にぃ～♪　吹かれてぇ～♪

　あらっ？世間の皆さまぁ～

　このエイミーちゃんの美しい歌声にビックリして、目を丸くなさっているのぉ？

　え、違うって？

　歌が古すぎ？

　ん、もぉ～　チェック、キビシ過ぎよ。

　エイミーちゃんねぇ。聖子ちゃんの大ファンなの。

　コンサートはもちろん、この間なんて、ファンクラブの会員だけが参加することを許される

　「ファン・ミーティング」に行ってきたのぉ。

　会場は某有名ホテルなわけ。でね、エイミーちゃんったら前列４番目で、中央のお席。

　バッチ・グーでしょ。

　えええっ？その、「バッチ・グー」が昭和の香りがする、ですってぇ～～～？

　え～～～ん。エイミーちゃんをそんなにイジメないでよぉぉぉ。。。

　で、なになに？今日は何の御用でエイミーちゃん家にいらしたわけ？

　・・・ふむふむ、なあるなある。

　メグ姉とベス姉が、バラ熱病に罹ってるのね？

　それで、エイミーちゃんを心配してきてくれたってわけ？

　大丈夫よぉ～　だってエイミーちゃん、常識人だもん。えっへん！

　あ、もちろんバラも育てているけど、ベス姉やメグ姉から貰ったバラとかなの。

　自分でネットショッピングや、バラ園に足を運んで買ったりはしないの。

　おほほ。やっぱりエイミーちゃんが四姉妹で一番常識あるって、わかったぁ～？

　それにね、エイミーちゃんのお友達に、バラ熱病専門医の看護師さんしているお友達もいるの。

　だから、全然、大丈夫なワケ。

　あ、もちろん、他の姉たちともお友達だけど、メグ姉やベス姉は、全然アドバイス聞いて

　くれないって、嘆いていたのよ。

　そこんとこ、エイミーちゃん、違うもぉ～～～ん。

　え、なになに？

　そのバラ熱病専門医って、そんなお医者さんいるのって？

　んじゃ、さっそくご紹介するわね。お医者さんじゃなく、看護師さんなんだけどね～

　でも、猫アレルギーだから、エイミーちゃん家とかベス姉のお家じゃご紹介できないのよね。

　ジョー姉に話ししてみて、ジョー姉のお家で紹介してもらうわね。

　じゃ、早速、メールしときましょ。

　『メグ姉、ベス姉のバラ熱病がますます進行してるみたいなんです。

　　近いうちに、猫さんのいないジョー姉のお家で、ふたりを診察していただけますか？

　　エイミーより　　コロンちゃんへ』

　ちょっと、世間の皆さまっ！

　バラ熱病専門医って、これ、アヤシクないですかぁ？

　そこの看護師さんのコロンちゃんって？？？　誰っ～～～？

　ミヤコ、ちょっと調査してみますわ。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう