そういちの平庵∞ceeport∞

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懐かしい人


たけやあ~♪さおだけええ~♪のおっさん
僕の部屋のインターフォン鳴らした
ドアを開けるとそこには
後ろ髪を赤いゴムで束ね花柄のドテラを着たファンキーなおっさんが立ってる
おっさん「君の家の前のこの物干し使ってる?」
ワシ「使ってない」
おっさん「ならば拙者が持っていってしんぜよう」
ワシ「うん」
おっさん「しかしながら自分も雇われの身である500円頂く」
ワシ「ああいいよ」
おっさんここで物干しを固定しているコンクリートブロックを持ち上げようとする
この重そうな演技と哀愁を誘う顔
プロだなこのおっさんと思い
「ウームこれは重いこれだけ重いのであれば千円貰わねば」
ワシ「ウンイイヨ」彼の名演技に千円払う事にした
おっさん「左様か、しからば」
おっさんは今度は軽々とブロックをもち上げ悠々と去って行った
この手の人たちは立ち去る事風の如く
久しぶりに素晴らしい人と出遭ったと感動した
このおっさんとは澄川駅前の古本屋で再開を果たす
彼は自転車に乗っていた


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