みやびつづり

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2011.11.06

「若くないけど　若草物語」　第４章　診断結果はっ？その４

(8)

テーマ：連載小説を書いてみようｖ(10175)

カテゴリ：若草物語

　世間の皆さまっ！

　ちょっとぉ、聞いてくださいましたぁ？

　バラを育てていない次女ジョーまでもが、バラ熱病患者。

　しかも、「隠れバラ熱病」とやらで、今は発症していないものの、

　バラを育てはじめたら、一気に症状が加速してしまうらしいんですよ。

　ああ！おそろしい・・・

　世間の皆さまは、まさか、バラ熱病なんぞに罹っていらっしゃいませんわよね？

　え、手遅れ状態の方々、そこかしこに、わんさかいらっしゃる？ですって！

　ブルブル・・・

　ミヤコ、ますます寒気がしてまいりましたわ。

　でも、こんなことで怯んでいては、いけません。

　長年、四姉妹のメイドとしてお仕えしてきた、プライドっちゅ～もんがございます。

　さ、早く、処方箋をいただかなきゃ。

　コロンちゃん。バラ熱病治療のための、処方箋を出してくださいな。

　はぁ～い♪　コロンですよ。

　ええっ？バラ熱病治療の処方箋？

　じゃんじゃか、じゃぁ～ん。

　では、天パー先生からいただいた、とっておきの処方箋をお教えしちゃおっかな。

　『あるがままに過ごすことです』

　きゃぁ～！何それ？

　この四姉妹に、バラと「あるがまま」に過ごさせちゃあ、ますますバラ熱が加速するばかり。

　今は、まだ自分のお庭だけだけど、世間さまにご迷惑がかかるようになってしまうのでは？

　ちょっと、コロンちゃん、どおゆうことぉ？

　はぁ～い♪　コロンです。

　それはですね。とことんバラと、飽きるまで向き合っていただき、

　飽きるのを待つってことですね。

　だから、飽和状態になるまで、バラに囲まれて過ごしていただくしか方法はないみたいですよ。

　そのうち飽きるでしょ、って。

　天パー先生がおっしゃるにはね、最初、ダダダッ～と熱中すると、すぐに飽きるって。

　何でも３ヶ月が限度って、おっしゃってたわ。

　それって・・・それって・・・ほんとお？

　なんだか、天パー先生って、アヤシクない？

　ミヤコの最初の予感通り、天然くるくるパーなんではっ？

　わぁ～い♪

　とことんバラと向き合っていいのねっ！

　さあ！ベス、エイミー、バラ熱病専門医の先生の、お墨付きもいただいたし、

　また、明日から、バラさまのお世話に精進いたしましょう。

　この時期、また害虫が出現する時期よっ！

　お庭のパトロールに行くわよ。レッツ・ゴー！

　ちょっとぉ～

　なんだか逆効果になっちゃったんじゃないのぉ。

　でも、ま、いっか。

　この広いお屋敷の中でバラを育てているうちは、世間さまにご迷惑かけないしね。

　それよりそれより、ミヤコ、もっと心配なことが、実はあるのですよ。

　この広いお屋敷。

　ん十年前は、若い美しい四姉妹が（←美しいは四姉妹の自己申告）住んでいる

　まるで、若草のお屋敷のよう、と言われ続けていたのですけど、

　それから、年月が、かな～り過ぎてしまった今。

　そう、今では、枯草の家、さらには姥捨て山とも呼ばれていることを、

　小耳に挟んでしまったミヤコ。

　お嬢さまと呼ぶには、かなりトウがたってしまったのは事実。

　そこでミヤコ。四姉妹の、らぶらぶ系実態を解明しようかって思ってます。

　らぶらぶ系に縁遠い四姉妹。

　それは、何故？

　じゃ、それは次回ね。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく

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