ケルトの夢

ケルトの夢

プラダを着た悪魔



でも、ただ面白いだけでなく、いい映画でしたよ!( オフィシャル・サイト


メリル・ストリープが、超一流のファッション誌のカリスマ編集長(これが悪魔ね)。アン・ハサウェイが、悪魔の下で働くことになる新人アシスタント、アンディ。

2003年に出版されて、たちまち話題になった同名の小説が原作で、作者は実際にヴォーグ誌のアシスタント経験を持つ。

華やかなファッション業界に君臨する女王のアシスタント。「世界中の女性が憧れる」職を手に入れたアンなわけだが、これがとんでもない暴君で…しかも、アンディの装いと来たら、スタッフが目を見張る、モードとかけ離れた野暮ったさ。


そんなアンディの奮闘ぶり、ついでに垢抜けていく変身ぶりを楽しむシンデレラストーリーではあるのですが―

プラダを着た悪魔a

「幸運にもその辺の女の子が素晴らしい仕事を掴む」、といった、安っぽい夢物語ではないところがいいです。

まず、アンディはジャーナリスト志望のたいへん優秀な学生でした。
ただしファッション業界に興味も知識もなかったので、名物編集長について何も知らなかった(笑)
悪魔(ミランダ)の方も、今まで雑誌のイメージに合う、ファッショナブルでスレンダーなアシスタントを雇ってきたけど、ちょっと試しに「太め」のダサい女の子を使ってみようかと思う。

この仕事は、憧れとファッションへの熱意だけでは勤まりません。

洪水のように指令が下され、それを即座に覚えなくてはならないし、理解し、必ずこなさなければならない。質問も許されない。
何しろ、悪魔の口ぐせはThat`s all。これを口にされたら、もう何も話してはいけないw

仕事の内容は、メゾンへ実際に品物を受け取りに行くことから、ミランダの夫とのスケジュール調整、双子の娘のための買物、スタバでコーヒー調達(これが重要!)まで。

電話は取り損ねないよう、シニア・アシスタントと交代でデスクを死守。

ミランダがどれくらい恐怖政治を行なっているかというと、「彼女が来る!」となったら、オフィスにいっせいに緊張が走り、スタッフは大慌てでピンヒールの靴に履き替え、机の上の「ふさわしくないもの」を片付け…

アシスタントへの指令は、時間に関係なく容赦なく降りかかるが、1年のキャリアを積んで、ジャーナリストへのステップアップを夢に、アンディは奮闘しようと…


メリル・ストリープの存在感と演技が素晴らしいですv
常に業界を引っ張っていく存在はかくやと思わせる。

アンディが仕事に生きがいを感じ始めたころ、ある「事件」が起きてミランダがまさに会心の悪魔の笑みを浮かべるシーンがあって、見どころですよ。


ミランダの生き方は一つのスタイルであり、驚くべき、そして尊敬すべき女性です。
若いアンディは何を学び、何を考えるか。

ミランダの片腕のアート・ディレクターや、パリコレ命のシニア・アシスタントをはじめ、脇を固めるキャスト陣もいいです。

華やかなファッションも楽しめる一方で、「仕事」や「上司」というカテゴリーで、男性でも興味深く面白いのではないでしょうか。

ニューヨーク、そしてファッションということで、超人気TVドラマSATC(セックス・アンド・ ザ・シティ)を即座に思い浮かべましたが、監督&衣装が同じコンビだったんですねv

アンディは最初、モードと無関係なナチュラルな雰囲気の学生スタイル。
ファッショナブルに変身後も、すごくキュートな装いなのがよかったです♪

モード界からデザイナーやスーパーモデルが出演しているのも楽しいお遊び。

SATCの脚本も好きでしたが、ニューヨーカーの生きた会話が、なかなか興味深い作品でした。


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