~ A LOVER ~

~ A LOVER ~

冬心


僕は君の心を温かく包み込む真っ白な雪となろう》

     冬心

足早に過ぎていく人ごみの中に

あの日の君の姿があった

両腕に荷物を抱え僕を見るなり

懐かしそうに目を細めた

いくつもの 悲しみの 果てに

別々の答えを選んだ

すれ違った2人の 心は

涙に濡れたまま・・・


この大地に 降り注ぐ粉雪に

あなたへの想いが 溶けて無くなればいい

冷たいこの手に あの時の温もりを

途切れた2人の 

古びた写真のように

微笑って・・・


口づけ交わした後の君の頬に

伝わる 切ない 涙の跡に

目をそらす僕に何も言わずに君は

窓辺に 降り積もる 雪にそっと 触れた

ふざけあったあの日々も

誓い合ったあの約束も

胸に抱き 肩震わせて そっと

鍵をかけた


君の背には 涙色の粉雪が

景色のないこの街に

僕だけを 残して

この想いが 君の瞳に映るなら

全てを包み込む この白い雪のように


この大地に 降り注ぐ粉雪に

あなたへの想いが 消えてなくなればいい

裸のあなたを 愛する喜びを

出逢った2人が

共に歩んだ奇跡を

微笑って・・・


             銀世界に咲く華 lovefrom zinxxx


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