産婦人科医の生活

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月経困難症

<月経困難症とは>
生理痛のために日常生活などに支障を来たす場合を指します。 子宮筋腫 子宮内膜症 が原因となっている 器質性 と、原因疾患を認めない 機能性 に分かれますが、 90%以上は機能性 です。
月経痛の本体は子宮の収縮です(陣痛もそうですね)。子宮内膜から産生される プロスタグランジン (以下PG)が子宮収縮を起こします。
<治療法>
1.カウンセリング:月経に対する恐怖から痛みを感じやすくなっています。
    月経は正常な女性機能であることを理解しましょう。
2.鎮痛剤:鎮痛剤にはPG産生を阻害する作用があります。
3.漢方療法:生理周期を整える効果がある漢方などがあります。
4.抗不安薬:精神的な要素をとり除きます。
5.ホルモン療法:人工的に月経を作り出すことにより排卵を抑制し、
        子宮内膜が萎縮することでPG産生量が減少します。
最近ではホルモン療法として 経口避妊薬(ピル) が注目されています。低用量化され、以前のような副作用の危険性も改善されているため、より安全に使用できるようになりました。
月経痛の強い人にとっては深刻な問題だと思います。主治医とよく相談の上、自分に合った治療法を見つけてください。


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