【リヴァレス・ジェード社】

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[ライ編]研究所殲滅。


◆研究所

「き、貴様、何者だ?!」
俺は大抵正面から入る。
研究員のこの反応はおかしくない。

当然ながら、警備員はこちらに向かって発砲してくる。
「・・・」
俺の前では、銃弾など意味を成さない。
すぐに握りつぶせばどうという事のないものだ。

トリガーを引けば研究員はアッサリと倒れる。
「ば、化け物がッ!」
アッサリ倒れる割に、生き延びようともがく。
そんな奴らに嫌気が刺していた俺は、刀で全員を軽く斬り裂く。

断末魔の悲鳴?そんなもんは聞き飽きた。
任務さえ遂行すれば、また平常な生活に戻れるのだからな。
「さっさと終わらすか・・・ん?」
台・・・そうだな、しいて言うなら病院で人を乗せて運ぶあの台だろうか。
人が乗せてあるのだろう、それらしくシートのようなものが覆いかぶさっている。

「・・・誰を運んでいるかは知らんが・・・」
上にかぶさっているものをとる。
緑色の長い髪・・・何故かこちらを見ている。
「貴方は?」
・・・どうやら敵意はないようだ。
「ライ、ライ・ジェードだ。」
嬉しそうな顔でこう言う。
「私はリナス・フィールよ」

俺は真っ直ぐに進む、その後に何故かついてくる女・・・
(・・・被験者・・・いや、ロキの仔か)
警備員がこちらに気付く・・・前に消した。
女・・・リナスには見えないように[抹消]した。

「何かあったの?」
面倒な質問だ・・・だが、重要な参考人物だ。
「いや・・・警備員を倒しただけだ」
軽く返答する、その女はあまり驚かないようだった。

深部に進むと、紅い物質のようなものが出てきた。
不意に女が叫ぶ、面倒な事をしてくれる。
「な、何よアレ!」
「叫ぶな、敵意を増加させるだけだ。」

返答した時にはもう既に、紅い物質はこちらに近づいていた。
「楽しめるとは思ったんだが・・・下らん、下種な物質が俺に逆らうな」
刀で一瞬で粉砕する。
「これ・・・私の・・・?」
荷物袋だったようだ、近くに処理場が・・・
(そうか、なるほどな・・・こいつは・・・)

「・・・ん?」
どこからか泣いている声が聞こえる・・・
「警戒を削いでくれる、いい事をしてくれる奴だな」
不意に、後ろから頭を叩かれた。
「そういう事言わないの」
「・・・あぁ、わかった」
面倒だが、従う他に良策がなかった。

集中管理室・・・のようなものか。
おかしな格好をしているな・・・赤い服で・・・?
(いや・・・ありゃ単に皮膚が落ちているだけか)
[作業]はすぐに終わった。
リナスはなにもせず、そこで隠れていた。

「これがデータディスクか・・・ん?」
ハッキングしている奴がいるらしい・・・
「データは取った、大した問題にはなるまい」
ついでにリナスのAIによる行動管理も外した。
「終わった?」
「あぁ、簡単な[作業]だった」

簡単な[作業]を終え、脱出しようとした。
リナスが[ライル]という人物の名前を喋っていた。
休憩中に軽く聞いた程度だ。

脱出路に一人、戦闘要員のような格好をした奴がいた。
「[レノス]・・・?」
リナスが言うには、奴は[ヘル]、トップ3に入るロキの仔だ。
男・・・レノスが問いかけてくる。
「貴様らも奴と同じか・・・」
「奴・・・?俺は知らんな」
銃口をこちらに向けている・・・全くの素人というわけでもなさそうだ。
銃など俺には効かない、弾丸は全て粉砕する。

レノスは勝ったつもりでいたらしい。
「・・・その程度か、ロキの仔も恐るるに足らんな」
「貴様・・・一体何者だ・・・ッ」
俺が不思議な存在であるように問いかける。
「Hades・・・と言ったらどうする?」
レノスは唖然としている、どうやら聞いた事はあるようだ。

「だが、所詮は人間だろ」
「普通の人間とは違うぞ、それでもかかってくるか?」
刀を抜けばこちらの勝ちは目に見えている。
「じゃ、やってやるッ!」
所詮はロキの仔、欠点だらけ・・・だな。

銃は全て斬りおとした。
数秒あれば可能な[作業]だ。
レノスを気絶させ、脱出路へ向かう。

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◆ライ・ジェード邸

「おい、どうした?」
俺は任務を終え、休暇に入っていた。
リナスは相変わらず、俺に付きまとうばかりだ。
「ライルがどうなったのかな、って・・・」
どうやら、[思い人]についての事らしい。
「ま、そのうち会えるだろう」
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◆経過報告

・リナス・フィール:ライ邸で療養中(極秘裏に)
・レノス・アーディッド:措置・手術不可のため、ヴァリスコアに移植。


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