七夜式のやりたい放題なブログ

第十九話 光輝




「ほう。GNドライヴの製造に成功したか」


レオン・三島は1人の部下に問いかけた。


「はい。実用は可能ですが、電力供給が必要な為、有限になってしまいますが」


「それでも構わないさ。開発コードは『スローネ』だ。トリニティに連絡を」


               第十九話 光輝


―――リベル=アーク工業施設「ファクトリア」


「ここか、ファクトリアってのは・・・」


アルトはシードに言われたとおりに、工業区画「ファクトリア」を訪れていた。


「お前さんか。新しいS.M.S.の隊員は」


20代位の男が、アルトに話しかけてきた。


「あんたは?」


「俺はアストナージ・メドッソ。この『ファクトリア』の技術主任だ。宜しくな」


「そうか。早乙女アルトだ。宜しく」


「早速で悪いが、ちょっと来てくれ」


アストナージに先導され、アルトは中に入った。


「こっちだ。俺を見失うなよ。迷子になっちまうからな」


アルトはアストナージを見失わないように辺りを見回した。


工業施設らしく幾つもの機材が並び、武器を製造しているようだ。


「この部屋だ」


アストナージが施設の一角にある部屋に入った。アルトもそれに続く。


「こいつは・・・なんだ?」


筒状で金属の物体が机に乗っている。


「これがGNドライヴだ。」


「これが・・・GNドライヴ?」


「ああ。一般の奴にはこれじゃないGNドライヴ『シグマ』が普及して、そいつは魔力と気の融合反応で動いているが、こいつは更に『核』をプラスして更に融合反応を起こす。だから皆こいつの事を『太陽炉』って呼んだりするな」


「そうなのか・・・」


「んで、シードの命令は、このオリジナルのGNドライヴをお前さんに届けて欲しいとな」


「俺に・・・オリジナルを?」


アルトは驚いた。こんな大層な物を俺のような人間が貰っていいのか?と思ったのだ。


「ああ。こいつは使う奴を選ぶ。きちんとした奴じゃなきゃ、オリジナルの太陽炉を使いこなせないのさ。シードは、お前がオリジナルを使いこなせると踏んだのさ」


「・・・解った。受け取ろう。GNドライヴを」


「よっしゃ。なら『ガンダム』を選んでくれ。エクシア、デュナメス、キュリオス、ヴァーチェからな」


「ガンダム?それぞれ性能が違うのか?」


「ああ。使うGNドライヴは同じだがな」


―――ガンダムとは


GNドライヴを使いこなすことが出来る唯一のバリアジャケット。


Eカーボンという特殊素材で出来ており、機械の様な強度を持つ割には軽量で、既にそのパイロットが持っているバリアジャケットの上から接続できる。


―――性能の違う4機のガンダムの能力


エクシア:接近戦に長けたガンダムで、GNドライヴを利用した7本の剣を持つことから、『セブンソード』とも呼ば     れている。


デュナメス:長距離からの射撃に長け、主兵装『GNスナイパーライフル』は、パイロットの腕次第で数百キロ先の     目標も確実に仕留める事が出来る。


キュリオス:一撃離脱の戦闘に長けたガンダムで、扱いやすい『GNビームサブマシンガン』を搭載し、『GNシー      ルド』は先端が開閉式になっている。


ヴァーチェ:4機のガンダム中最大の火力を誇り、『GNバズーカ』はチャージすると絶大の威力を誇る。


「そうだな・・・俺は・・・エクシアにしよう」


「ほう?お前はボウガンを使った遠距離戦型だと聞いたからてっきりデュナメスかヴァーチェかと思ったんだがな」


「それもよかったんだが、ボウガンは中距離だし、一時は接近戦をやってたからな」


「レーヴェとは違う考え方だな」


「レーヴェはどんな考え方をしたんだ?」


「あいつは、自分の得意な分野を伸ばそうと考えエクシアにしたんだ」


「大体の奴はそう考えるよな。俺は捻くれ者なのさ」


「捻くれ者、ねぇ・・・待ってな。いま作ってやる。お前のガンダムをな」


―――数十分後


「出来たぜ、早速バリアジャケットと併せてみな」


「こいつが、ガンダム・・・」


アルトはエクシアに袖を通した。


瞬間、元あったエクシアの形から、少しアルトのバリアジャケットの形状も追加された。何故か背中に機械的な羽根が生えている。


「なんで翼?」


アルトがアストナージに尋ねた。


「ああ、より機動性を重視させた。あと、その翼から遠隔操作武器の『ファンネル』が射出出来るが、使用者の脳波コントロールで動くんだ。だからファンネルと自分、二つの面から戦場を見る事になる。使いこなせるか?」


「ああ、出来る限り頑張るさ。それで、GNドライヴのオリジナルを装備してる奴って、後は誰なんだ?」


「ああ、練中佐に、レーヴェ中尉、あと、シード大佐、あとはセシリア中尉かな」


「セシリアまで居るのか・・・どうなってんだ、俺の学校は」


「まあいいじゃねえか。その分話し易いだろ」


「まあな。じゃ、俺は初任務が明日あるから、これで帰るぜ」


「おう。任務、頑張れよ」


その言葉を聞いて、アルトは帰路についた。


 To Be Continued...

































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