*ナチュラルステップ*

*ナチュラルステップ*

インタビュー/鈴木恵さん


0412鈴木恵さん

小さな目標の達成が大きな夢を目指す力をくれた

情報誌編集 鈴木恵さん


●「好き」を仕事にできると漠然と思っていた中高生時代

「お母さんのひざの上で絵本を読むのが好きな女の子でした」と幼少期を振り返る鈴木さん。
読むこと、書くことが好きな自分はそういう仕事に就くんだと、何の根拠もなく思い込んでいたそうだ。
「中学の頃から、出版業界で働く自分を想像していました。そこでバリバリ働くんだ、って、将来仕事をもつことを、とても楽しみにしていましたね」。

しかし、いざ短大で就職活動をするという段階になって、彼女は自分が漠然と描いていた将来像と現実とのギャップに気付く。
「出版業界に就職するために何か努力してきたわけでもなく、何の武器も持っていない。これでは簡単に就職できるわけがないですよね」。



●就職活動の失敗が人生で初めての大きな挫折

これまで大きな失敗もなく過ごしてきた彼女は、就職活動で現実の厳しさに打ちのめされた。
「今から思えば、甘かったなと思うんですけどね。地元の出版社を一社受けてダメだっただけで、ズドーンと落ち込んじゃって。それが生まれて初めての挫折だったんです。
『やりたい仕事』が出来ないならどれも一緒だと思って、安定している大手の生命保険会社に就職しました」。

確かに仕事は安定していた。しかし面白くなかった。
「消化していくだけの毎日、という感じでした。これが仕事なんだと言われればそうかも知れないけど、私には割り切れなくて。
こんなの私じゃない、私はこれでいいの?と、疑問を持ちながらの毎日でした」。



●ひとり暮らしの実現が自信と夢見る力をくれた

就職して3年目、順調にお金がたまった彼女は、ずっとやってみたかったことをひとつ、実現する。
それが「ひとり暮らし」だった。
その時期、仕事で高評価を得ていたことも重なり、「何でもその気になればできる!と思っちゃったんです。そこから今までの動きは早かったですね」。

すぐに会社に辞表を出し、毎週静岡から名古屋まで、ライターになるための講座に通った。約5ヶ月間のライター講座終了後、現在の会社に就職。契約社員ながら編集兼営業サポートスタッフとして、責任ある仕事を任されている。
「この仕事に就いてもう半年以上が経ちました。のしかかる責任や業務量に、泣きながら帰った日もありましたよ。
でもやっぱり、好きっていいですね。仕事にそそぐパワーが違いますもん。いいものを作りたい、というプライドをもってやっていますよ」と、頼もしい二四歳だ。

「私、もともとはネガティブな方だと思います。でもそれでは面白くないから、ネガティブな自分をよいしょっ、と無理やり動かして、ポジティブにしてる感じです。
私を含め、誰だって不安はあるし、後ろ向きに考えちゃう気持ちも分かります。そんな時はまず、小さなことでもいいから、やりたいことを自分の力で実現させてみることです。
『できた!』という自信が『次も出来るはず!』って、自分の背中を夢へと押してくれますよ。私にとって、『ひとり暮らし』がそうだったように」。



*出逢えてよかった!私の影響人3*

Mr.Children
中学くらいからずっと好きだそう。「挫折した時、分岐点に立った時、悩んだ時、恋愛中、何か始めるとき・・・いつもミスチルのメロディーに力をもらっている」という、鈴木さんにとっての応援歌。
泣いて帰った次の日も、ミスチルを聴けば気持ちがリセットでき「頑張ろう」という気になれるそうだ。

ライター講座の仲間たち
「それぞれが人生に変化を求めて、何かを見つけたくて交わった5ヶ月間。生き生きした仲間と過ごせて、いい刺激をもらった」と話す。
「講座のみんなと出会えたことで、現状を打破したい、という自分の思いに自信がもてました」。

今の編集部のメンバー
どんどん相手にぶつかっていく個性派ぞろいのメンバーが、人に対し当たり障りなく生きてきた鈴木さんにとって、すごく衝撃だったそう。
「自分のまわりに作っていた壁を、取っ払おうという気になった」そうだ。


鈴木 恵さん(すずき・めぐみ)
1979年生まれ、24歳。静岡県浜北市在住。短大の日本文学科を卒業後、大手生命保険会社に就職、総務職に就く。約3年間勤務し、退職。名古屋市にある編集プロダクションが主催するライター養成の講座に通い、2004年3月、地元タウン情報誌の制作会社に就職。日々、編集業務にまい進中。

2004年9月取材
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