~ A LOVER ~

~ A LOVER ~

stage



stage


小さな舞台の幕が上がる

薄暗がりの真ん中で

照明を浴び

僕は静かに笑っていた

目の前に広がる椅子に

観客の姿はない

時折白い影だけが

僕の前を通り過ぎる

走り続けていくほどに

舞台の袖は騒がしく

走り続けていくことに

僕の未来はもう・・・

演じるままに昨日の僕を

明日からの僕は

脚本家の意のままに

やがて幕が下りる

このステージにはもう誰もいない

僕は感じる

まばらに聞こえるこの拍手が

きっと僕の全てなんだと
              zin


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