にこにこタウン

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出産2人目


 相方が「眠たいからコーヒーを飲みたい」と言ったので私もついていく。歩いてもお産がすすむらしい。自販機で買ったコーヒーを一緒に飲みながらまだ産まれないかなぁと思う。
 そんな時間を過ごしていたら「○○さん、シャワーをあびませんか」と助産師さんの言葉。昨日の夜、お風呂に入ったけど、いちおうあびるか、と思いシャワーをあびた。さっぱりして気持ちよかった。シャワーをあびると体が温まってお産がすすむらしい。シャワーの前後に出血があった。後で助産師さんに確認してもらったら「おしるしですね」とのこと。おしるしとは、出産が近くなってきたよ、という合図みたいなもの。今頃おしるしか、と思う。そしてまた主人とテレビを見ながら腰をふる。11:00ぐらいに「おっぱいマッサージをしましょう」といわれる。「経産婦(けいさんぷ)さんはおっぱいマッサージをするとお産がすすむことが多いのですが、そうなるといいですね」といわれながらおっぱいマッサージをしてもらった。11:50に「○○さん、お食事です」と昼食を持ってきてくれた。あまりおなかはすいていなかったが食べておいたほうがいいと思いごはんをたべた。ごはんを食べているとき、かなり陣痛が激しくなってきた。いかん、この痛みに耐えながら食事はできない、と思ったので、陣痛と陣痛の間に急いで食べた。かなり痛みが激しくなってきたため待合室から陣痛室へ移動した。主人に「ごはん、食べてきなよ」と声をかけるが「まだいいよ」と言う。PM12:30ぐらいに「○○さん、どうですか」と助産師さんに声をかけられ「かなり痛くなってきたんですけど」と伝えると、それでもまだ(私が)余裕の表情らしく「あとは痛みがつくのを待つだけですね」と言われ、助産師さんは行ってしまった。あー、やっぱり痛くならないと産めないのか、このくらいの痛みじゃだめなんだなぁと思いがっかりした。本当はこのとき内診して子宮口がどれくらい開いているのか確認して欲しかったのだがだめだった。
 かなり痛くなってきた陣痛に耐えながら呼吸法でいきみをのがしていた。1人目出産の時に比べ今回の陣痛はかなり痛くなってからでも呼吸法でいきみをのがせたので自分も楽だった。でも、それが裏目(うらめ)に出たらしく助産師さんから見れば「この人はまだ産むまれなさそうだ」と思われたらしい。PM1:54、主人が「おなかがすいたから何か食べてくる」と行って出かけようとした時、助産師さんが「あかちゃんの心音を確認しましょう」と来た。なんだ、心音確認だけか、内診して欲しいのに、と思っていたら「かなりつらそうですね。痛みはどうですか」と聞かれたので「かなり痛いです」と答える。「内診してみましょう」と言ってくれた。「やっとだ」と思って内診してもらったら、子宮口がかなり開いていたみたいで「分娩室(ぶんべんしつ=あかちゃんを産む部屋)へ行きましょう。歩けますか?」の言葉。やっと分娩室へ行ける。嬉しい。幸い、助産師さんが主人を引き止めておいてくれたので食事はおあずけになったが分娩室へ一緒に行くことができた。本当にがまんできない痛みになっていたが、陣痛と陣痛のあい間はかなり楽になるので、その間に急いで分娩室へ移動した。分娩室へ行く時「どこですか」と聞き、さっと分娩台に上った。1人目出産時は分娩台に上がるのも一苦労だったよな、と思う。分娩台に上がってからは助産師さんの出産の準備が整うのを待つ。「あー、早く産みたい、早く準備して」と思いながら待つ。やっと準備が終わると「自然の流れで出産しましょう」とのこと。「えっ何?自然の流れって」と?マークで頭がいっぱいになった。1人目出産時は助産師さんから「すって、はいて、呼吸を止めて力をいれて」とさんざん呼吸の指導があったが今回はほとんどなし。こういうことか、と分かる。陣痛の痛みのせいで体がよじれてしまう。「体をよじるとあかちゃんが出てくる道もよじれてあかちゃんが苦しくなるので、体をまっすぐにしてくださいねと何回も言われた。陣痛の波(いたみ)にあわせて力を入れて下さいね」とも言われる。何回もいきもう(力を入れよう)としたので「痛くないときはあかちゃんを休ませてあげて下さいね」と言われる。早く産みたいよ、出したいよ、と思いつつ、いきむのをやめる。そのとき破水(はすい)。バシャーという音とともになまあたたかい水のようなものがたくさん出た。「出た出た出た出た」と思わず口から言葉が出てしまった。破水というのは、あかちゃんを包んでいる羊膜(ようまく)が敗れて中に入っている羊水(ようすい)が出てくることをいう。「今頃、破水か」と思う。あかちゃんとの対面まであと少しだ。何回かいきむ。「いたいいたいいたいいたい」と早口でこきざみに言葉が出てしまう。本当に痛かったんだよ。「痛いよね」と助産師さんが同調してくれたのが嬉しかった。また何回かいきむと頭が出てきた。私「いたいいたいいたいいたい」 助産師さん「体がよじれてますよ。まっすぐにしてくださいね」をお互いに言いながら陣痛の波に合わせていきむ。その後、体が全部出てきた。あー、やっと生まれたー。「どっちですか?」と聞くと「元気な女の子ですよ」の声。「女の子だった」と主人に伝える。8月10日、午後2時30分、女の子出産。2740グラム、50センチ。とっても元気だった。それからすぐあかちゃんを見たかったが下の方にいたので姿は確認できなかった。あかちゃんとへその緒でつながっているところも見たかったんだけどそれもできなかった。その後、もうちょっと頑張って胎盤(たいばん)を出す。その後、会陰(えいん=あかちゃんの最後の出口)縫合(ほうごう)をした。あかちゃんの頭って大きいから会陰(えいん)が少し、さけちゃったみたい。今回は会陰を切らなかったので縫うのも少しだけだった。それでも、とても痛かった。「あとどれくらいかかりますか」と聞いたら「あと1分で終わりますよ」と言われたが、その1分が長かった。そして「あかちゃんを抱いてみますか」と言われタオルを1枚ひいた自分の体の上に血まみれのあかちゃんをのせてもらった。血まみれだったけど、とってもかわいかった。やっぱり自分で産んだ喜びって大きいのねと思う。そのとき主人が「おなかすいたから」と言い、昼ごはんを食べにに出かけた。後で助産師さんに「いつごろからとても痛かったですか」と聞かれ、あんまり覚えていなかったが「11:30ぐらい」と答えた。昼ごはんを食べる時には痛かったからなぁ。助産師さんが出産後の片付けをしている時に「いたいいたいって言っちゃってごめんなさい」と言うと「だって、痛いと思いますもん。何回出産しても、痛いものは痛いですよ」と言ってくれた。「痛いよね」と陣痛室で同調してくれたのがとても嬉しかった。しばらくして、主人が食事を済ませて戻ってきた。あかちゃんもきれいにしてもらって帰ってきたので、ビデオとデジカメで撮影した。やっぱりかわいいよね。
 無事に生まれてきてくれてありがとう。主人を待っていてくれてありがとう。この世に生まれてきてくれてありがとう。本当に嬉しかったよ。

結局、陣痛は3時間だった。入院してからの時間が長く、昼前には生まれるだろうと思っていたが、結局昼すぎに生まれた。本当は男の子が欲しかった。主人から「今回女の子だったら3人目も頑張ってね」と予告されていたので、女の子だと分かった時に「3人目も頑張らなきゃな」と思った。女の子だったけど、生まれちゃったら関係ないね。とってもかわいいし、本当に嬉しかったよ。元気に生まれてきてくれてありがとう。これからもよろしくね。




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