七夜式のやりたい放題なブログ

最終話 未来




―――新暦0073年、ミッドチルダの新統合軍と時空管理局地上部隊間での戦争は終結を迎えた。


レオン三島は死亡。統合軍は指揮系統が乱れ敗北。


しかし、ミッド地上支部にも影響は大きかった。


エースを揃えた新型兵器試験機関『S.M.S.』は壊滅。特殊部隊『シャドウ』も同じく壊滅。


支部の戦力の60%以上が壊滅となった。


この損害の理由は戦闘中の消耗以外にもう一つある。


―――第一級捜索指定ロストロギア『天空要塞ダモクレス』。


大量破壊兵器『フレイヤ』を無限に製造し、破壊の限りを尽くす悪魔の要塞。


人が扱えば大惨事を巻き起こす事になる。


このダモクレスを目撃したという情報が作戦空域にいた部隊から寄せられている。


―――S.M.S.の被害は以下の通り。


遠坂錬:敵軍エースとの戦闘の末戦死。死体も確認されている。


マクシミリアン・シード:敵軍生態兵器との戦闘中フレイヤの爆風に巻き込まれ戦死。死体も確認。


セシリア・ピーリス:統合軍本部を破壊した後、敵軍エース2機との戦闘中、フレイヤの爆発に巻き込まれ重傷。現在治療中。2年経った今でも昏睡中。


レオンハルト・アストレイ:敵軍エースと戦闘中フレイヤの爆発に巻き込まれ戦死。死体確認済み。


ルルーシュ・ヴィ・ブリタニア:反乱を起こしたシャドウの人員を掃討する為戦闘した後、体力が保たず戦死。アルセイユ内で死体確認。


枢木スザク:マクシミリアン・シードと概ね同じ死因。死体確認済み。


紅月カレン:ルルーシュと共にシャドウの反乱を止める為尽力。死体確認済み。


C.C.:ルルーシュと共にシャドウ反乱阻止に尽力。死体確認済み。


ミリアルド・ストリンドヴァリ:M.I.A.(ミッション・イン・アクション)。戦死したとされているが、定かではない。死体未確認。


そして、この戦いで散っていった者達に敬意を表し、地上部隊中央棟の入り口に石碑を建てた。


―――新暦0073年、高町なのは、フェイト・テスタロッサ・ハラオウン、八神はやて


「ミリアルド君達を見れなくなってもう2年なんやな・・・」


はやてが石碑の前で呟いた。


「最初に会ったのは惑星の降下阻止だったね」


なのはも答えるように呟いた。


「あの大きな戦争の後、ミリアルドは行方不明、セシリアも重体・・・」


フェイトは俯いて二人の事を話した。


「ETERNAL BLAZE」 推奨


「でも・・・生きてるよね、きっと」


なのはは空を見上げて言った。


この広い、大空を見上げて。


―――??????????


「ミリアルド。これから幾つかのの戦乱の世界を旅するが、覚悟はいいか?」


女性はミリアルドと呼ばれた少年に話しかけた。


「ああ。覚悟は・・・出来た。行こう」


シオンと呼ばれた少年は進む。


己を、更なる境地へ追い込むが為に。


―――そして、舞台はそのさらに2年後の、新暦0075年


「・・・以上、機動六課課長及び部隊長、八神はやてでしたっ」


機動六課部隊員の拍手が飛び交う。


―――機動六課。八神はやて創設の、ロストロギア関連の危険な任務を扱う古代遺物管理部の機動課(実動部隊)第六の部隊。


後は新人教導。試験運用機関は1年間。


「あれ・・・予定より少し少ないんちゃうか?」


「あれ・・・そうみたい。3人くらい少ないかも」


はやてとフェイトが話していると、扉の前から話し声がした。


「何で遅刻したんだよ!!」


少女の声が聞こえてきた。


「悪ぃ、道に迷った」


次に聞こえたのは少年の声。


「まったく・・・これじゃ面目立たないよ」


もう一人少女の声が聞こえた。


扉が開いた。入ってきたのは3人。


「全く・・・これで浮いちゃったじゃないか!!」


一人は赤い髪を上の方で束ねた少女。


「だから道に迷ったんだって」


一人は銀色の長い髪を一つに束ね、赤い目をした、一見女性とも取れる青年。


「寝坊したって素直に言えば良いのに・・・」


一人は茶色の長い髪をした少女。


「おっと・・・着いちまったか」


青年が呟く。


「見苦しいところを見せたな・・・すまない」


「ええんよ。さ、早よう挨拶挨拶♪」


はやてが少年の背中を押す。


「お、おい・・・」


押されて青年は壇上に上がった。


「あーおほん。この度、六課の教導員兼サポートメンバーに配属された『ソレスタルビーイング』隊長シオン・ストリンドヴァリだ。よろしく頼む」


シオンは敬礼をした。六課メンバーも返してくる。


「それと・・・こっちがソレスタルビーイング副隊長の」


シオンが言い終わる前に茶髪の少女が前に出た。


「和久津智(わくつ とも)です」


智が小さくお辞儀をした。


「それと、こっちが皆本るい(皆本 るい)」


赤い髪の少女がお辞儀をした。


「さて、堅っ苦しい挨拶は終わり!」


シオンはきっぱりと言い放った。


「それじゃ、解散」


はやての号令の元、各々が思い思いの場所へ散らばっていった。


戦いは終わらない。


戦いを望むものが居る限り。


過ちは繰り返される。


人が人である限り。


    CLOTH×OVER 第一章 新暦0071 了


© Rakuten Group, Inc.
X
Create a Mobile Website
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: