ももか日記             

ももか日記             

桃香の痴呆の話<初期>



ここでは桃香の痴呆の記録を記したいと思います。
今思えば急に痴呆になったのではなく私が当時は気づかなかっただけで
数年前から色々な前兆があったような気がします。

犬にも痴呆があるというのは本やTV等で知ってはいたのですが
まさか桃香が痴呆になるとは夢にも思っていませんでした。

今思うと…という形になりますが、痴呆の症状が始まったのは
多分13~14歳くらいからだったような気がします。
若い頃は本当にお利口で、滅多に鳴き声も聞く事が出来ないくらい
吠えない子だった桃香。
ご飯の催促もしないで待ってるような子でした。
たくさん、芸も覚えて得意げに見せてくれるような頭の良い子だった桃香。

それが13~14歳位から、まずは朝晩、ご飯の催促の大騒ぎが始まりました。
桃香は朝晩2回のご飯だったのですが、ご飯の時間まで待てなくなって
いったのです。ご飯の時間はAM7:00,PM19:00だったのですが
朝は5:00前くらいに目を覚ましギャンギャン大騒ぎが始まります。

夏場はもっと早かったです。外がうっすらと明るくなる頃、
4:00くらいにはもう大騒ぎが始まり、いくら注意しても
目はランランと輝き、鳴きやむどころか一層声をはりあげ鳴き続けました。
それはご飯をあげるまで続きます。2時間以上も吠え続けるのです。
夕方も同じです。2時間前位から催促が始まり、怒ろうがなだめようが
一切聞く耳を持たずとにかく「ご飯!ご飯!ごは~ん!!!」と言うような
感じでした。桃香は玄関が居場所だったのですが、つないであるリードを
めいっぱい張って台所の方を見て吠えまくるのです。
私がそばにいても全く見向きをせず、
「あそこのドアからママが出てきたらご飯だもん!」と言わんばかりに
台所の方ばかり見て吠えていました。
<ご飯を催促し吠えているところ>

桃香21


当時は、痴呆の「ち」の字も頭になかったので、軽い気持ちで
「バカ犬になったなぁ…」なんてヒドイ事を思っていました。
(桃香の背後に忍びよる「老い」に気づかず強く叱りつけたこともあり、
 今思うと桃香に申し訳なかったと、心から思います)

そして「待て」が出来なくなったのもこの頃でした。
ご飯をあげる前、「待て」と言っても一瞬も待てず食器を目の前に
おいた途端かぶりつき、私の静止も一切聞いてはくれなくなったのです。
聞き分けがなくなったなぁ、とか、ワガママになったなぁ程度の
認識しかなく、桃香の体に起こっている変化に私を含め
家族の誰1人として気づきませんでした。
桃香にとっては自分では悪い事をしてる自覚もないのに
「どうして怒られるの?」って思っていたんだろうなって…
可哀想な事をしていたんだなぁ。って思います。

この頃の桃香は体調に特に変化はなく『我慢が出来なくなった』事以外は、
以前と全く変わりはありませんでした。
こちらの言う事も理解している様子でしたし表情も豊かで
喜怒哀楽もちゃんと見てとれました。
桃香65
<既にこの頃から痴呆が始まっていたのです。外見はまだ若々しく見えます。>

鳴き声も元気そのものでしたし、ジャンプしながら吠えていたりして
「おぉ、おばあちゃんなのに元気元気♪」
なんて、のん気に思っていたくらいです。
年齢の割には身のこなしも軽くお散歩ではまだ私よりも早く走っていました。
水溜りがあればヒョイ!っと身軽にジャンプも出来ました。
なんの要求もなければおとなしかったですし、「お手」もしてくれました。
お散歩中に私が隠れると必死になって探してくれ、
私の姿を見つけると一目散にそばに来てくれる、まだそんな事も
出来ていました。


それだけに桃香が「痴呆」の初期段階に入った事に私は全く
気づいてあげられなかったのだと思います。

ただ、耳が遠くなったのかな?とか、寝てる最中にそばを通っても、
頭をなでても気づかず寝ていたりと感覚が鈍ってきたなぁと
思い始めていたのもこの頃です。

これが、桃香の「痴呆」の始まりでした・・・




© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: