産婦人科医の生活

産婦人科医の生活

妊婦さんと喫煙

<妊婦さんと喫煙>
今さらな話題ですが、まだまだ喫煙妊婦さんはいますので。
喫煙が胎児にとって悪影響なのは言うまでもありません。統計上は喫煙による前期破水(陣痛開始前に破水してしまう)、早産、低体重出生児、胎盤機能不全、新生児死亡などの増加が明らかになっています。
タバコの煙に含まれる一酸化炭素は血管収縮を引き起こします。赤ちゃんは臍帯、つまり血管から酸素や栄養をもらっているため、収縮して血流が減ると発育できないんですね。
「本数を減らせばいいよ。」いう甘い医者や、「知人は喫煙者だったけど赤ちゃんはなんともなかった。」と言う妊婦さんがいますが、私は絶対にやめるべきだと思います。
自分の赤ちゃんも同じようなラッキーに恵まれる保障はあるのでしょうか?
おなかの赤ちゃんには医師であろうとほとんど治療をしてあげることは出来ません。唯一赤ちゃんを守ることの出来るお母さんがわざわざ赤ちゃんに悪いものを接種することが許されるでしょうか?
タバコで得られるリラックスなどのメリットは他の方法でも十分代償できます。タバコの危険性を厳粛に受け止め、喫煙妊婦さんが1人もいなくなることを願っています。


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